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89.根底
虚しさが消えない
何をしていても
根底にあるのは
どうしようもない虚無感と
希死念慮
上手く付き合ってたはずだった
薬がなくてもどうにか
生きていけると思ったのに
思い知ってしまったんだ
俺のどうしようもなさ
誰からも必要とされないこと
誰の特別にもなり得ないこと
自分に価値など見いだせないから
自信なんて微塵もないまま
これは出来るよと
言えるものが欲しかった
胸を張って
これだけは誰にも負けないよと
言えるものが欲しかった
何も無い俺は
何者にもなれなくて
だからもし今俺が消えても
世界は何にも変わらなくて
ただ
俺が消えるだけで
虚しさが消えない
価値など見えない
俺はいつから
笑ってないんだろうな……
