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74.闇
ここに居るよと叫ぶ
その声すら届かない
醜いこの姿は
見えてもいない
無視しないで
僕を認めて
苦しいよ
なんで
聞こえないの
聞いてくれないの
違う
そんなこと思いたくない
嫌だ、助けて
嫌、嫌、いや、いや
思い切り叫びたい
何も意味をなさない声で
喉が潰れて肺も破れて
このまま朽ちても構わない
押しつぶされそうな苦しさから
訳の分からぬ黒い渦から
抜け出せるのなら
いや、もういっそ手っ取り早く
この身を壊したらいい
届かない声などもう要らぬ
喉を潰してしまえ
それを見るのが辛いなら
目など潰してしまえ
考えなくても済むように
だってほら
俺が居なくなれば
それで済む
ほら、ね
こんなに簡単だ
簡単なことだった
分かってた
分かりたくなかったけど
分かってしまった
もう、こんな俺は
消えてしまえ。
