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独白  作者: 黒
66/100

66.針

誰にも気づかれなくていい

そんな嘘を重ねていたら

本当に身動きが取れなくなった


僕の声は聞こえる?

あぁ、今日もダメだ

届いて欲しいと願う人には

僕の声は届かないんだ


傷つかない振りを続けていた

言葉や態度の針を受け

ズキズキ痛む傷を無視した


身体中切り刻まれそうだ


僕の声が聞こえる?

あぁ、今日もダメだ

押し殺した呻き声など

誰も知りはしないんだ


貼り付けた笑顔の下では

涙はとめどなく流れ

身体を覆う服の下では

赤い血が滴り落ちる


僕はいつまでこうして

自分を無視すれば良いんだろう


あぁ、だけど無理だよ

繊細な僕なんか

今更見せられやしないから



僕は今日も

誰かが放った針に貫かれ




今日も僕は



生きながらに死んでいく

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