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独白  作者: 黒
6/100

6.熱

改稿しています。

それはまるで熱病のように

僕を浮かせた

悪戯げに僕を見つめる君の

甘い声が鼓膜を擽る

それは甘い毒のように

やがて僕の中へ溶け込んでいく


ほらそうやって

君が笑むから

僕はこの

名もない思いを掻き抱く


いっそ懐に呼び込んで

もっとおいでと抱き寄せて

甘やかに香るその髪に

僕を揶揄うその唇に

想いを込めた口付けを落としてしまおうか


ああ、本当に

そんなふうに出来たなら

どれほど幸せだろう



だから、僕はこの思いを押し殺した

これ以上、惹かれぬように

これ以上、焦がれぬように


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