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5.道化
覚悟は定まった
いつだって君の味方でいよう
言葉で言うのはこれ程容易い
溜息を1つ空にうかべる
なんだかなぁ
思わず呟くその言葉は
思ったより苦い響きになって
自分が如何に愚かなのか
しみじみと思ったりもして
君がもし――
そんな仮定をしようとしてやめた
君が寄せてくれた信頼を
裏切りたくないから
ならば一層愚鈍に
ひたすら君を案じていよう
どんな君でも受け入れると
心はもう定まった
もう要らない、と
大丈夫だと
君がちゃんと笑えるまでは
僕は愚直な道化師になろう