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独白  作者: 黒
44/100

44.代用

君が求めたのはあの人

たまたま近くにいた私は

あの人の代わりだったのだろうか

それでもいいと思った

君の役に立てるなら


君が何かに悩んでいたのか

言葉が強くなって

投げやりになっていったのを

私は気付かない振りをした


熱に浮かされた頭でも

君の変化にくらいは気づく

様子がおかしいことも承知の上で


君の誘いに乗ったから


憂さ晴らしに使うなり

気分転換に使うなり

君の好きなようにして

私を振り回してよ


もしそれで

君の気が晴れるなら

君の思うように

翻弄して欲しい


狡い大人からの

せめてもの罪滅ぼしに

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