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独白  作者: 黒
26/100

26.終焉

もし今息絶えて

終焉しゅうえんを迎えるとして

何か悔いはあるだろうか


先を見たかったものがある

片付けられなかった想いも

遺していくものたちを

心配する気持ちもある


だけど

実際は案外醒めたもので

細かいことは思うけど

それならそれで、とも思う


私が居なくても世界は回る

先が見たかったものたちも

遺していくものたちも

きっとうまくやっていく

そうして何年か経ったあと


笑って日々を振り返ってくれる


好きだという感情を

ちゃんと伝えて来れたから

きっと、きっと大丈夫


悔いがないではないけれど

さして目標も持たず生きていたから

しょうがないな、と思えそうだ



何も持たない私の終焉


せめて穏やかに笑っていたい


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