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26.終焉
もし今息絶えて
終焉を迎えるとして
何か悔いはあるだろうか
先を見たかったものがある
片付けられなかった想いも
遺していくものたちを
心配する気持ちもある
だけど
実際は案外醒めたもので
細かいことは思うけど
それならそれで、とも思う
私が居なくても世界は回る
先が見たかったものたちも
遺していくものたちも
きっとうまくやっていく
そうして何年か経ったあと
笑って日々を振り返ってくれる
好きだという感情を
ちゃんと伝えて来れたから
きっと、きっと大丈夫
悔いがないではないけれど
さして目標も持たず生きていたから
しょうがないな、と思えそうだ
何も持たない私の終焉
せめて穏やかに笑っていたい