表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
独白  作者: 黒
14/100

14.「記憶」

僕の中には何も無い

幼い頃の記憶とか

誰かとどこかへ行ったとか

何にも思い出せないんだ


ふわふわ漂う何かの欠片

それはただの記録

人から聞いて補完した

辻褄合わせの欠片たち


楽しげに語らう誰かを見て

頭のメモに書き留めて

さも自らのものとして

振る舞う術を知っただけ


いつからこうなっちゃったんだろう

なんでこんなに空っぽなんだろう


確かに心は揺らいだはず

誰かと笑いあったはず

楽しいね、と微笑みあって

思い出を、作ったはずなのに



人の形の虚の中に

誰かの記憶を詰め込んで

そこに感情に似た何かを

ぺたりと貼り付け涙も添えて



ほら、

僕の出来上がり

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ