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僕たちが『生きる』居場所!  作者: ネクスタ
2/3

いつもと違う朝

どうも。ネクスタです。

1年半ぶりにやる気が沸きやがりましたので更新します。

今後も定期更新・・・できるかな?

ピピッ ピピッ ピピピピピピ…



「はいはい、分かりましたよー…朝だねー」


ちょっと独特な音を鳴らす目覚まし時計で新しい1日がスタート。

俺はカーテンを開け、日光をめいっぱい浴びる・・・





はずだった。



「起きた瞬間からこれか…残念だなー」


窓の外は薄暗く、ざーざーと音を立てるものが降り注ぐ。

そう。雨だ。4月であるにもかかわらず。

中学2日目からこれかよ、と心の中で呟きながら寝室を出て、台所へと向かう。



中学2日目の朝食。でも変わる事なんて何もない。

中学生になったからって、身分以外は変わらないのだから。

いつも通り食パンをトースターに差し込み、その間に他のものの準備をする。


「お茶と…ジャムでも塗っちゃおうかな」


今日のパンのお供はいちごジャム。別にかわい子ぶってる訳じゃない。男だし。

ただ、ジャムって無性に食べたくなる時がある。その時の為にストックしておいてよかった。

そうこうしているうちに、パンが焼きあがり食卓が埋め尽くされ・・・





る事はないんだよな・・・1人暮らしだもんなぁ

1枚のジャムパンとお茶が並ぶだけのテーブル。寂しすぎやしないか。

でも毎日こんな感じだから自然と慣れてしまう。せめてAIスピーカーでもいればいいのに…


「ふぅ…ごちそうさまでした。」


美味しかった。『いただきますも言え』とか言われそうだが、ちゃんと言っている。そんな段落あっても面白くないだろう。

すぐに流し台へ向かって手慣れた動きで食器を洗い、ちゃちゃっと済ませる。

ここまで15分経過。そんなちゃちゃっとはしていないが、早めに起きてるから問題ない。




7:20

04/11(木)



やってしまった。早く起きすぎて時間が余ってしまった。通常の登校時間までまだ30分以上ある。

まだ中学生始まったばかりだし早めに起きとこう…とか言ってた自分を殴ってやりたい。

学校まで距離があれば丁度良いものの、残念なことに10分もかからない。

さて、どうするか…


答えはただ一つ。『登校する人が少ないうちに中学校に到着する』ことだ。

何を隠そうこの自分、人混みが大の苦手なのである。ぼっち特有のあれだ。今がチャンスと見た俺は、制服に着替えて学校までレッツゴーすることにした。

誰もいないうちに教室に辿り着けば、陽キャに椅子を占領されることもない。まぁ、まだ俺は輝く中学生活を諦めてないけど。


その理由は簡単。昨日、中学初日に話しかけてくれたあの女の子。もしかしたら仲良くなれるかもという期待を込めて、俺は学校に足を運ぶのだった。



7:35



中学校、到着。まだ校門前で挨拶してる先生すらいない。部活中の先輩をちらほら見る程度で、落ち着いた感じで教室に着くことができた。

よし、誰もいない。教室を独り占めしているみたいで、少し笑ってしまう。

小学時代は集団登校だったから、こんなことも出来なかったけど…ちょっと面白いな、これ。


俺の席は窓に隣接する一番後ろの席。ラブコメの主人公がいがちなあの席だ。

『青木』って名字だから一番前かと思ったけど、この中学は出席番号と席順は関係ないらしい。

そのおかげであの子と隣の席になれたんだ。いい事もあるもんだなぁ…


とか思っていたら、引き戸が開いて誰かが入ってきた。



「あれ?まだ誰もいないと思ったんだけどなー。早いね君」


担任の鎌本先生だった。何でか知らないけど、この人とは話すとき緊張しない。

短く言うと、生徒に人気出そうだなって感じ。そんなこんなで話しているうちに、徐々にクラスメイトが入ってきた。

まだ不安そうな顔をしている子も多い。まだ入りたてだし、そうなるよなー



「おはようございまーす」


教室が騒がしくなる頃、見覚えのある顔が入ってきた。隣の席の秦野杏歌さんだ。

こんな俺にも話しかけてくれた、中学生活のキーマンのような存在。彼女とのかかわりは大事にしよう。

でも、あんな明るい子なのに友達っぽい子がいないのは不自然だ。クラスに一人はいそうなもんだけど…


「青木くん、おはよう!みんな教室来るの早いんだね~」


「おはよ。昨日はありがとね」


つい、感謝の言葉を口に出してしまった。なんの『ありがとう』なのか秦野さんには分かるはずもなく、『?』な顔をしていた。

彼女の言葉で気づいたが、もう始業まで5分ほどしかない。入学早々遅刻ギリギリとは、勇気あるな…

友達がいないのか訊こうかとも思ったが、自分が訊かれたら嫌なのでやめておいた。



「あのね~、私この町に引っ越してきたばかりなんだ。だから友達もいなくて…」



やめておいた…のだが、理由を秦野さんの方から喋ってくれた。そうか、引っ越しの線もあったのか。

一人暮らしの自分には縁のない話なので、思いつきもしなかった。



「だから、青木くんが話しやすい人でよかった~!これから色々、頼らせてもらうかも」


「よろしく。分からない事あったら聞いてよ」



少し冗談交じりに彼女が言ったので、そのノリに乗らせてもらった。

でもこれを通じていけば、親しくなれるかもしれない。この関係を軸にして中学生活を送ってみるか。

そう思っていると、国民みんな知っているあの音が耳に入ってきた。



キーンコーン カーンコーン


キーンコーン カーンコーン



「出欠とるぞ、みんな席につけー」



鎌本先生がこれからおなじみになるであろうフレーズを発した。

これから、今日も俺の新しい一日の幕が開く・・・



「青木~」





「青木~」



「えっ、あっ、はい!います!」



のろけていたので耳に入ってこなかった…やらかした…とも思ったが…

なんかクラスメイトの表情が明るくなった気がした。これも嬉しいもんだ。

改めて、俺の新しい一日の幕が開く・・・!

ここまで読んでくださってありがとうございます。

今後も定期更新を目標に頑張っていけたらなと思います。

週1更新が目標です!感想、評価ぜひお願いします!

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