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きらきらを探して

作者: 空色

 子カラスのベルは今年生まれたばかりです。

 ベルはきらきらしたものが大好き。

 ベルのお母さんやお父さんもベルと同じくきらきらしたものが大好きです。

 だから、ベルの巣の中はきらきらしたものが一杯。

 表面のつるりとした色とりどりの石やガラスに王冠の様な瓶のフタ、陽の光にかざすとどれもきらきらと輝きます。


 ──私も早く巣立ちをして、たくさんのきらきらを集めたいわ!


 ベルは毎日空を飛ぶための練習をし、巣立ちの日を心待ちにしていました。

 そしてベルが無事に空を飛べるようになった頃、漸く巣立ちの日を迎えました!

 ベルは巣から勢い良く飛び立ちます。

 両の翼を大きく広げ、風をきり、空に浮かびます。そのまま風に乗って少し遠く木まで空を飛びました。  

 太陽は眩しいですが、その光は大地を照らし、反射した水面はきらきらと輝いています。


 ──きらきらがいっぱい!


 初めて見る光景にベルの心は浮き立ちます。


「──ベル危ない!」


 ベルはうっかり木にぶつかりそうになりましたが、先輩ガラスの声でかろうじて避ける事が出来ました。


「大丈夫だった?」

「この世界はきらきらしたものでいっぱいね!」


 心配して近付いて来た先輩ガラスにペルは興奮を抑えきれずそう言いました。


「おやおや! 冬にはイルミネーションとかいうきらきらしたものがあるよ!」


 先輩ガラスはそんなベルの様子に目を丸くしましたが、すぐに胸を張って教えてくれます。

 ベルは冬が待ち遠しくなりました。

 クリスマスが近づくとイルミネーションが町の彼方此方で見られるようになりました。

 ベルは空をうきうきしながら空を飛んでどのイルミネーションが一番きれいか見て回ります。巣の外は寒いですが、きらきらを見るためならベルはへっちゃらです。

 時折降る雪雪は、陽の光を反射してきらきらと輝きます。

 ベルはこの景色が大好きになりました。

 一段と冷え込むクリスマスの夜がやって来ました。

 ベルが夜空の星を眺めていると不思議な音が聞こえてきます。


 ──シャランシャラン


 外を見ると角のある大きな生き物が空を飛んでいます。鹿に似ていますが、それよりも大きく立派な角を持っています。また、その生き物の鼻はぴかぴかと輝いていました。

 ベルは気になってその生き物に近付きました。


「──あなたはだぁれ? 何をしているの?」


 ペルが尋ねると生き物の中の1頭が胸を張って答えます。


「私はサンタクロースのトナカイだよ。子供たちにプレゼントを配っているんだ!」


 ベルがトナカイの後ろを見ると大きな荷物と赤い服に白い髭をたくわえたおじいさんが座っています。


「さあ、これは君の分だよ」


 おじいさんはベルに一つ箱を手渡しましてくれました。ベルは首を傾げますが、おじいさんはにっこりと笑いかけます。

 ベルが箱を受け取ると箱はきらきらと輝き始めました。


 ──わぁ! 何が入っているのかしら!?


 箱を開けようとした時、ベルは巣の中に戻っていました。巣の外は明るくなっており、朝を迎えていました。


「なんだ、夢だったのか……」


 ベルは肩を落としました。あの箱の中身はまだ見ていません。

 ふと、横を見ると側には箱が一つ。あのサンタクロースがくれた箱があったのです!

 ベルは急いでその箱の中を開けました。

 そして、中身を見た時、とても幸せな気持ちになりました。










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