死者の日～難攻不落の牢獄塔から、四日間で、無実の仲間を脱獄させる方法

兵士や獄吏たちに守られた八階建ての牢獄から、無実の罪で捕らえられた仲間を、〈死者の日〉という祭りの四日間のあいだに、主人公と仲間が助け出す物語です。



〈死者の日〉の祭りが始まる二日前の夜、娼館に入り浸っていたイオアンのもとに、古い友人たちが訪ねてくる。

この髑髏の仮面を被った古い友人は、首なし騎士団という、馬賊のような集団のメンバーで、イオアンは一か月前のある事件で借りがあるのだった。

古い友人の訪問の目的は、この事件に関連して、仲間の一人が無実の罪で、イグマスの牢獄塔に捕まっているから、伯爵家の嫡男であるイオアンの力で解放できないか？――という頼みである。

しかし、いかに高貴な家柄のイオアンであっても、無実を証明できない限り、その仲間を解放することはできない。

ならばと、古い友人は、決死の覚悟で牢獄塔に突入し、警備の薄い〈死者の日〉の祭りの期間中に、仲間を脱獄させる素振りを見せる。

すると、そこまでの覚悟があるのならと、イオアンも手伝うことを決心し、脱獄させる方法を仲間たちに授ける――。

――という物語の幕開けになります。
古い友人の訪問を１日目として、物語は一週間で完結する予定です。

１日目：第一幕　再会
２日目：第二幕　死者の日　前夜祭
３日目：第三幕　死者の日　一日目
４日目：第四幕　死者の日　二日目
５日目：第五幕　死者の日　三日目
６日目：第六幕　都市参事会
７日目：第七幕　旅立ち

５日目の第五幕が、仲間の救出のタイムリミットとなり、６日目、７日目はその後日譚となります。

群像劇を書いてみたかったため、かなり展開がゆっくりと、長くなってしまいました……が、読んで頂けると嬉しいです。

どうぞ、よろしくお願いします。