3003年 氷の惑星
駄作。
ーー長いトンネルを抜けると雪国であった。ーー
「ほんと嫌になるほどの銀世界だねー。」
ツバキが僕の隣でそう呟いた。
「銀世界なんて言葉どこで覚えたんだよ。」
「前にポットで拾った本にあったよ?」
もう何百回繰り返したか分からない会話をしながら足を進める。
「あと食糧ってどれくらい?」
「一週間なさそうだからどこかで狩りしたい。」
くだらない会話に体力を使いながら白いキャンパスを二人で汚していく。
「…ツバキはさ、本当に南国が存在すると思う?」
「急にどうしたの?」
ただ、南へと二筋の線をつけていく。
「サクラお母さんも、フジお祖父さんも、ネジバナお祖母ちゃんだって南を目指して歩いてた。でも僕たち南国を見たことがないじゃないか。」
「そりゃぁ、寒冷化ってヤツでしょ。南国の範囲がとっても小さくなってんのさ。」
日が暮れてきたのを見て適当な塔の中に入って干し肉を齧る。
「僕たちはさ、南国に行けるかな。」
「さぁね、でも私たちの子供は行けるんぎゃない?」
そこら辺の雪を袋の中に入れて、軽く振って水を飲む。
「僕たちが行けないのならなんで歩いているんだろう。」
「だって歩かなくちゃ南国に行けるか分かんないだろ。」
同じ寝袋で暖を取りながら眠りにつく。
「そもそもこのホウイジシャクだってホントに南国を指しているのか分かんないし。」
「でもこれ以外南国の手がかりなんてないじゃないか。」
夜が明けたらまた歩いていく。
「もしさ、南国に着いたら何したい。」
「さあね。そもそも南国がどんな所か分からないんじゃ何がしたいもないでしょ。」
ーー長いトンネルを抜けるとまだ雪国であった。ーー
「ほんと嫌になるほどの銀世界だねー。」
ツバキが僕の隣でそう呟いた。
何回も何回も、同じ台詞を繰り返し、僕らは南へと歩いてく。
何年も何年も、同じ人生を繰り返し、僕らの家族は南国へとたどり着く。
ふと、何百年も手入れのされていないだろう看板が目についた。
「New Zealand ahead」
誰か似た感じでもっといい話書いてくれ。