表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/4

「おいアル何食ってんだ?」


ビクッ!!!!!!!!


「い、いや何でもないよ、そういえばあっちになんか食えそうな物落ちてた気がする!!」

「待て、その前にお前が食ってたものはなんだ?俺に隠し事する気か?」

「い、いや~ジル今日はまだ寝ないんだね。」

「お前がコソコソ夜に何かしてるからだ。」

「これは、その、なんていうか、魔力で作り出した幻影なんだ!そう!ジルが見たものは幻!!」

「いや、匂いも残ってる。不思議な匂いだが、いやじゃねー、何を食ってたんだ?」

「い、い、い、いや~明日はポーター頑張んないとなっ!!おやすみ!!」

「待て、いつも俺に飯を多くくれているのも知ってる、でもな、お前が我慢してるんじゃないかと心配していたんだぞ?俺には言えないのか?俺は信用に足らねーのか?いくらスラムのガキだってこんだけ大きくなりゃあ信用出来ねーか?俺はおめぇーの相棒じゃねーのかよ。」

「わ、悪いでも、俺はあまり知られちゃいけないと思って・・・・。それで・・・・。」

「まあ、お前が言いたくねーなら俺は、何も言わねーが、危険なことなのか?」

「うん、悪い大人に知れると厄介かも・・・・。」

「そうか、俺は知らねーほうがいいか?」

「うーん、絶対言わないなら言ってもいいけど・・・・。」

「俺は口は軽くねーぜ。」

「い、いや、俺がおねしょしたとか言いふらしてたじゃん・・・・。」

「あ、あれは仕方ないだろ、面白い話はあれくらいしかないんだからよ」

「いや、不安だ・・・・。」

「わ、悪かったな、言いふらして、大事なことは言わねー誓ってな。」

「まあ、まだどうなるかわかんないし何とも言えないんだけど。俺にはものを作り出す力があるんだ。それで作ったご飯なんだ。」

「なっ!!!!!!!!!?飯作れんのか!!!?」

「う、うん」

「飯に困んねーじゃねーか!!!!」

「うん・・・・。」

「美味いもん沢山食えんのか?」

「まあね・・・・。」

「何食ってたんだ?さっきは」

「おにぎりって言うんだけど。」

「俺にもくれよ、出せんだろ」

「ま、まあね、ちょっとそっち向いてて」

「おう!」

「はい、これ塩おにぎりだけど」

「し、塩!!!たけーあれだな!!?」

「うん」

「う、旨っ!!はっ!無くなっちまった!!もっとくれ!!!」

「な、何個?」

「三つ!!」

「はい、そっち向いて」

「おう!!」

「はい三個」

「おお!!うめーーー!!あったけーー!!!うまうま、ふー!!食ったぜ!!」

「落ち着いた?」

「おう」

「どうだった?」

「やさい生で食うのより美味かったぜ!!あれが塩味か!!旨かった!毎日食いてぇ、良いだろ?」

「う、うん、良いけど、秘密にしてくれよ?」

「でも、売ったら儲かるんじゃねーか?」

「目付けられたら困るよ」

「そ、そうか・・・。いける気がするんだがな、冒険者に売るのはいいんじゃねーか?」

「うーん、それはいいかも、でも噂は怖いかも」

「冒険者は噂が広まるのがはえーからな、そうか、いけると思ったんだが」

「俺らがポーターするパーティだけならいけるかなぁ、どうだろう・・・」

「行けんじゃねーか?でも金がねーのに物があるのはおかしいよな・・・」

「うん・・」

「どっかで金貨拾ったことにするか!!」

「いや、怪しいでしょ・・・・」

「そうだよなぁ~」

「あ、でも俺たちが食べてれば気になるんじゃないかな」

「そうか!それで行こう!!」

「これならいける気がする!」

「あ、でも俺食った奴と、アルが食ってたやつ匂い違わねーか?」

「そ、そんなことないよ。同じさぁ~」

「い~や違うね!なんか旨そうだったもん」

「仕方ないなー、そっち向いてて」

「おう!」

「はい」

「おー!!これこれ!!うまそーーー!うま!!なにこれ!!しょっぱいのがうめーぞ!!!なんだこれ!!?」

「肉だよ」

「肉か!!初めて食った!こんなもん食ってたのか!!!ずりーぞ!!!」

「うっ、ご、ごめん」

「ま、これからも食わしてくれんなら文句はねーけどな!!」

「わ、わかった」

「これ売るのか?」

「いや、どうしようか迷ってる」

「俺らが食うなら肉だろ!!」

「だよね・・・・」

「じゃあ肉だな!」



 腹くくるしかないか・・・・。



「そうだね、肉にするか!もうやけくそだ!!」

「いややけくそは駄目だろ・・・」

「まあ何とかなるよ、俺の口から出まかせが止まらなくなるかもしれないけど」

「でまかせってあの下手ないいわけか?」

「へ、下手じゃないし」

「下手だろ?」

「ま、まあね、ほんとはもっと上手いんだよ?」

「あーはいはい。上手い上手い」

「ジルのくせに」

「なんだよくせにって!!」

「まあまあ、ここは俺に任せといて」

「まあ、いいけど、アルのほうが頭いいしよ」

「じゃあ決まりで」

「寝るか」

「うん」

「明日も早いしな」

「おやすみ」

「おやすみ」

「ジルなんでくっつくんだよ」

「いいだろ、寂しーじゃねーか」

「まあいいけどさ、ちょっと寒いし」



 アルはジルの体温を感じながら寝るのであった。








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ