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徒然なる日常の一コマ

罪な可愛さ

作者: モモンガもどき

可愛いは作れる(´・Д・)」

ほっこりしたい方、よろしければ是非。

最近俺には困ったことがある。


それは、


「ねぇ、日曜って空いてる?」


服の袖をクイっと引っ張られて見下ろす先には、素っ気なく見えてどこか落ち着かない表情。

初めは上目遣いで見てたくせに、恥ずかしくなってちょっとずつ視線を下げるその姿は…


あっ、やばい。


ニヤけそうになるのを必死に隠していつも通り優しく微笑えんで答えれば。


「よかった…じゃあ、日曜。この間できたショッピングセンター行こうよ。」


どこか安堵した表情。

続いて浮かんだ無防備な笑顔。



…すみません。

もう限界です。


なんで俺の彼女はこんなにも可愛いんでしょう。


最近、彼女が可愛くて可愛くてたまりません。




「…なんですかそれ?惚気ですか?」


相談した後輩くんからはこの辛辣な言葉。

そうは言われてもしょうがない。

だって、

彼女が可愛いのは本当のことなんだから。



「先に惚れたが負け」

「惚れた弱みが…」

とかまぁ色々言葉はあるけども、

俺と彼女の場合、先に好きになったのは俺で、

彼女は俺のことを"居心地のいい人"くらいにしか思っていなくて、

つまり、圧倒的に俺の負け。

でも、信頼してくれてるっていうのはなんとなくわかるし、最近無防備な所も見せてくれるようにはなってきて…

まぁ、つまり。

そこが可愛すぎて、俺を悩ませているんだけれども。


歳上としての、

バイトの先輩としてのプライド。

やっぱりがっついてるようには見せたくないわけで、

でも理性で抑えきれないほど、暴走しそうになるわけで、


なんというかもう…


いろいろ辛すぎる。



初めて見た時からとても綺麗な子だと思ってはいた。

同時にとても不器用で、放っておけない子だとも思った。


少しずつ返してくれるようになった笑顔。

初めて見たちょっと拗ねたような表情。

辛そうなのにそれを必死に耐えようとする健気な姿…


思えば俺が彼女に堕とされるのは必然だったのだろう。


そしてこんな俺には勿体無い、可愛い彼女ができたのは本当に奇跡に近い偶然だったのだろう。



でも、偶然でも、奇跡でも、

構わないんだ。


俺は彼女のことを、


大事にしたい。


ただそれだけなんだから。





…とりあえず。

当面の問題は、この可愛すぎる彼女に俺の衝動をぶつけないようにすること。


それだけ…



可愛いって、時に罪だと思う。


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