表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/44

8

今回は、短めです。

「うへ…。もう食べられないよ…」


ニヤニヤと、幸せそうなニヤケ面で、よだれを垂らしながら、お決まりの寝言を言う夕は、保健室のベットに運ばれていた。


「幸せそうだな…。」


呆れた声を漏らすのは、担任の西ちゃんこと西園寺だった。


「…だから、もう食べられないってば…、生卵50個はきつい…、むちゃむちゃ。」


「拷問!?」


「…ん。あれ、西ちゃん…」


拷問?の夢から目覚めた夕は、薄らと目を開け視界に入る西園寺に、声を掛けるが、寝起きのせいか、声が擦れており、ボーっとした顔をしていた。


「…大丈夫か。」


「…」


まだ、頭が寝ぼけているせいか、少しの間を置き、思い出したように、話し始めた。


「ヒナは。ヒナは大丈夫だったのですか?」


「ヒナ…?おい、おい。まだ寝ぼけているのか。生卵50個の事か?」


「…?生たま…。何言ってんですか?」


ちなみに、西園寺は、夕が尾上陽太をヒナと呼んでいることは知らない。

更に言うと、夕が言っているヒナを雛鳥のヒナと、勘違いしている。


「いや、夢で見ていた生卵50個の、あったであろう未来の話をしいるのでは?」


「…?生卵、未来…。そうか、分かったわ。」


何かを悟ったように、目を閉じて薄ら笑いを浮かべる夕に、「何がわかったんだ」と、突っ込みを入れる西園寺だが、全く聞いていない。


夕は、少し間を置き、ドヤ顔で、西園寺を指差し、言い放った。


「…。あなた、西ちゃんになり変って、未来から来た、卵泥棒ね!?」


「違う。」


「…ですよねー。ところで、ヒナ…尾上陽太は?」


強引に、話を戻す夕は、再度陽太について、質問する。


「尾上か。あいつなら、昼食でも取っているんじゃないか。」


「昼食…」


夕が気を失ってから、気がつくまでに、学園では、昼食タイムに突入していた。


「じゃ、ヒナは、無事だったんですね。」


陽太が無事であることを知った夕は、ホッした表情をした。


「無事も何も、私が教室に入ったら、魔力使い果たして、力尽きている王月を尾上が抱えて経っていたんだ。」


「…力尽きた私…?」


話を不思議そうに聞いている夕に、疑問を持つ西園寺は、質問する。


「違うのか?」


「…いや、気を失う直前の事をあんまり思い出せなくて…、なんか…でっかい?火の玉が…、白い空間にのまれて、ピカピカって赤い光が…。」


思い出しながら話しているせいか、途切れ途切れで話す夕だったが、ついに話が途中で途切れてしまった。


「ピカピカって赤い光が…どうしたんだ?」


「んー。…赤い光が…光っていたそうな。」


「なんか、日本昔話みたいになって終わってるけど!?まぁー寝ぼけていたんだろ?」


「…そうですかね。」


「もう少し、休んでいろ。魔力を使いきった後は、力が入らないからな。」


「…はい。」


返事をした夕は、目を閉じ、あの時あったことを思い出していた…が、でもやっぱり思い出せそうもないから、直ぐ寝たのであった。


次回も頑張ります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ