自己紹介2
何時もより、ほんのちょっとだけ長いです。
今回は海の永帝さまからお借りしたキャラクターが登場します。
有紀を飛ばしたまま自己紹介が続き、
遂に私の番になった。
「宮堂朱鷺乃だ。幼い頃から剣道を習って来たため、
多少は腕前に自信があるつもりだ。
これからよろしく頼む。
……あぁそれと、私のことを貧乳と言った奴は
問答無用で潰す!!」
殺気を籠めてそう言い、席に座る。
これで私を貧乳扱いする奴は居るまい。
……扉の前で未だに伸びている、あの馬鹿以外は。
あいつはいくら痛い目にあっても、
懲りずに同じことを言うからな。
そもそも貧乳何て言葉があるからいけないんだ!
私は人より少しだけ、ほんの少しだけ
胸が小さいだけなんだ!
それを貧乳等と言う言葉で侮辱しおって!
不愉快極まりない!!
私が、貧乳扱いされることに内心怒っている間にも
自己紹介は進んでいき、顔に無数の傷がある(特に右目の傷が酷い)
ヤクザ顔負けの人相をした生徒が立ち上がった。
「土佐から来た中岡心じゃ!
一年間、よろしゅう頼むぜよ!」
中岡の自己紹介を聞いた、
柄の悪い生徒(クラスの約半数)がざわめき始める。
……どうやら中岡は有名みたいだな。
全く羨ましくないが。
(……ん?)
中岡が自己紹介を終えたにも関わらず、
席に座わらずにこちらをじっと見つめている。
どうしたのだろうか?
「あの……何か?」
「い、いやっ!何でもないぜよ!」
不審に思った私は中岡に話しかけてみるが、
中岡は顔を赤くして慌てて席に座ってしまった。
……一体何なのだろうか?
「これで全員終わったね?それじゃ、
連絡事項というか注意事項なんだけど
最近、二年生と三年生の関係が悪化してて
危ないから近付かないようにしてね」
抗争か……迷惑極まりないな。
まぁ、ここにはかなりの数の不良が
在学しているようだし、仕方無いことかもしれないな。
その後、スタイリー女史からいくつかの
連絡事項を聞いて、HRは終わった。
「酷いよっ!!皆してあたしのこと忘れるなんて!!」
HRが終わってしばらくしてから有紀は目を覚まし、
その後状況を理解して私に食って掛かってきた。
「何が酷いんだ?」
「あたしを起こしてれなかったことに
決まってるじゃん! 」
「あれは貴様が勝手に気絶しただけだろう。
私のせいにしないでくれ」
「気絶させたのはあんただよっ!?
そんなに貧乳って言われたのが--」
ガシッ
「貴様は……まだ懲りていないようだな?」
「イダダダダッ!?」
有紀の頭を掴んで持ち上げ、力を込める。
所謂アイアンクローだ。
因みに私の握力はリンゴを軽く砕くぐらいはある。
「どうだ?痛かろう?母さん仕込みの
アイアンクローだ。
この痛みに苦しみながら死ぬがいい……!!」
「ちょっ!?洒落になってな
痛い痛い痛いぃぃぃぃ!!」
有紀は悲鳴を上げながらもがくが、
私が話すわけもなく、次第に動かなくなり、
悲鳴も小さくなってきた。
そんな時、立浪がやって来た。
「あの……何やってるッスか?」
「見ればわかるだろう?
私を侮辱した不届き者を成敗しているのだ」
「見てもわからないッスよ……
それより、愛染さんが動いてないッスが……」
「うんっ?」
愛染に言われて、有紀がピクリとも
動いていないことに気づく。
さすがに不味いと思い、手を離してやると--
「ブヘッ!?」
顔から床に落ちた。
まぁ、悲鳴が上がるなら問題はないだろう。
「それで、何か用か?」
「いや、ちょっと気になってきてみただけッス。
丁度良いからもう一度自己紹介するッス。
自分は立浪蘭ッス。蘭で良いッスよ」
「そうか……私は宮堂朱鷺乃だ。朱鷺乃で構わない」
「そしてあたしは愛染有紀っ!有紀で構わないよ!」
さっきまで伸びていた筈の有紀がいつの間にか復活し、
自己紹介に参加していた。
こいつの回復力を知っている私は驚かなかったが、
蘭は驚いているようだった。