銀髪少女に出会いました
ようやくレフェル先生からお借りした
キャラクターを出すことができたぜ……
後はLAN武さんからお借りしたキャラクターだけか……
どう出そうかな?
「さて、こいつらどうするッスか?」
蘭が足で倒れている不良達をつつく。
結局、有紀が気が済むまでに二十分ほどかかった。
有紀に殴られていた不良は、
ボロ雑巾のようになっていた。
哀れだ……
「取り敢えず木にでも吊るす?」
「吊るさんで良い」
有紀の提案を即却下する。
こいつめ……やることやったら、すっかり
腑抜けおってからに。
普段もあのままならば--
(……いや、やっぱり今のままで良いか)
事ある毎に暴れられては洒落にならん。
「……」
「どうしたの先輩?」
「い、いや……」
何故か別当先輩の顔が引き攣っている。
何か問題でもあったのか?
「君達の強さに驚いてね。
最近の女の子は皆、こんなに強いのかい?」
「いえ、私達が例外なだけです」
私の言葉を聞いて、先輩は安心したように息を吐く。
そしてすぐに表情を真剣な物へと変えた。
「……関係の無い君達を巻き込んでしまった。
本当にすまない」
「気にしなくても良いよ。
あたし達が勝手にやったことだしね」
「そうッスよ。先輩は何も悪くないッス」
「……そう言ってくれるだけで救われるよ……」
先輩はそう言ったものの、表情が
晴れることはなかった……
その後、もしもの時のことを考えて、
互いの電話番号を交換して別れた。
家への帰り道。
有紀達とも別れ、一人歩いていると--
「はわっ!?」
後ろから悲鳴が聞こえ、その直後何かが
倒れる音が聞こえた。
後ろを振り返ってみると、銀色の髪を
太ももまで伸ばした、うちの学園の女子生徒が
盛大に転んでいた。
「うぅ……痛いデス……」
見て見ぬふりは出来なかった私は、
女子生徒に手を差し伸べた。
「……大丈夫か?」
「ハ、ハイ……」
女子生徒はいきなり差し出された手に
驚きながらも、私の手を掴む。
私は彼女の手を引き立ち上がらせた。
「アノ、ありがとうございマス!」
「気にするな。偶々目に入ったから
手助けしただけ……ん?」
ふと彼女の膝が擦りむけ、
血が滲んでいることに気付く。
「擦りむいてしまったか。
……よし、一緒に私の家に来てくれ。
傷口の手当てをしよう」
「エェ!?そこまでしてもらうわけには--」
「早く手当てしないとばい菌が入ってしまうぞ」
「それはそうデスケド、やっぱり--」
「ええい、良いから私に従えこのドジッ子め。
この私が、態々傷の手当てをしてやると
言っているんだ」
「何でそんなに上から目線なんデスカ!?」
おっと、また口調が変わってしまったか。
私は昔から無意識の内に、尊大な口調に
なってしまうことがある。
それが原因で周りに不快感を与えてしまったことが
あったため、普段は気を付けている。
最も、それでも口調が変わってしまうことが
頻繁にあるのだが……
「それで……どうする?」
「ウ~ン……お世話になりマス」
女子生徒は、少し考えて深々と頭を下げた。
「分かった。ではすぐに行こう」
私は彼女の言葉に頷いて、歩き出した。