あくまとにくしみ。
あしたにぜんぶかんせいするみこみです。「ポンのにしへのたび」はごじつかきます。
ポンはかなしくなりました。ももは、なぜあんなことをいったのか・・・・・・そのことはポンがおとなになったらわかるようなきがしました。
ポンはいちど、どうくつをでて、そとのひをあびにいきます。ひはさんさんとさして、かわは、ゆるやかにながれていました。
「ポン!」そういうこえがします。とおくのほうからポンチのすがたがみえてきます。
「ポン!どうしちゃったの!どうしてずっとそこにいるの?」
「・・・・・・・・」ポンはだまっています。
「どうしてかは、きっといつかはいうから・・・・」そうポンはいい、ふたたびどうくつにもどりました。
「ぼく、まってるからね。」そういい、ポンチはどうくつのいりぐちから、いなくなります・・・・・
ポンはふたたびめいそうをしました。
そのうちに、すがたがみえていきます。とてもこわいかおをした、しょうねんです。あおいシャツをきています。
「・・・・・・・」
だれかはわかりません。
「きみは・・・・・」
「そうおれはあくまだ。」
「きみはどうしてあくまになったの?」
「おれはきみとたたかうきはない」あくまはいいます。
「そうだね。ぼくはけんがとくいだもの・・・・」
「おれのぶきはくちだ。くちでおまえとたたかうのだ。」
「・・・・・・・」
「おまえは、おれのことをしらない。おれはひとりではないのだ。」
「・・・・・・」
「おれひとりをころしても、なにもかいけつしない。」
「・・・・・・・・ぼくはぼくのできることをやるだけだ。けっかはついてくるもの。もとめるものではない。」
「だがけっかにひとはよわい。」
「それはそうだけれどね・・・・・」
「おれはすべてがにくい。」
「きみはどうしてあくまになったの?」
「おまえのせいだ。おまえがおれをふるから・・・・」
「それはそうなのかなあ・・・・・」
「おまえは、にくしみのちからをしっているか?」
「・・・・・・いや」
「にくしみはとてもつよいちからをうむ。」
「・・・・・・・ぼくはきみとはたたかわない。」
「そうか・・・・・・」
「ぼくは、きみのてきじゃないよ。」
「いや、ゆるせないことがあるのだ。」
「そう・・・・・でもぼくは・・・・・」
「おまえのともだちにあいにいけ。」
「・・・・・・うん。」
「もういい。おれはでてこない。」
そういい、あくまはいなくなりました。
ポンはそののちにすこしねむくなりねてしまいました・・・・・まくらをもってこなかったことをこうかいしながら・・・・・
よくあさ、ポンはおきると、かまでおこめをたきました。それをたべて、そとでひをあびます。




