流転の國 お茶会の後で
お約束の第2会議室です。
「そうか…それはよかった。…ありがとな」
ルーリはマヤリィの様子を聞いて安心する。
「お礼を言うのは私の方よ。『正装』のこと、マヤリィ様が褒めて下さったわ」
シャドーレは『正装』を褒められて嬉しい。
そして、ここは第2会議室である。
二人して衣装部屋での口約束を守っている。
「ねぇ、ルーリ。私、今日も今日とて下着が可愛くないの。…『全裸魔術』を使って一思いに裸にして下さらない?」
お嬢様言葉で聞くとエロすぎる。
「分かったよ。お前も私も一瞬でな」
そう言うと、ルーリは指を鳴らす。
190cmの痩せた身体があらわになる。
「どちらにしても恥ずかしいわね。…ルーリ、どうしたらそんなに胸が大きくなるの?」
「さあ?私が夢魔として作られたからじゃないのか?」
「夢魔として…って、貴女は生まれた時からその姿だったとでも言うの?」
「ああ。顕現した時からこの姿だが?」
「えっ…」
そういえば、シャドーレには説明したことなかったっけ…。
「…では、貴女には昔の記憶がないの?」
「昔の記憶も何も、ここに顕現した瞬間が私の始まりだからな。私は雷属性の魔術師であるとともに生粋の悪魔でありサキュバス。それ以上でもそれ以下でもない存在だ」
「…流転の國って…不思議ね……」
「皆がマヤリィ様やジェイのように元いた世界を持っているわけではない。…私も他の皆の詳しい境遇は知らないがな」
ルーリはそう言うと、
「第2でこんな難しい話を始める奴なんてお前くらいだぞ、シャドーレ?」
「だって、不思議だったんですもの。仕方ありませんわ」
貴族の令嬢だった頃の言葉遣いは今も健在。
「シャドーレちゃんの性感帯はどこだっけ…」
「んっ……」
「やっぱりうなじは感じるところだよねぇ?…ジョリジョリしてる。この辺、凄く短い」
「そこはこの間3ミリで……あんっ…」
うなじを弄ばれたかと思うと、ルーリは彼女の秘部に指を挿入ていた。
「こんなに濡れてる。少し味見させてもらおうかな」
そう言って舌で舐める。舐め回す。
「あ…んっ……」
シャドーレの身体がぴくんと反応する。
ルーリは彼女の足を広げ、愛液を堪能する。
「恥ずかしいですわ……でも…」
シャドーレは真っ赤になりながら、
「もっと…舐めて……」
快感には抗えない。
「可愛いよ、シャドーレ」
軍服を着て真面目な顔をしていると、どこぞの青年将校のような凛々しさと頼もしさを感じるのだが、こうして一糸纏わぬ姿でベッドに横たわる彼女は美しく可愛らしい。
「あんっ…」
嬌声も可愛い。トーンの高い女性の声だ。
「私の声もお前みたいに可愛かったらよかったんだが…」
ルーリは時々、自分はサキュバスに向いていないのではないかと考える。
こういう性格だし、声は低いし、露出の高い服もあまり好まない。
「いいえ、ルーリの声はとても魅力的よ」
シャドーレは云う。
「ハスキーボイスで殺しに来るサキュバスなんてそうそういないわ。…ああ、私は今、絶世の美女に抱かれているのね…!」
本人がどう思っているかはともかく、絶世の美女と言っても過言ではない美しさを持っているルーリは紛れもなくサキュバスである。
誰彼構わず襲う時は襲うし。
「愛しているわ…ルーリ」
シャドーレの不意打ちのキス。
(さすがは…男を知ってる女だな)
シャドーレは言葉遣いこそ貴族の令嬢だが、桜色の都にいた頃は『クロス』の隊長ダークと恋人関係にあり、性交渉も頻繁に行っていた。だから、こうしてルーリに抱かれ、快感に悶えていても、どこか余裕がある。
(いつか…ミノリがお前を満足させてやれる日が来るのかな…)
ルーリは彼女のキスに快感を覚えながらも、今の恋人との行く末を心配するのだった。
なんだかんだ言って優しいルーリさん。
マヤリィとは別の方向から、いつも皆の心配をしているのです。




