女目線
こっちにきたばかりの時、食べるものがなかった。
だって、どこで売っているかわからなかったから。
どうすればいいのかと思ってウロウロしていたらパン屋の店主が売れ残りのパンをくれた。なんて幸運なのかしら、私って昔からツイているのよね。困っていると誰かが助けてくれる!
そして、このパン屋の店主がとても親切で私のために仕事や住むところも探してくれている!
ちなみに、今泊まっている安い宿泊施設もパン屋の店主が探してきてくれた。
こんなふうに私のために行動してくれる店主に負けないように、私は住む場所や仕事が決まった時にすぐに行動できるように毎日ちゃんとパン屋に通っているの。それにもったいないから売れ残ったパンも私がちゃんと食べなくちゃね。
でももらってばかりじゃ悪いなって思ったから、私が作ったアクセサリーをパン屋で売ってあげてもいいと思ったの。そう言ったらパン屋の奥さんは「アクセサリー屋を紹介する」なんて言ったの!私が善意でパン屋で売ってもいいって言ったのに何を考えているのかしら?
謝るなら許してもいいと思ったけど、パン屋の奥さんは私に謝るどころか申し訳なさそうな態度もとらないしほんとに失礼な人だと思ったわ。
そんな時に首都への長距離列車の席に空きがあることを知ったの!
私は運命を感じたわ。
私はこんな田舎で終わる人間じゃない、首都に行って輝くべき人間なんだって、何かが囁いていたわ。それにパン屋の店主さんだって「君の住めるようなところを準備できない」って。
これはもう首都にいくべきことなのよ!だから今までの困難はそのための前置きに過ぎなかったんだわ!きっとそうよ!
私はそう思ったからパン屋の店主さんに言ったわ「あなたのおかげで進めそうです」って。
首都への長距離列車に乗って思ったわ。ここから素晴らしい未来が私を待っているって。
この列車にいても胸の高鳴りが止まりそうにないわ!
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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