目を閉じて?
前半
どうしよう~~~~~~!
慌てて家に帰った私、
桜(良子の姿)は、あのキスのせいなのかどうなのか知らないけど、自分が他人の姿そっくりの良子の姿をしている事実に動揺を隠せない。
そりゃ、めっちゃ可愛い良子の顔も体も完コピしているのに嫌どころかすっごい嬉しいけど、今はそういう話じゃなくって!
取りあえず良子(本人)と話したのは次の通りだった。
夕方の光がロマンティックに照らされてた時に、
良子「えへへ……。もうひとり増えちゃったみたいね私」汗
桜「そんなことよりどうしよう~~~~~~!」
良子「どうしようって言われても、よくわかんなことじゃよくわかんない」
桜「そうだ!良子ちゃんの体しているんだから、2人で良子ちゃんのお家へGOしたら?」
良子「ま、ま、ま待って。それはやばい。もし私が2人家に来たら、ママがバク転しちゃうかも!」
良子「お帰りー!」
ママ「あら、お帰り!」
良子「ママー!ただいま!」
ママ「お帰り。フフフ」
ママ「!今、2人いたわよね?疲れているのかしら」
良子「ママ~!今日桜とチューしてたら良子が2人に増えたよ~!」
良子「ママ~!これからよろしくね~」
ママ「」
良子「ママ~!お腹空いたー!」
良子「ママ~!先にお風呂入っていい?」
ママ「なによこれ!!!あなたたちを産んだ覚えはないわよ!!」
良子「ママ~!だいすき」ハグ
良子「ママ~!だいすき」ハグ
ママ「いやあああああああああ!!!!」
良子「ってな感じで失神はまず間違いないと思う」
桜「そういえば深刻だった。良子って未来が見えるんだね。頭いい」
良子「何バカなこと言ってんの!当たり前じゃない!」
桜「あれ?そう受け取られるの?ごめん」
良子「そうだねぇ、このままというのもいけないし。あ、私分かったかも」
桜「何々~?聞かせて!」
良子「普段通り桜が家に帰って、桜が……ごにょごにょ。ご飯を……ごにょごにょ」
桜「あー!分かった。ありがとうーーー!」
桜の家
桜「おばさん、今日家に止まっていい?」
お母さん「あらお友達ができたのね。嬉しいわぁ!泊まっていいわよ。両親に伝えた?今日泊まること」
桜「(私のお母さんをおばさん呼ばわりするのもなんかなあ……)うん、伝えたから大丈夫!」
お母さん「急にお菓子の準備」
桜「いやいやいやいやいやいやいやいや!入ってこないでください!神聖な女子会を開くので!おばさまの誠意でお腹いっぱいですので!」
お母さん「そう……」
桜「桜は2階にもう上がったから。あとご飯、桜が私にご飯持ってきてほしいと言われて、持っていきたいなあ」
お母さん「桜!!!!自分のご飯ぐらい自分で持っていきなさい!!!!」大声!!!
桜「いいですって!!!!私が厚意に甘えたお礼だから!」
お母さん「悪いわねえ。あのこいつも遊び呆けては人に迷惑をかけるのよ!」
桜「(うわきっつ。)そうよねえ。あのバカなんとかしないと」
お母さん「あんな馬鹿に付き合ってくれてありがとね」
バタン。そして扉を閉め、カギを閉める。回想終わり。
何よお母さんあんなこと言って!人がいないときに散々悪口ぶちまけて!!!!
死ね!私だってなんで良子の体になり切っているのか分かんないのに!被害者なんだよ!
そして自分のことバカっていうのも悲しすぎるよ~~~~~~~!
この言葉に共感できた人メールください!
鏡を見る。
本当に良子の体だ。
ほっぺをつねる。
夢じゃないみたいだ。いててっ。
明日も良子のままだったらどうしよう。
良子が二人いるわけだしいつまでもいられるわけがないよね。私の家なのに。
お子さんが学校に行っていません。行方不明届けだしましょうか?
お母さん大心配。帰ってきなさい。桜ー!
そして私は橋の下に逃げこんで永遠にそこで暮らし続ける。ホームレスとして。お化けとして。
もう一人の良子として2次の生活を送るんだ。
あのとき違う人や道を選んでいたら、と。
かなしいよおおおおおおおおおおおおおおおおおお!
かなしいよおおおおおおおおおおおおお!
うわああああああああああああん!
お母さん助けてーーーー!
自分だと気づいてーー!
うえぇ、うぇ、うぇ。ひっぐ。
目を手で抑えても涙が溢れ出ていくよー!
どうしよう~!
こんなとき、良子ならどうしてるかな?
私はスマホを手に取った。高校デビューだからと買ってもらったのだ。
そして気づいた。
携帯電話番号知らなかったんだー!
ラインも登録してない。番号もしならない。
あのときテンパって携帯電話聞くの忘れた!
泣いても仕方ないので。
取りあえず涙を拭いて鏡を見た。
良子の凛として涼しい瞳と、茶色のロングヘア―をまとう顔が、赤ちゃんのピンク赤色に染まっていた。
綺麗だった。これまで他人の顔をまじまじと見たのは初めてだもん。
泣いている良子の顔って意外とかわいい。というかかわいい。
私の顔って赤ちゃんっぽいって言われるから、こういう顔つきにうっとりする。
はああ~~~~~///
は!いけないいけない!!!あくまでも他人の顔だもんね!変なこと考えてないよ勿論!
私は良子として生きていくんだ。少なくとも今日は。
そして決意した私は持ってきた食事を済ませ、お母さんの面倒ごとにならないうちに、つまりいないうちにご飯を食器洗い場まで置く。
そうだ。明日この体返却するつもりだから身体洗わないと、臭いの嫌だもんね(TUTAYA感覚)。
そしてお風呂場についた私は服を脱いだ。
服までも忠実に再現しているようだ。
そして私は気づいた。
道理で肩が重いと思ったら、
おっぱい
……ダメ!!!!
見ちゃダメ!!!!
見ちゃダメなんだからね!!!!
ネットで言うと、人の個人情報を見るようなものだよ!
そんなの覗いだら誰だっていやな気持になるよね!!
白々しいほどのお山の。
見ちゃダメ!!!!
良子ちゃんはそんな人じゃないよ!変態じゃないんだから!強いて言えば私の憧れの人かな……。
とにかく見ない!でも床にすってんころりんしちゃうよ!
私はできるだけ鏡も見ずに、下の邪魔なそれを見ずに、後そのしたの……言わせないでよ恥ずかしい!
とにかく見ない!体を洗う!それを忠実しました!終わり
でも覚えていたのは、石鹸で脇を洗うと……意外と小さい?
触っていなかったことにしよう!知らなかった!
翌日
明日はどうなるんだろう。良子のままだったらどうしよう。
そう考えて寝る。
朝起きると、
なんと、
重大発表があります!(youtubeですか!?)
私の
桜の
体に
戻っていました―――――――――――――――!
パチパチパチパチ
やった―との声に思わず跳ね上がるベッドの上の私。
ベッドで跳ねすぎていたせいか下からドンッという音が聞こえたのでやめる。
これで橋の下への流刑は免れたと思い歓声の声を上げる。
はっ!こうしてちゃいられない!
一刻も早く、このことを知らない良子のところへこのことを知らせなきゃ!
早朝のご飯は食べず、行ってきますの一言で私は猛ダッシュした。
後半
私がダッシュで行くと、おなじみの高校の校門の前で良子ちゃんは待っていた。
良子「よかった――――――!戻ってた!」
桜「そうだよ!!!戻っていたよ!」
良子「どうやって?」
桜「知らない。寝る前まではそうだったんだけど、寝たらすっきり治った」
良子「まるで風邪みたいね」
桜「もう心配したんだよ!橋の下で流刑地として暮らしていくか」
良子「なにそれ笑える」
桜「もう笑い事じゃないって!!!」
良子「あはは。もう終わったんだし真剣にならなくていいじゃん」
桜「あはは。あはははははは!!!!」
良子「あはは!!!」
放課後
良子「桜、ちょっとついてきてくれる?」
桜「なに?」
良子「あのね、誰もいないよね。実は昨日の件なんだけど」
桜「例の変身の件?」
良子「私は、(チラッチラッ)その……キスじゃないかなって、思うんだ。原因」
桜「やっぱり……。私も同じ」
良子「どうする?」
桜「どうするって?急にどうするって言われても」
良子「昨日の再現したら何かわかるかもしれない。時刻や場所も含めて」
桜「でも、次こそ元に戻らなかったら?逆に何も起こらなかったら?」
良子「それは、神様がきっと助けてくれるよ。絶対」
桜「そんなあ」
良子「桜かわいいもん。こんな女の子窮地に追い込むはずがないよ」
桜「怖いよ」
良子「大丈夫!!!じゃあ何かあったら私今度は橋の下で暮らすから!」
桜「もう本当に?どうなっても知らないよ?」
良子「というわけで、ゴー!」
桜「ガンバロー!」
そして私たちは良子と一緒に昨日回った通りのお店にいく。
あいにく雨だけど。雨になったけど!!!
アクセサリーショップ
良子「このアクセかわいいー♡」
桜「昨日もらったばかりでしょ!」
良子「かわいいと思うよね、ね!?」
桜「買いません!」
良子「もー!いけず」
ゲーセン
桜「ドンドン ドドドン!!!」
良子「昨日より腕上達しているじゃん!」
桜「えへへへ。そうかな///」
良子「ほんとだよ!才能あるって!!」
桜「それほどでもー///」デレデレ
良子「おーい、流れてるー!」
夕方
桜「雨だね」
良子「あーあ、雨だね」
桜「キスはどうする?」
良子「もうしなくていいかな?太陽の出てる夕方じゃないし」
桜「おっと、もう帰る時間だ」
良子「ねえ、正直言っていい?」
桜「なに?」
良子「寂しい。もっと遊びたい」
桜「でももう帰らなきゃ」
良子「いやいやそうじゃないくって」
桜「なに?」
良子「もっと一緒にいたいな……」
桜「私が、楽しい、って、言うの?」
良子「うん」
桜「こんな私はダメだよ!!!他の人がいいと思う。本当に。だって高校って3年間しかないわけでしょ。真剣に考えなきゃ。私みたいに落ちこぼれで、ぼんくらじゃ、役に立たない」
良子「でもあのときお友達になってくださいって」
桜「ううん、皆が皆、お友達を作っていたから、焦って私も滑り止めの役割で良子を選んだかもしれない。最低だよね。」
良子「違うよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
桜「きゃっ!」
良子「確かに桜は落ちこぼれでぼんくらだよ!初対面でもトロ臭いもの!!!でもね、そこがいいって言ってくれる人だっているんだよ?裏を返せば、桜ってかわいい見た目している通りに性格もかわいい。何だって可愛い!ドジでもかわいいって言ってくれる人がいるもんだよ!」
桜「……」
良子「それが私だよ。ほら、見てクリスタルのアクセ。本当に好きな人ならこんなに大事に取ってはいないよ」
桜「良子ちゃん……」
良子「……ダメ?私じゃ」
桜「ふっ」
良子「な、なにっ」
桜「良子ちゃんって羨ましいよね。何か度胸があるというか、優しくて、そのやさしさは私と違う優しさ。誰にだって優しい私と違って、貴方じゃないといけないって言う気持ちがきっぱりと伝わる」
良子「……」
桜「私がお姫様だとしたら、良子ちゃんは王子様かな?」
良子「……」
桜「ごめんね。ううん。ありがとうね。そのアクセサリー、高校が終わってもずっと大切に取っておいてね?」
良子「桜ー!愛してる!!!!」
桜「私のこと、ずっと大切にしてくれる?」
良子「私のこと、見捨てないでね?」
桜「……」
良子「……」
桜「良子……。目、閉じてほしいの」
良子「桜……。うん、信じてる」
桜「……」チュッ
良子「……」チュッ
二人の傘が飛んだ。
そして寄った後、向き合い、キスをする。
二人の熱い唇が繋がる。ねっとりしてとろりしている。
キスをしているとどこか寂しくなって涙が出てしまう。それはお互い様だった。
二人は泣きながら頭を手で抑え、深い、深い、深いキスをする。
お互いの舌が手をつなぐように絡め合う。
雨のザーザーの音が、キスの音をかき消した。
二人だけしか知らない関係。二人だけしか知らない時間。
桜「ぷはあ」
良子「ぷはあ」
桜「……」
良子「……」
桜「あ、あは、あはははははは!!!!!!!!!」
良子「あはははは!!!!!!!!」
知らない間に、私達は、親友を飛び越えて恋人関係になっていました。
そして、私の体が光る。まばゆい光が私の身に纏う。
するとまたもや私が良子の体になっていました。
桜「どうすんのこれ?」
良子「し、しーらない。いいじゃん、キスの高ぶりでそうなるってわかったんだし」
桜「よくないよーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
見てくれてありがとう!!!
次はもっとエロくてディープな内容になるよ!
お楽しみにね!
って何なのよー!!!!勝手に読ませるなー!by桜