1話 皇都フェリス学園入学試験
アルフリート達3人はまず宿泊探して皇都の中を散策していた。
3人共に皇都に実家の別邸をがあるがそこに泊まるつもりはなかったので学園に近い宿屋を探していたが、
学園の近くには貴族の邸宅が多く宿屋はなかった。
あまり皇都の地理に詳しくなかった為、宿屋を見つけるまでにかなりの時間をついやし、やっと宿屋を見つけた時には夕暮れになりかかる時間だった。
3人部屋を借り室内に入りるころには疲れきっていた。
アルフリートはベッドに腰掛けるとカバンから一冊の薄い紙束を取り出し二人にたずねた。
「クロードとレオナルドは一緒に受験をするんだよね。
どの教科を受けるつもり?」
アルフリートは紙束の一枚目をめくり二人に開いて見せた。
クロードとレオナルドは初めて見ることになったがアルフリートは少し前から進学先の事で悩んでいたとき皇都の受験案内を取り寄せていたのである。
皇都の学園には
剣術科、
魔術科、
総合科、
の三科がありそれぞれの科の得点の割合が違っていた。
まず剣術科、
剣術試験が50点、学科試験が30点、魔術が20点、
魔術科が、
魔術試験が50点、学科試験が30点、剣術試験が20点、
総合科は、
学科試験が60点、剣術試験が20点、魔術試験が20点、
後淑女科、と貴族科、もあったがこちらは試験内容も合格点も記載がなかった。
淑女科、貴族科、総合科をのぞく科は上位100名が合格となることが記載されていた。
総合科は上位150名が合格となっていた。
これは剣術バカ、魔術バカが出ないために何代か前の学園長が当時の皇王、4公、4侯爵の話し合いで決まった事から続いていたことである。
総合科はおもに官史を育成する為の科である。
レオナルドは迷いなく「俺は剣術科だな。」
クロードも「僕は勿論魔術科だよ。」
アルフリートはそうだろうなとは思ったが言葉には出さなかった。
「僕は総合科にしてみようかと思ってる。」
アルフリートの言葉に二人は一瞬何故と思ってると
アルフリートは続けて言った。
「僕は二人ほど突出して剣術も魔術もうまくないけど、
公爵領の仕事に官史の補佐は重要な役割だし、それに総合科の上位五名は学園の特別図書室の入室許可がでるって書いてあるから。」
それを聞いた二人は何故アルフリートが公爵領の学園ではなく皇都の学園を受験したいのかが分かった気がした。
受験の日、3人は宿屋に馬を預けたまま歩いて学園に向かった。
学園の門前で受付を済ませると試験会場となる場所の地図をわたされそれに従い歩いていくと大きな建物の中に受験生が入っていくのが見えた。
アルフリート達も建物の中に入るとそれぞれの科の担当者が大きく各科の名前が書いてあるプラカードを持ち上げてるのが見えた。
3人はお互いの顔を見た後何も言わず目的の科のプラカードに向かった。
アルフリートの向かった総合科は他の科より人数が多く300人位いるみたいだった。
総合科の担当者らしき人が大きな声で、
「総合科を受験される方はこれから学舎に移動しますのでついつきてください。」
と言ってプラカードを上げたまま建物の出口に向かって歩きだしたのでアルフリートも急いでその後に続いて建物を出ていった。
建物を出て暫く歩くと学舎前で止まり受験番号順に学舎の中に入るよう指示される。
アルフリートの受験番号は239番ので最後の方の組になった。
教室の中には50名ほどがいて多少狭い感じだ。
前の黒板に歴史、算術、各1刻と書かれていた。
(1刻=約1時間)
試験が開始して問題を見るとアルフリートにはあまりにも簡単だったため全部解いた後の時間をもて余していた。
(三桁の足し算や引き算なんて本気か❗️と思ったが回りを見渡して一生懸命考えている様に見えた為、何とも言えない気分になった。)
学科が終わりまた移動して最初にいた建物まで戻って来た。
今度はどうやら剣術試験の様だった。
机の上に長剣、短剣、槍などを模した木製の武器が置いてあった。
受験生達は元々官史、文官希望者の為余り武器には興味がなそうに遠巻きに見ているだけだった。
アルフリートも別に興味があるわけではなかったので壁際に寄りかかっていた。
暫くするとかなり筋肉質な体格をした五人の男達が入って来た。
「これから総合科の剣術試験を行う。」
五人の内一番体格の大きな男がそう言うと武器が置いてある机を指さした。
「机の上にある武器の中から自分に使えるものを選べ❗️。
まず受験番号201番からだ!」
試験官らしき男からの言葉で201番の受験生が武器を選びに机に向かって歩いて言った。
机に並べらた武器を一通り見た後201番の受験生は短剣を選んだ。
結果だけみれば成すすべもなく降参して終わった。
続く受験生も試験官を一歩も動かす事が出来ず降参。
試験官は五人で順番に担当したが全員、同じ状況のままアルフリートの番になかった。
アルフリートも短剣を選んだ。
対峙してみて思ったのはホードさんほどではないということだ。
当たり前だが剣聖と比べるのが間違っている。
アルフリートは短剣を背に隠す様にして試験官に向け走り出した。
長剣を構えた試験官はその場を動かずアルフリートを見ていたが急にアルフリートの身体がブレタ様に見えた後何時の間にかアルフリートが下から首筋に短剣を突き付けられた。
(アルフリートは単にステップで左右に跳びながら試験官の目が追い付いていないのに気付いてそのすきに試験官の下に移動しただけだった。)
結局アルフリートの組はアルフリート意外は全員降参だった。
場所を移動して次は魔術試験をする。
いかにも魔女と言われそうな出で立ちをした
(とんがり帽子にローブを着ている。)女性試験官によると
魔術試験は30mほど先にある的にどんな魔術でもよいから当てる事、そしてその威力により点数が決まるそうだ。
30mの距離に全員苦戦しているようだがアルフリートは難なく的に火の魔術を当て消炭にしてしまった。
これには魔女の試験官も驚き目を見開いていた。
全試験が終わりアルフリートは待ち合わせの校門まで歩いていくと二人はアルフリートよりも早く終わったみたいで待っていた。
宿屋に帰る道すがら二人に試験がどうだったか聞いてみた。
自分の妄想を書いています。
小説の書き方も知らない素人ですが、
暇潰しにでも読んで頂けたら嬉しいです。