うっかりハチベイになる気はないから
『せっかく最高の出逢いが出来そうなシチュエーションを見つけだしたっていうのに、何でこうなるのよ!』
『僕に言わないでよ、地球で例えれば中世って伝えたのユミちゃんじゃないか』
『言ったわよ、弥助にはタロスケから伝えられた通り《文明度は中世の西欧って感じ》って言ったのよ!』
『ちゃんと言ったんだよねユミちゃん』
『言ったわよ』
『ならどうして弥助君は雨傘被って着物着た上にマント翻して長い楊枝を咥えてんのかな、あのカッコ日本人っぽいんだけど』
『知らないわよ!それよりどーすんのよ、人型知的生命体って魔法使うのよ!何でアイツはそれ知ってるのに刀で向かって行ってんのよ!』
『それは大丈夫だと思うけど。
ファッションについては弥助君なりに考えて中世に合わせたんじゃないかなー』
『何で大丈夫なのよ馬鹿なの!普通に死んじゃうわよ!せっかく18年も使って作った身体の意味無いじゃない!。
挙げ句に何でアイツは日本人のカッコしてんのよ!』
『やっぱりユミちゃんのせいだとおもうよ』
『何でよ』
『文明度って伝えたんだよね』
『そうよ』
『僕は文明度は中世で文化的なものは西欧って言わなかったっけ』
『・・・』
『弥助君は日本の時代劇大好きだもんね、やってみたかったのかなー』
『どーすんのよ、これから』
『やっちゃったものは仕方ないよ、ボディーガード用のアンドロイドも居ることだし弥助君が盗賊に殺される事はないよ。
問題があるとすると僕らかなー』
『嫌よ!わたしは嫌!』
『でも僕らは同郷なんだよ、仕方ないじゃないか』
ユミがせめてお姫様と願い出るが動きやすさを考え九の一を提案するタロスケ。
ユミとタロスケの攻防が続き、ユミは九の一っぽい女剣士に収まる。
着物の生産に入る宇宙船。
魔法というものの存在から始まった混乱が3匹の侍を誕生させた。
そんな中、弥助の刃が空気を切り裂いた。