04 幸せな時間
今回も日常をズラズラ。
僕は地図をみながら探索者ギルドに向かう。行く道行く道ではさまざまな人がいる。皮のコートの装備を着ている人、鉄でできた鎧を着ている人、獣耳の人やしっぽが生えている人などさまざまな人で溢れかえっている。それに対して僕の服装は上のただの黒い長袖のシャツ下はちょっとした武器や道具が入れることができるポケットのようなものがたくさんついてあるこの世界の黒いズボンだ。そしてこの世界だから許されることで腰には2本の剣がさしてある。
町並みを一つ一つ目に焼き付けながら歩き、ついに探索者ギルドに到着する。探索者ギルドは木でできたお城の様に見える。
ドアはなくオープンに開いてあり誰でも行き来しやすいようになっている。僕は中に入ると人の多さと騒がしさに圧倒される。辺りを見渡すとカウンターらしき場所があったので人をかわしながらカウンターの前に立つ。
「あの...ギルドに登録しに来たのですが今登録することってできますか?」
「はい!新規の探索者の方ですね!それではこちらの方にお名前と自分の得意な方に印を付けてください。」
そう言われると紙と羽ペンを目の前に差し出してくる。
僕は言われた通りに名前を書き、得意な方には魔法と剣術と書いてある。迷いなく剣術に丸を付ける。
「これで登録は終わりました!魔物から落ちた魔石はあちらの方へ持っていくとお金に変換することができます!」
そしてパーティの事や依頼、試練などの説明が1通り終わり僕は探索者ギルドホームからでた。その頃には空がオレンジ色になっていて、門ではダンズさんが待っているので急いで門に向かって帰った。
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村に戻り2人の家へと向かう。せっかく街に行ったのに何も無いというのは少しアレはので帰りに2人に色違いの髪留めとくだものを買った。
「ただいまー」
「おかえりー!おにーちゃーん!」
妹のエミリが飛び出してくる。僕はでできたエミリの頭を自然となでる。そうしてるとなにやらリビングからいい匂いがするので僕は少し急いでリビングに入る。
「お帰りなさい。今日は少し張り切ってしまいました。」
リビングの中はリエが作った料理でいっぱいだ。1番に目がいったのは僕のいた世界では「シチュー」と呼ばれるやつだ。とても美味しそうだ。
「では、席についてみんなで食べましょうか。」
リエが1人でしようとするので僕も手伝う。日頃から料理については手伝っていたので僕はどうってことはない。
全て運び終わり手を合わせる前に今日買った髪留めとくだものを渡す。髪留めについては2人ともとても喜んでくれて僕もなぜか嬉しい。さっそく髪留めをつけたリエはとても可愛くて僕は目を逸らしてしまう。リンゴの様なくだものについては、今日のデザートになるらしい。
僕らは今度こそ手を合わせいただきますをする。
ごはんは思ってたそれ以上においしかった。日本で食べたシチューに似ているが味が若干違ってとてもコクがある。
つい美味しすぎて僕はお代わりをしてしまう。
ご飯を食べ終わると買ってきたリンゴをリエが食べやすいようにカットしてくれていた。一つ手に取り口に運ぶと『いちご』のような味がした。見た目はりんご、味はいちご って感じだ。
妹のエミリはとても喜んでいる。大好物らしい。それをリエが
「恥ずかしいから!」とエミリを落ち着かせる。
僕はそんなそんな姿を眺めながらいつしかこんな日がずっと続いたらなどと考えてしまった。
次回バトルはいります。




