03 必要最低限の情報収集
今回はのんびりと
僕は街の中に入り話しやすそうな人を見つけて図書館の場所を聞く。
「ここを右に曲がって真っ直ぐ行くとあるぞ、兄ちゃん」
その男性はとてもフレンドリーで助かった。ちなみにオススメのお店も教えてくれた。僕はありがとうと告げると男性に言われた通りの道を進み図書館を見つける。なんともはいりにくい場所だ。日本では図書館では静かにするなどの決まりがあったしこの世界の図書館は初めてなので胸がドキドキする。僕は木でできたドアを引いて中に入る。中の雰囲気はたくさんの本に誰もしゃべらない静かな空気その雰囲気は日本と似ていて安心する。
さっそく僕はめあての本を探すことした。この世界の一般常識について、魔物について、この国の歴史などの本を読んでいく。
中には気になる本などがあったけど我慢して必要なものだけ読んでいく。
そしてわかったことは、この世界はいくつかの大陸に別れていると言う事、そしてその大陸同士で領地をめぐって戦争を続けている事。僕の今いる国では戦争はしてないという事。
この国は他の国とは違い『試練』と呼ばれる森が存在することだ。
そして今の僕にもっとも必要な情報が、この世界には『ギルド』と呼ばれる大抵の人が加入する団体がある。
探索者は探索ギルド、生産者は生産ギルド、商人は商人ギルドに加入するらしい。僕は必要最低限の情報を頭に詰め込むと、読んだ本を元にあった所に返して出入口にある木箱から地図を1枚もらい外にでた。
次は冒険者ギルドに加入するため地図を頼りに足を進める。向かう途中には色々なお店が並んでいてとても賑やかだ。そうやって町並みを堪能していると一件の店に足が止まる。剣術家なら1度は憧れる武器屋だ。
店内に入ると数え切れないほどの剣が並べてあり僕のテンションは一気にマックス。
「おう、ボウズいらっしゃい。今日はなにをお探しで?」
元は探索者だったのだろうか?顔にはたくさんの古傷が刻んである。
「新しい武器を買いに来ました。前の戦いでボロボロになってしまったので...」
「ほう。そのボロボロになった剣よかったら安く買い取るが今あるか?」
「すいません。今手元になくて...」
「ならしょうがないな。まぁ気長にしていってくれや」
「ありがとうございます。」
僕は店主の男性と軽くあいさつを交わすと様々な剣を次々に見ていく。刃が大きな大剣があったり、初めてみる杖など見てるだけで楽しめる。何本見ただろうか。僕は店の端っこで隠れるように置いてある剣を見つける。僕はその剣を持ち店主へ急いで持っていく。
「この剣ください!」
「んあ?それ本気で言ってるのか?」
「はい、本気です」
「これは俺の初めての失敗作なんだよな...形状が上手く整わなくてな。だが一応できたモノだからしょうがなく置いてただけだからそれタダでやるよ」
「え!?本当ですか!?」
使い慣れていた剣をタダで貰えるとはとても嬉しい。
「けど、この剣のせいで死んでしまったりしたら目覚めが悪いから違う剣安くしてやるから1本持ってきな」
なんて優しんだ...この世界の人はみんな優しいような気がしてきてたまらない。
僕は使いやすそうな直剣を1本を買うことにした。今度からはここで買うことにしよう。と心の中で決めると僕はギルドに向かうため店を出た。
次回もこの調子でいきたいと思います。




