10恐怖の魔物
いつもより少しながいですー!
ここが第二の試練か。
風景は変わらないが場所が、空間が、あきらかに第一の試練とは別だとわかる。
そして、試練の奥からすごい威圧を感じる。これが前にも聞いた『番人』ってやつなのだろうか。
「よし、行こう」
僕はここで立ち止まるわけもいかず進もうと促す
「あ、ああ」
セラさんは緊張しているのか声が多少震えている。僕はそんなセラさんになんて元気づければいいかわからず無言でコクンとうなずき歩き出す。
森にはたくさんの木々が生えておりすごく視野が悪い。迷ったら危ないから少しでも目印になりそうなのを探すがなに一つない。
「そういえば大パーティーが第二の試練に挑戦すると聞いたな」
森を進みながらセラさんがそんなことを聞いてくる。第二の試練の攻略が近いのか、なら早くこの森をぬけてできればそのパーティに混ぜてもらいたい。いくつか理由はあるが最大の理由が生存率が上がることだ。危なくなったら一人とんずらかくこともできる。
「大丈夫ですかね......」
僕の勘、経験が正しければこの試練の番人は間違いなく人に近いだろうだろう。
「大丈夫であろう、なんせこの街にいるトップレベルの冒険者のパーティーだ。そう簡単にはやられないだろう。」
「.........いや、倒してもらわないと困る。この街のためにも、国のためにも...」
「?何かいいました?」
「ああ、いや一人ごとだ」
そんな会話をしてると1匹の魔物が出てきた。僕とセラさんは剣を抜き魔物の方に目を向けそのまま≪心眼≫を
使い名前を確認する。
・スカルスパイダーLV6
第二の試練での初めての戦闘だ。顔は名の通りガイコツでできてあり全身はそれに合わせたかのように黒い骨でつながっている。さすがに僕もこんなホラーな魔物に合うなんていっさい考えてなかったのでとっさに一歩後ろにあとづさりをしてしまう。
それだけでも恐怖するにたりることなのだが顔をよく見ると飛び出た眼球がギョロギョロあっち向いたりこっち向いたりついには眼球が一回転するしまつだ。
これはセラさんには向かない魔物だよなぁ、と思いつつ前へ出る。
「ま、まってくれ!わ、私がやる」
僕は戸惑いながらも後ろに下がる。
スカルスパイダーもセラさんを敵だと認識したのか鋭い前足をガチャンと構えバッタのような後ろ脚で地をけり高く飛び跳ねる。あの高さからの斬撃は少しでも掠ったら相当な傷にはなるだろう。一応下がった僕もいつでも手助けできるように準備をしておく。
「ヒイラギ!少しの間でいい!目を閉じろ!!!!!」
へっ......?どゆ意味???
するとセラさんのての中に光の魔力が集まっていく。
僕はそこですべてを察し目を閉じついでに顔も隠す。
「魔法!《フラシュ》!」
ギリギリ目を閉じることに成功するが瞼の裏にはあたりが光でいっぱいになったとわかるくらいに焼き付く。
その焼き付いたものが目からはがれたのがわかるとゆっくり目を開く。
そこには両目をぐるぐるさせて倒れてるセラさんとスカルスパイダーが転がっていた。……僕に目を閉じろって言ったのに自分は閉じなかったのか……。意外と馬鹿……?
僕は地面に転がっているスカルスパイダーにトドメをさし、まだ目を回しているセラさんを抱えて安全な場所まで運び僕の上着を下に引いてそこで寝かせる。
とりあえず、一段落したので僕も頭の整理を行う。スキル、魔法、そして魔物。色々なものを一度に見すぎたようだ。
ありがとうございました!次回もよろしくお願いします!