プロローグ
初めて異世界ものです。
この作品は完結させたいです。
肌寒い。僕は肌に当たる冷気に身を震わせながら目をゆっくりとあける。
「もう夜か〜...型の確認中だったんだけど...」
時間が経つにつれて頭も冴えてゆく。周りを見渡して少年は気がつく。
「家がない....?」
思った事が口に出てたようだ。
確かに僕の家は森の近くにあったけどこの森は僕のしってる森じゃない。
とりあえず僕は立ち上がり周りをゆっくり慎重に歩く。
森の中を歩くにつれ周りからは何かが飛ぶ音、何かのうめき声が聞こえる。
僕は気味が悪くなり立ち止まる。足も小刻みに震えている。
───ここは僕が知っている『場所』ではなくもっと別な『場所』と理解する。僕は怖くなり来た道を全力で戻ろうとするがそこで僕はとんでもない生き物に遭遇する。
「オ、オオカミ...?」
なぜ、ここにオオカミが?と思う。よく見るとオオカミに見えるけど僕の知っているオオカミより1回りも2回りも大きい。僕の胸より高く目よりは小さい、牙はむき出しで毛は風によりなびいている。
僕はそんな姿のオオカミに会い尻もちをつく。
「あっ...えっ...」
突然現れた『化け物』を目の前にして上手く舌がまわらない。
脳が逃げろ、逃げろとアラームを鳴らす。だけど上手く力が入らない、だからといってオオカミのような化け物は待ってくれない。大きな牙を見せ、僕を噛み切ろうとせんばかりに飛びついてくる。
その瞬間体がとっさに判断して切り傷で助かる。血は出てるが痛みは感じない。脳が痛みを消してくれているのだろうか。
僕はそのままオオカミから逃げる。走って走って走る。その途中ヒビが入った無骨な剣を拾う。なぜ剣が落ちているのだろう?と思うがすぐに思考を切り替える。ありがたい、誰かがボロボロになったから捨てたのだろうか?ボロボロの剣の近くにその剣の鞘が落ちていたのでそれを拾い剣を収める。
小さな光が見える。出口だ、僕はそう思い嬉しさのあまりに涙が出そうになるが寸前の所で我慢する。
とうとう化け物に追いつかれた。後ろは出口。僕は自然とボロボロの剣を構える。
いつも使っている物より少し重く感じるが問題はない。
逃げたい。足も震えている。肉体的、精神的に死にかけた思いは何度かあるが『本当の死』を間近にするのは初めてだ。
僕はいつも通り腰を下げ左足を前に、右足を後ろに広げ剣を上段に構える。
その構えを合図にオオカミは飛びたしてくる。それを大げさに横に跳びすれ違いざまに一刀浴びせる。
「キャィイイン!」
オオカミは耳障りな声を発する。この声を聞くかぎりだいぶ効いたように見える。化け物は血を流してまでまだ続けようとする。僕もその意思に答えようとまた構える。
僕は剣を鞘に収めると重心を下げる。化け物はこの1発に全てをかけるかのように素早い動きで僕に噛み付こうと跳ぶついてくる。
「柊無型流──刹那ッ!」
ただ速いだけの抜刀術。化け物は体を真っ二つに斬られ地面に転がった。
その衝撃で剣は砕け柄と鍔だけが残る。
《スキル──最上級剣術を取得しました。》
「え?スキル?」
僕は驚き周りを見渡す。それと同時にもう一つ驚くことになる。先ほど倒した化け物もといオオカミが淡い青色の粒子となり消えていく。僕はなにが起こったのかわからずとりあえず光の方向へ向かって進む。あと少し、あと少し、あ..と...!
森を出て僕は確かに見た。見慣れない景色を。
僕はそこを『どこ』と考えようとせず意識を闇の中にゆっくりおちていった。
あとあと、シリアスなど入れて行きたいです。
感想などお願いしますm(*_ _)m