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終焉ヒトリカクレンボ  作者: 化け狐の子守り火
4/5

ダイヨンマク

「狼…?コックリさん……?」

コックリさんは俺がぬいぐるみにつけた名だ。

今のはなんだ?

幻聴か?


鬼を殺すって…俺達がやってるのは一人隠れんぼだよな?


ピルルルルピルルルル


次は家の電話が鳴る。


気づけば携帯も落としていた。

携帯を拾い、家の電話器へ向う。

宛先は見覚えのある番号。


☆也…


「もし、もし…」

『もしもし×樹?今テレビ…』

「お前もか…?さっきの…」

『うん…やっぱ夢じゃないよね…?』


夢じゃない


何で?どうして?

失敗したから?俺が失敗…したからなのか?

冷や汗がこめかみから一筋たれる。

携帯の方からも声がした。

失敗…したんだな………


その言葉はしんとした家に響きわたった。




☆『×樹、実は鬼がいないんだ。家中探してもどこにもいない。もし、見つからなかったら、僕どうなるかな…』

「☆也も?…俺と、□斗も、鬼が消えた。」

□『☆也…?☆也と電話してんのか?なぁ、☆也も俺達みたいに』

「☆也も鬼が消えたって…これってどういうことだよ…」

☆『さっきの放送でさ、鬼は降りたって言ってたよね?一週間以内に鬼を見つけろって…、つまり、さ、その鬼を見つければ終わるって事だろ?』

□『鬼を見つけるって、どうやって鬼を探すんだよ?それに何で俺達のぬいぐるみが消えた?』

☆『さぁ…それは分からないけど、コックリさんに聞けって、』

「ひとまず皆と連絡をとろう。○美と△菜が気になる…」

☆『そうだね』


いったん俺達はお互いに連絡し会うことにした。

俺が○美に電話すると、○美はひどく怯えていて、まともに喋れる状態じゃない。

やはり○美にもあの放送が流れたのだ。

△菜は携帯番号を知らないから、○美に連絡をとって貰うことになった。


結果、明日学校で集まることにした。勿論あんな事をした後だ。眠れるはずがない。

俺ははねあがる鼓動を抑えて、ひとまずベッドに入った。


一人隠れんぼを始めてから二時間以上たってる…なのに俺達はなんともなってない…

やっぱり……うまくいかなかったんだ…


気がつくと陽が昇っている。

勿論一睡もしていない。

風呂場に行くがやはりぬいぐるみの姿は確認できず、なんともいえぬ寒気を感じた。

皆………無事だよな、


その日の登校は実に不快だった。

外に出るのが怖い。

でも家にいるのも怖い…

でも…行かないと、

授業中もさただぼぅ、と外を眺めているだけ

全てが夢のように感じた。


そして放課後、


いつものように旧校舎へ向かう。

ガラガラ


○「×樹ぃ…」

教室には○美が一人だけでうずくまるように座っていた。

そして今にも泣き出しそうな顔で俺の名をよぶ。

「大丈夫か?○美、」

○「怖い…怖かった…、皆捕まってたらって…」

「大丈夫だよ、皆無事だ、」

無事にきまってる

○「もう何がなんだか分かんないよ…」

その時、

ガラガラ

△菜も入ってきた。

△「○美ちゃん!?どうしたんですか?」

入ってくるやいなや俺を無視して○美のもとへ一直線に向かう。

でも助かった、

こういう時は女同士が一番いい…

△「怖いんですか?大丈夫ですよ、私がいますから、」

○「ありがとぉ…△菜…」

○美も少し落ち着いたようだ。

しばらくすると□斗も暗い顔をして教室にきた。

□「×樹…」

「そんな暗い顔すんなよ、男だろ?」

□「うるせぇよ、あれは…ヤバイだろ」

男のくせに弱気になんなよ…

△菜を見習え、

「ヤバくても怯えんな、強気でいろ。」

俺は自分に言い聞かせるように□斗に言卯。そうだ、怯えるな、強気でいるんだ。

鬼を見つければいいんだから、

ガラガラ

☆「皆…もう来てたんだね、」

「☆也、」

☆「じゃあ、昨日の反省会でもしよう、そして、



鬼を見つけよう?」



その一言で俺達は、これは夢じゃないと実感したんだ………



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