ダイニマク
次の日
○「じゃあ今日の3時ね、私が×樹に電話すればいいのよね?」
「ああ、準備ができたら俺が☆也に電話する。☆也も準備ができたら次は□斗、□斗は△菜に、そして△菜が○美に電話して最後に○美が俺に連絡する。」
今日の夜中の3時、正確に言うと明日の午前3時、いよいよ一人隠れんぼをはじめる。
もしうまくいかなかったら、コイツらは皆俺のせいでしぬかもしれない。
「なぁ、ホントにいいんだよな?俺の案にのって…」
○「今更何いってんのよ!いいからこうして集まってんでしょ?」
□「俺は暇だから付き合ってやるんだ、」
こういう時、コイツらが仲間でよかったと思える。
□「なんだ?お前急に怖くなったのか?逃げんなよ、」
「そんなわけないだろ?俺から言い出したのに逃げるわけがない。逆に、お前こそ逃げるなよ。お前が一番びびりだからな」
「んだと!?」
☆「まあまあ、皆死ぬも生きるも一緒って事で」
いきなりニッコリしながら恐ろしい事をいう☆也.
○「☆也物騒な事言わないでよね…」
△「でも、私は○美ちゃんとなら生死を一緒にしたいです。」
○「何いってんのよ、」
この二人は本当に仲が良すぎて、逆に気色悪い。
でも、俺から見ると○美からではなく△菜が○美にベッタリしているように見える。
なんかこれから一人隠れんぼする奴らの会話とは見えないよな…
☆「じゃあそろそろ僕は帰るね、心の準備もしたいし」
△「そうですね、ではここで一端おひらきにしましょう?」
○「う~緊張してきた…」
△「大丈夫です、もしなにかあったら私が○美ちゃんを守ってあげます。」
○「はは、ありがと」
□「んじゃ、後でな」
「皆…じゃあ、後で」
もし失敗したら…もうコイツらとこんな風にしゃべれなくなんのかな…
皆と別れる時、どこかむなしさが込み上げてきた
今はだいたい午後3時、今から12時間後、俺達はもうかくれんぼをはじめているだろう。
時間までどうしよ…
やり方お復習しとくか、
まずぬいぐるみの腹をさき腹綿を取り出して、かわりに自分の爪と米を詰め込む。
そして腹を赤い縫い糸で縫い合わせる。
次に名前つけるんだっな…どうしよ、名前…、誰かの名前つけるのは駄目だし、俺が考えた名前もな…
そうだ、〇〇にしよう
で、隠れる場所に塩水を置いとくんだよな、
……どこに隠れよう?
昔、☆也と俺の家で隠れんぼをした時、俺は毎回ベッドの下に隠れていた。
だから今回もそうしよう。
よし、あとは待つだけだ。
後10時間後………うぅ~、やっぱ怖いわね…一人隠れんぼ…
私はオカルトに興味がある訳じゃないけど、何でか今はオカルト部みたいなやつの一員になってる。
何でこうなったんだっけ…?
まぁ、それはさておき、なんのぬいぐるみにしよう…そう言えばあのぬいぐるみどこやったっけ…
あ、そうだ、押し入れにしまったんだった、
気持ち悪くて…
大丈夫よね、×樹の言ったとうりにすれば皆無事で終われるよね…
今は7時、あと8時間後…
めんどくせーな…一人隠れんぼ…
でも、俺だけやんないで皆になんかあったらなんかヤバイし…
これも全部アイツ(×樹)のせいだぞ!
あ、名前…う~んと、花子でいいや。
てきとーで
今10時だからあと五時間後か…
大丈夫かな …でも皆は僕が守ってあげないと、
僕は×樹達のリーダーなんだから…
あと3時間後…○美ちゃん、怖くて震えてないかな…もしなにかあったら…
そうよ、あの子を守れるのは私だけなんだから…
貴女もそれを望んでるでしょ?
ね?○美ちゃん
あと十分、いよいよ一人隠れんぼ開始だ…
そうだ、☆也に電話しなきゃ
『もしもし×樹?』
☆也の声は恐ろしく落ち着いていて、恐怖が微塵も感じない。
「うん、準備できてるか?」
『大丈夫だよ、あと十分だね…』
「うん、じゃあ早く□斗に電話してくれ」
『分かったよ、……………………………成功するといいね 』
最後にそう告げると☆也はプツンと会話を切った。
□『おう、大丈夫だ。んじゃ次△菜だな』
△『はい、準備ばっちりです。じゃあ3時に』
○『ちょっと怖いけど、大丈夫だよ。皆で頑張んないとね』
○『△菜から電話きたよ、皆大丈夫だって』
「分かった。あと一分。無事に終わらせないとな、」
10 9 8 7 6 5 4
さん、にぃ、いち、ぜろ、
「最初の鬼は×樹だから」