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古い記憶 1


 一九七一年十二月三十日午前六時

埼玉県川口市の病院で初めて外気に触れ、人の感触というものを味わった。

知っている人など数少ないが『郡司 ぐんじさとし』という人間は確かに誕生した。

一年後の一九七二年、神奈川県川崎市にある、四階建ての小さな団地の様な住まいに郡司家は引っ越した。

その当時の記憶は二つある。

一つは友達の女の子を泣かした事だった。


団地の裏には五歳年上の姉の美穂が通っていた小学校があった。

当時二~三歳だった俺は小学校というものに憧れていて、近所の友達と放課後のグランドによく遊びに行っていた。

その日もいつもと同じ様に友達を二人連れ、放課後の小学校に遊びに行った。

一人は男の子で一人は女の子だ。

しかしその日は門が閉まっていてグランドに入れない様になっていた。

そこで俺達は門を乗り越えて中に入ろうと、門を上り始めた。

すると先に上り始めた俺の足が、後から上ってくる女の子の手を踏んづけてしまった。

女の子は「もう帰る~」と大泣きをしてしまったので、その日はそのまま解散した。

これが俺の中で一番遠い記憶である。


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