【82】 資金援助
ソレイユの『闇』は後々暴くとして帰路へ。
セイフの街へ戻り――
ワンダの店『リベンジ』再び。
「ただいまー」
「戻ったか、カイト」
帰宅早々、ワンダが生足を投げ出していた。……うわ。スカートも短いから危ういってーの。
「だらしないぞ、ワンダ。少しは女の子らしくだな」
「清く正しく生きた結果、私はこうなった。そうだろう、リーベ」
店の奥からリーベの返答が直ぐに返ってきた。
「マスターは昔のワンダさんに戻るべきでーす」
……なるほど、やっぱり昔は清楚キャラだったんだな、ワンダ。それがどうして、こんなグレちまったんだかな。普通にしていればモテモテだろうに。
容姿は整っていて美人だし。
「とにかくだ、カイト。これから【帝国・レッドムーン】へ移住するのだろう」
「まあな。螻蛄だけど、何とかなるさ」
「そうか。では、少しばかりだが援助しよう」
「マジ……? いやでも悪いよ。リベンジの部屋を貸してもらってるだけでも、ありがたいし」
「それはそれ、これはこれだ。それに『No.3』とはいえ、シャロウへ復讐が出来た。これは私にとっては小さな一歩だが、ギルドにとっては大いなる一歩でもある。その礼として受け取ってくれ」
差し出されるワンダの左手の甲。
通常は左手に『ペイ』の支払い術式が埋め込まれているから、これはマジらしい。因みに、国によっては逆の場合もある。
「いいのか。確認するぞ」
「ああ」
俺は、彼女の左手の甲を人差し指で軽くタップし、金額を見た。
「うわっ、なんだこの金! いくらあんだよ」
「3億セルだ」
「「「「さ、さんおく!?」」」」
俺もみんなもビックリ仰天。ただただ驚くしかなかった。このワンダ……こんな金持ちだったのか。家とか大きいわけだよ。




