【40】 チンピラ現る
悪態をつき暴走したのは三人の男だった。
「オイ、この店はどうなってんだよ!! レベルの売買が出来るんじゃねーのかよ。俺たちはさっさと強くなりてーんだよォ!!」
またもバキッと机が蹴られた。乱暴な。
そこへルナが向かい、ミーティアを気遣った。
「大丈夫ですか、ミーティアちゃん」
「ありがとう。ルナさん」
ルナは、ミーティアを優しく立ち上がらせて無事を確認していた。ケガはない。どうやら大丈夫のようだな。そして、庇うように前へ。
「んだァ、メイドの分際で。俺はそこのエルフに用があんだよ。どけ」
男は足を向け、ルナの顔を踏みつけようと……させるかァ!!!
その寸前、俺は近くにあったペンを掴み、強く握り――それを投擲武器とした。ブン投げると、男の左肩に刺さり命中。
「あんぎゃああああああああッ! いでぇ、いでぇよぉぉ……」
チンピラは絶叫し、情けない声を漏らし悶えていた。
ルナの可愛い顔を傷つけるヤツは、俺が絶対に許さん。
「ウソだろ……ホアキンの左肩にペンが刺さってるぞ!?」
「あのガキがやったのか! クソが! 店をぶっ潰してやる!!」
「お客様~、当店で乱暴は許されません。さっさと出て行きやがれください」
俺がそう強く警告すると、チンピラトリオは激昂し、
「「「ざけんじゃねええええええッ!!!」」」
一斉に飛び掛かってきた。
以前とは状況が違うんだよ。今は用心棒がいるんだぜ!
「やっちまえ、ソレイユ」
「……仕方ないわね」
やれやれとソレイユは気怠そうではあったが、ニヤリと表情を変え――優美に跳んだ。
そして、一目で分かった。
その手には以前とは違う『聖剣』が握られていた。異形の剣だが、あんな神々しいのは聖剣しかない。そんなものを所持していたとはね。




