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【30】 浪費家女騎士

 客人を待ちながら、ルナの()れてくれた紅茶を楽しんでいると――。


 扉が勢いよく開かれるや、顔見知りの女騎士・ソレイユがドタバタと、世話しなく俺の方へ向かってきた。なんだ、騒々(そうぞう)しいな。


「よ、久しぶりじゃないか、ソレイユ」

「カ……カイト。あのさ、お金貸してっ!」

「開口一番それかよ」

「……し、仕方ないじゃない。お金ないんだから」

「まず理由(わけ)を述べろ」

「そうね。実は――」



 大体分かっていた。

 また(・・)男遊びに(きょう)じて、お金を浪費(ろうひ)したらしい。このビッチがっ! ……口が裂けても言えんけど。これはヒドイ。



「なあ、ソレイユ。若いからって、調子乗ると後々痛い目見るぞ。って、もう見てるか。いい加減、夜遊びするんじゃなくてさ、本当に好きな相手を作って真剣に恋しろよ」


「はぁ?」


 と、ソレイユはめっちゃ(にら)んできた。

 こわっ、この女、こえー!


「あんたヴァカァ? いい、あたしは帝国の騎士よ。しかも、こ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~んな可愛いの。モテモテなの! 遊び盛りなの!」



「胸はないけどな」

「そう、胸はない…………なんですって!?」



 やっべ、ついうっかり口を滑らせてしまった。

 わぁ……ソレイユのヤツ、目が()わってんな。



 今にも喰い殺されそうな勢いだ……怖ぇ。

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