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【22】 呼び込み
その手があったか。
商売の基本じゃないか。それをルナに教えてもらうとは、俺は商人失格だな。いやだが、やっぱりルナは適格なところを突いてくれる。
「ありがとう、ルナ! よし、善は急げだ。やってみよう」
「はいっ♪ わたしも手伝いますから」
◆
店の外へ出て、俺とルナは呼び込みをしてみた。
「らっしゃい、らっしゃ~い! お金に困っているそこのあなた、レベルを高く買い取りますよ~! そこの別嬪さんいかがっすか~!」
「…………カ、カイト様?」
「え」
「その呼び込み方は正しいのですか?」
ルナは若干引いていた。
「ああ、これが正しいやり方だ。その昔、八百屋という店があった。こういう情熱的な呼び込み方法だったんだよ」
「そ、そうなのですね……。ごめんなさい、わたしには無理そうです」
ペコっと謝られた。そんなー!
――いやでも、確かにちと恥ずかしいな、これ。さっきのお姉さんも俺を珍獣モンスターでも見るかのような顔をしていたし。ダメだな、失敗だ。
「くそ~~~!」
「あの~」
「今日も店仕舞いかなぁ」
「あの~」
「……ルナ、戻ろ――――へ?」
よく見ると話しかけられていた。
おぉ、まさかのお客さん!?
呼び込み成功か!?




