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サクラちゃんはエリート様だった

 お昼ご飯は、都築さんと岩城さんと一緒に食堂で食べた。そこそこおいしかったから、帰るまでに全メニューを制覇したいと思います。


 さて、午後は特殊5課に行かなきゃならないんだよね。場所がよく分からないからサクラちゃんに迎えにきてもらおうっと。


 サクラちゃんに連絡をすると、すぐに行くとのこと。


 特殊3課に現れたサクラちゃんを見て、みんなが驚いていた。


 えっ?サクラちゃんって有名人なの?


「東条君、君ね。佐倉君は特殊5課のエリートだよ。そんな人に迎えに来いって連絡するなんて。君、結構図太い神経してるね」


 不思議そうな顔の僕を見て、呆れながら相馬さんが言った。


 だって、部屋分からないし、特殊5課の知り合いっていったら、サクラちゃんか達見さんしかいないし。だったら、連絡するのは当然前者でしょ。


 僕がそういったことを言うと、何そのイヤな二択と藤村さんが呟いた。


 何だろ?現場の特殊3課と交渉事の特殊5課は合わないのかな。


 まぁ、僕は事務員なんでそんなのは関係ないですけど。いろんな課と繋がってないと、いざって時に力を貸してもらえないしね。あと、申請が通りにくくなるし。


「佐倉君とは友達ですし。さすがに僕もまったく知らない課に一人で行くのは心細いんで。一緒に行ってもらいたいんですよ」



 僕の友達発言に固まっているサクラちゃんの背中を押しながら、いってきますとみんなに挨拶をして出ていく。


 ほらほら、いつまで固まってるさ、サクラちゃん。早く行くよ。





「そういえば、東条、あいつの噂聞いたか?」


 再起動したサクラちゃんが僕に訊いてきた。あいつって、あの主人公君のことかな?


「そう、そいつ。今どこにいるか知ってるか?」


 僕はあの主人公君は嫌いだから知らない。ていうか興味ない。


 そう答えた僕にサクラちゃんは苦笑いをしながら、まぁ聞けと言った。


 聞かないよ。


「あいつ、無許可であちら側にいるらしいぞ」

 

 聞かないって言ったのに、サクラちゃんてば爆弾発言してきたよ。


「……バカじゃないの。研修中から思ってたけど、あいつって何なの?あの主人公君さ。無許可ってことはどっかから不法侵入したってことでしょ。あちら側を刺激してさ、こっちを滅ぼしたいのかよ。これまでのみんなの苦労が水の泡だよ。何してんだよ」


 ほんと、何やってんだよあいつ。


「そう、不法侵入したらしい。しかし、公には長期入院ということになっている。多分、俺たちにも事情聴取来るぞ。一応知り合いだしな」


 あんな知り合い僕にはいません。サクラちゃんのことだって、最近思い出したんだから、あいつなんて記憶にないよ。まぁ、突然あいつのことについて訊かれたら文句を言いそうだし、事前に教えてくれたサクラちゃんには感謝します。


 僕がいらない情報をサクラちゃんから聞いていた内に、特殊5課の部屋に着いた。


 やべー、イヤな話を聞いてたから道がうろ覚えだ。今日特殊3課の部屋に帰れるか自信がないわ。


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