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重要な情報ってあっさり判明するよね

 妹さんの言葉にサクラちゃんは箸を置いて、居住まいを正した。


「我々は、魔女を探しています。軍に協力してほしいからです。できれば、魔女の仲間の方々にも協力していただきたいのです。そのために、魔女を探すために、まずは手がかりとなる弟子の方をさがしているのです」


 真っ直ぐ妹さんを見ながら真剣な声で言うサクラちゃん。そうだった、そもそも魔女を探しているんだっけ。僕が一人で納得している前で、もぐもぐご飯を食べながら聞いている妹さん。


 いや、サクラちゃん真剣に話しているんだから、ちゃんと聞いてあげてください。



「魔女の弟子って多分、昔店にバイトに来てたリカ君のことやと思う。あの人何か色々やってるみたいやし。でも、君は店長のことを探してるんでしょ?店長多分来週くらいには店に来ると思うし、君が会いたがっているって話しとくわ」


 次の肉を焼きながら、さらっと言う妹さん。


 妹さんの言葉についていけない様子のサクラちゃん。えっ、とか何か呟いている。

 そんなサクラちゃんを見て、君に会うかどうかは店長次第やけどな、と笑っている妹さん。


「でもな、店長の仲間って何?そんな人おらんで」


 仲間って何よー、と笑いながら次の肉を焼いていく妹さんを見て、サクラちゃんは魔女が目撃されたときに一緒にいた人のことを話した。


「若い貴族みたいなお兄ちゃんに、ひげを生やしたメガネ中年、小さいおじいちゃんかぁ。心当たりがものすごくあるけど、店長が一緒にいたんやったら、多分その3人と何か実験とかするつもりなんやろな。私からは何んも言えへんわぁ」


 思いっきり知っている様子の妹さんは焼けた肉を食べながら、その人たちのことも君が店長に会ったときに話してみたらとサクラちゃんに言った。


 今さらなんだけど、妹さんは何で僕たちにこんなに話してくれるのかな?

 そう思って訊いてみると、別に隠すことでもないからね、と返された。


 今まであんまり訊かれなかったから答えてなかっただけで、訊かれたらちゃんと話するよーって、そりゃあ、誰もそんなこと訊かないよ。


 あと坂城さんが妹さんに、サクラちゃんに知っていること全部話せって言っていたらしい。笑顔が怖かったと言っている妹さんを見て、サクラちゃんはちょっと困った顔をしていた。坂城さんにとって達見さんは敵のようだけど、サクラちゃんにとっては尊敬する上司だからね。


 最後のデザートを食べて、妹さんと連絡先を交換する僕たち。

 何で僕まで交換しているんだろうとは思ったけど、その場のノリで。これ、葛西班長にバレたらどうなるのかな。

 

 って、葛西班長は妹さんのことを恋人って言ってたんだよな。でも、妹さんは付き合ってないって言ってるし。謎だ。


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