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焼肉食べるぞ

 しばらく坂城さんと話をしてから病院を出た僕たちは、妹さんおススメの焼肉屋に行った。僕が行きたかった店とは違うけど、ここも中々お高そうな感じである。


「東条君は別の焼肉屋に行きたかったんだよね。ごめんなー、個室がある焼肉屋ってここら辺じゃこの店しかなくて」


 僕はお高い良い肉が食べられるならどこでもいいです。

 即答した僕を呆れた目で見てくるサクラちゃん。いいだろ、奢りなんだし。


 でも、こういうお店って予約していないと入れないんじゃないの?

 

 なんて心配は杞憂でした。元々、ここでご飯を食べようと妹さんが予約をしてたから大丈夫なんだって。人数が増えたけど、問題ないって。自分が食べる量を減らせばいいからって、あなたはどれだけ食べるつもりだったんですか。


 個室に案内されて、席に着く。部屋はちょっと薄暗い照明でおしゃれな感じ。僕とサクラちゃんが隣同士で座って、反対側に妹さん。こういう店って入ったことがないから珍しくてきょろきょろしちゃうな。そんな僕におしぼりを渡してくれるサクラちゃん。ありがとう。  


 おしぼりで手を拭いていると、お肉が運ばれてきた。あれ?まだ注文してないよ。


「何食べたいか迷うより、お店のおすすめを食べた方がおいしいからなー。いつもこうしてもらってるんよ」


 ニコニコしてお箸を持っている妹さん。いや、それはいいんですけど何ですか、この量は。


 どんどん運ばれてくるお肉の量にちょっと引いている僕とサクラちゃん。

 牛タン、カルビ、ミノ、ホルモン、ロース、ハラミ……。ちょっと、カルビとロースの量がすごいんですが。


 引いている僕たちに妹さんは不思議そうな顔で、体使った仕事しているんでしょ?と言う。


 いや、僕はただの事務員です。サクラちゃんも交渉とか非戦闘職系の仕事だし。

 

 じゃあ、食べられる分だけ食べてねー、と言って肉を焼いていく妹さん。



 こんなに肉を食べたのは初めてかも……。はちきれそうになったお腹を見てそう思った。

 大体の肉を食べ終わったころに、サクラちゃんが妹さんに魔女の弟子について聞いていた。


 自分ではないと言う妹さん。昨日葛西さんにも言ったんだけどねー、と苦笑いしている。


「では、どうしてあなたが過去に魔女の弟子が引き取った刀の所有者なのですか?」

「ああ、葛西さんが言ってたあの刀。店で刀剣類を扱うのは私の仕事だからね。店長には扱えないやつもあるし」


 店?店長?

 サクラちゃんも意味が分からなかったのか訊き返していた。


 店長は僕たちが言っている魔女のことで、店はその魔女が経営していた古道具屋なんだそうだ。……古道具屋。えっと、妹さんも古道具屋の経営してんじゃなかったっけ。


 僕がそう言うと、その魔女の店を継いでいるのだという。


「葛西さんは魔女の弟子についてだけ訊いてきたけど、君もそこだけが知りたいの?」


 カルビをご飯の上に乗せながら妹さんがニンマリとしてサクラちゃんを見ていた。

 そもそも魔女の弟子を探していたのって何でだっけ?賞金もらえるから?


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