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今日の業務は終了です

 とりあえず、今日の業務は終了したから帰ろうかな。


「おい、東条。何で帰る用意なんかしている」


 サクラちゃんが驚いた様子で言った。

 えー、だって今日の業務は終了したよ。あとは帰るだけでしょ。


「お前、あの二人をそのままにして帰るのか。いや、帰れるのか」


 帰れるよ。だって、今日の僕の業務は終わったし。そもそも、坂城さんの妹さんが魔女の弟子なのかそうじゃないのかとか、どうやって交渉するとかって、僕には関係ないし。


「今日の業務は終わったからね。帰るよ」


 なんで泣きそうな顔してるのさ、サクラちゃん。


「そういえば、サクラちゃ、いや、佐倉君。今日はどうするの?本部に帰るの?」


 やばい、サクラちゃんって言いそうになった。

 


「今日は帰りますよ。また後日伺いますが」

 後ろを振り向くと達見さんが立っていた。

 あれ、いつの間に二人の話が終わったのかな。


「行きますよ、佐倉君。みなさん、お邪魔しました」

 そう言って出ていく達見さん。


「あ、待ってください、達見さん」

 慌てて追いかけるサクラちゃん。あとで連絡してくれって名刺を渡されちゃった。

 


 何か、帰るタイミングを逃したな。


「班長、坂城君は大丈夫ですか。不快なことがあったようですが」

「んー、まあ、帰るころには落ち着いてたから大丈夫なんじゃないかな。それよりさ、俺がいなかった間何かあった?」

 影野さんと葛西班長が打ち合わせを始めた。


「荒木さんはいいいんですか?班長達と打ち合わせしなくて」

 隣でお茶を飲んでいる荒木さんに声をかけてみた。

 

 ひらひらと手を振って、いいんだよと言う荒木さん。

 ふーん。じゃ、帰りますか。


「では、お先に失礼します」


 お疲れーと班長が手を振ってくれる。影野さんもお疲れさまでしたと声をかけてくれた。おう、と言って机に向かう荒木さん。


 坂城さんがいたら、お疲れ様って笑ってくれるのにな。そんなことを思いながら部屋を出ていく。


 

 そういえば、サクラちゃんから連絡してくれって名刺をもらったな。何気なく裏面を見ると、手書きで携帯番号とメアドが書いてあった。


 えっと、個人的に連絡をくれってことかな。


 とりあえず、今日はお疲れ様ということ、あとは例の写真を書いてあるメアド宛に送ってみた。


 さて、今日は何を食べようかな。うきうきして晩御飯のことを考えて帰っていると、サクラちゃんから返事が来た。レス早いな。


 僕が送った写真はお気に召さなかったようで削除要請が来た。消すわけないでしょ、面白いのに。後は、明後日この辺りに出張に行くから一緒にメシを食いに行こうとのお誘いだった。


 奢りなら行くと返事しておいた。


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