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プロローグ:爆誕!!マジカル店長


 魔法というものは現代においては無用の長物である。 魔法使いの私が言うのであるから間違いない。

 水をのみたければ蛇口をひねればいい。 火を点けたければライターを使えばいい。 灯りが欲しければスイッチを押せばいい。

 専業の魔法使いはニート、という師匠の言葉は実に的を射た言葉であったと大人になった今ならよく分かる。

 だから私は働くことを決意した。

 社会は理不尽で恐ろしい、なんて魔法使いの間では有名な話であるが世の中には心優しい人間もいるらしい。

 とあるチェーン喫茶店の店長のはからいにより正社員になることができた。


 4月1日、私が魔法使いという名の社会不適合者から趣味が魔法なだけの正社員になる記念すべき日である。


 しかし今、青春時代を趣味(魔法)に捧げてきた生粋の魔法使いは社会の洗礼を受けている。

 辞表ーー目の前に置かれた封筒の意味くらい学のない私にも分かる。 問題はそれが誰のものか、ということだ。


『この度、一身上の都合で退職いたします。 2018年4月1日ーー喫茶○◎ーー店長山田太郎』


 店長のものだった。

 もしかしたらドッキリかもしれない、そうに違いない。 そう自分に言い聞かせ、私はもう一枚の便箋を開いた。


『佐々木くんへ。 おめでとう今日から君が店長だ! この店すごく人手不足っていうかもうアルバイトも全員やめちゃってるけど、魔法使いの君ならなんとか乗り越えられると確信しているよ。 初めてで戸惑うこともあるだろうけど、頑張ってね!』


「エクスプロージョン!!」


 その日、誰もいない店で私は店長になった。


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