о●第22話●о
菅野静編スタート。
俺と樹の退院から約2ヵ月。 あれから特に変わった事もなく、
俺達は(どちらかというと)平和な生活を送っていた。 そんなこんなで只今夏休み真っ最中。
………なのにさ。
「何で俺らは学校で仕事なんだよ!?」
「誰かさんが1ヵ月弱入院した上、無責任な会長が相変わらず仕事をサボるからです」
う゛っ。 藤川先輩にそう言われたら何も言えなくなるじゃないかぁっ!
で? 俺ともう1人の原因はのんびりジュースなんか飲んでるし。
「コラてめぇ。会長なんだからちゃんと仕事しろよ」
げしっと椅子を蹴る。 こっちにはバックに藤川先輩がいるから恐くないもんねーっ!
「……じゃあさ、ひとつ条件」
なーにが条件だ。 会長なんだから働くのは当たり前だろ。 …でもま、働いてくれれば俺にも夏休みが……。
「何?条件って」
「波那が俺の隣で仕事―――……」
「却下」
久々に出たな変態発言。 え? 別に変態じゃないって? 近くにいたら分かるさ。
「あ、ねぇねぇ皆」
良く響くこの声は菅野先輩だ。 ここだけの話、静と声質はそっくりなんだけど、静より感情が豊か。
「明日、この裏の通りで夏祭りがあるんだけど、皆で行かない?先輩方も……」
「いいですね、行きましょうか」
「よーし。これで仕事から解放される」
よくも抜け抜けと。 てめぇは仕事してねぇだろーが。
…それにしても夏祭りかぁ…。
「靖佳ちゃんと静は行く?」
「え…あ…、杉倉君達が行くなら…僕も……っ」
「俺も姫が行くなら」
よしっ! 決まりだな。 夏祭りとか、テンション上がるーっ♪
あ、後で一応樹も誘っておいてやろう。
新章スタート!
第23話へ続く。。