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暇つぶしクエスチョン

人外について妄想したら止まらなくなりまして書いてみました、何かご感想を頂けたら幸いです。

「ヒューマン以外の種族で数が一番メニーなのは何の種族だと思いマスカ?」「それ今言うこと?」失恋記録七十三回目の昼下がり、塩辛く濡れたクッションを抱きしめながら感傷に沈んでいると、突然パリピばりの飛び跳ねた片言イントネーションで声を掛けられた。〝床の方〟から。「だってヒマそうでしたカラ〜、クエスチョン!アンサープリーズ?」突き抜けて明るく、〝ソレ〟は答えを促す。黙ったままちらりと目を右に動かすと、ソファの縁に黒いモヤの様な何かがゾゾッと這い上がってきた。知らない人が見たら間違い無く恐怖で気絶するかも知れないソレを、私はクッションで容赦無く叩き落とした。「アンタね、私が今どんな気分か分かってんでしょ?分かってないの?バカなの?」「ブッブー!アンサーはぁ…ダrrrrr」会話のデッドボールをガン無視して、やけに上手いドラムロールを発するモヤ、その正体は。「デンッッ!!我々ゴーストデース!!」ソレは勢いよく床の方から飛び出てきた。長身の男、服は真っ黒で肌は真っ白、庶民には分かりえない斬新ファッションをなびかせ、ソレはふわふわ浮きながらさも楽しそうに私を見下ろしていた。「校長の話くらい興味無い。」「アゥッ、ひどい!そして校長カワイソ!」溜め息混じりにのそっと起き上がって座り直しながら考えた、何でコイツなんかを受け入れたんだろ私…。ソレと出逢ったのは三ヵ月前、七十一回目の失恋で塞いでいた私の側にコイツはいた。いつどこからどうやって私の元に来たのかは分からない、今考えてみれば突っ込み所満載だけど、そんな懐疑心にも目をつぶってやれるくらいに、ソレは優しく慰めてくれた。それはもう、全部を包み込んでくれる、夜のように。ソレの名前は〝スペクター〟という、正体が今ひとつ謎なので三人称は〝ソレ〟としているけど、本人曰く、自分は〝オバケ〟の部類に入る、らしい。暗がりを自在に移動出来て浮遊も出来る、人間に化けることも出来るらしいが見たことは無い。そして性格は、バカが付く程〝明るい〟。「そんな事言わないでリッスン!まだまだボクたち知らないことばかり、分かり合いたいんデス!」「…そーね、なんかアンタ見てたら悩んでんのアホらしくなってきた…んで?オバケってそんなうようよ居るの?」いつの間にか落ち込んでいた心はソレと一緒に浮かんでいた。「そりゃあもう!ソーメニーですヨ〜、世界では毎日未練タラタラのヒューマンがどこかでダイしてますカラ〜♪」「すごい不謹慎なことを嬉しそうに言うな!!」思わず抱きしめていたクッションをソレの顔目掛けて投げ付けるも、見事にスカッと通り抜け、ぼたりと床に墜落した。「アハハ〜、まぁゴーストの中にも色々いるんですヨ〜?必ずしもダイした人だけがゴーストになるワケではナッシング!」ヒアユーアー、と拾い上げたクッションを私に渡しながらスペクターはオバケうんちくを話し出した。「ヒューマンのハートのパワーとゆーのはソーストロング!それがいくつも集まり、プレイスだったりアイテムにスペシャルなパワーが宿ると、ゴーストが生まれるんですネ〜。」「じゃあアンタもその類いのオバケなの?」クッションを受け取り、またぎゅっと抱きしめる。人の想い、か。確かに例えば恋の力は人を盲目にしたり綺麗にしたりするな、なんて納得した。じゃあコイツはどんな想いが生んだんだろう、と思って聞いてみると、スペクターはにんまりと笑った。口元はぴったりとマスクのような服で覆われているから見えないけど、光の無い黒い瞳は不思議とよく感情を映し出し、楽しそうに細められた。「ここでクエスチョンツー!ボクは何がどれに宿って誕生したゴーストでショー?」スペクターが両手の人差し指をくるくると回すと、黒いモヤで出来た砂時計(モヤ時計?)が現れた、制限時間付きだと。んー、と顎をクッションに乗せて仕方なく考えてあげた。コイツは見た目だけ見れば負の感情っぽいけど、中身はやけに愉快で暗さとは無縁に思えた。「チッチッチッチ…ハイ、フィニーッシュ!タイムオーバーですネ〜。」「え〜…アンタ見た目と性格が噛み合って無さすぎるのよ、もう…答えは?」「なんだぁ〜意外とノリノリじゃないですかヤングレディ〜♪」「いいから早く教えてよ、タイムオーバー!」クイズ形式にはちょっとイラッとしたけどコイツの正体には大分興味がある、特にその滑稽な喋り方とか口元がどうなってるとか。「んふふ〜、ではアンサー!ボクはぁ…ヒューマンの〝ロンリネス〟から生まれたんデス。」はっ?ともう一度教えられた答えを反芻する。ロンリネス?「ロンリー…孤独、感?」「イエ〜ス。」理解した一瞬で、なんでコイツが私の元に来たのか、なんで真っ黒の影法師みたいなのかがなんとなく解ったような気がした。目の前のソレが、なんだかとても儚く見えた。私が黙っていると、スペクターはそんな心境を察したのかいつもの倍明るく解説を始めた。「ほっ、ホラ!影法師っていつもその実体と一緒でしょ?悲しい時や寂しい時、いつも寄り添う存在!だからその人の孤独感も一緒なんですネ〜、それが集まって集まってボクが誕生!だからアナタに憑いちゃったんデス〜…迷惑デスか?」片言の英語が無い素のマシンガントークは、余計にスペクターの存在を私に知らしめた。まさかコイツがこんな感情から生まれたなんて、私は今まで適当にあしらって来た言葉の数々を少し申し訳なく思って、言った。「別に迷惑なんかじゃないわよ、なんだかんだ言ってアンタと話すの、結構楽しいし、それに励ましてくれるのは正直に嬉し…」「デスヨネ〜!!やっぱりアナタに憑いて正解でしたヨ〜!ではではこれからもヨロシクプリーズ、シェリル!」前言撤回、こんなヤツ!さっさとホームパーティーでもやって追い出せば良かった!

イケメンオバケ!ツンデレ!!人外ラブコメ!!!かなり雑になってしまったかと思い、ました!!!!お目汚し失礼いたしました!!!!!

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