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10 「それでも、それでも僕は君を守るよ。」

 2月15日・2月16日・2月17日・2月18日・2月19日・2月20日・2月21日・2月22日・何故だ?・・・・

・・・何故君は、私の方を振り向いてくれない?

私はこんなにも、容姿が端麗で頭がキレて武にたけて、強靭なのに何故こんなにも完全な私に君は振り向いてくれない?

私はね、いつだって自分の人生に負けた事なんて一度もないんだよ。東京大学にも一度で合格するし、直に一流の高校の教員に内定を貰ったが自分からこの中学に入った。そして、

恋愛に関しても、いつも告白されるのは女性の方からでいつも振る方は私から、そう・・・

私は自分の人生を自ら決める術をもっている稀少な存在なのだよ。

それに、また別の所から私を大学の教授にならないかと誘われている所だ。その返事を飲むのも私の口だけだし、誰にも私を左右される者はこの世界には、いない

「だが、何故?君は私の所を振り向かないのですか?」

「何故だ?何故だ!?」

「もう、私には時間がないのですよ。」

「そう、君がもうこの学校から卒業して別の高校へと行ってしますからです・・・だから、私には、もうこうするしかなかった!!」

「!!やめて!!先生!!」

「君の事が、君の事が好きなんですよ!!。」

「いや!!いや!!」

「嫌って言わないで下さいよ。だって私の人生は、私のモノ何ですから、だから君の人生も私のモノ何です!!。」

「助けて!!助けて!!助けて!!アミ!!」

「助け何て来ませんよ。アミさんは、2時に来ます。私がそう言う風にしむけたのです。それに今日の勉強会も・・・あなたは、テストの結果は良かったんですよ。ですが解答紙をチョット操作して今回あなたとアミさんを勉強会に参加させるように仕向けたのです。」

「え!?何で!?」

「何でって?あなたが私に振り向いてくれないからですよ。それでは、アミさんが来るまでの2時間私と一緒に楽しみましょう。」

そう言って姫野は、セリノを化学室の休憩場で無理矢理力づくで襲い性行為を始めた。

「もし、この事を他の人にばらしたら直にネットで拡散しますからね。」

「ひっ・・ひっ・・ひっ・・ひっ・・ひっ・・」

すすり泣くセリノをよそに行為を終えた姫野は、もう既に勉強会の準備をしている。

すると15分ほど早めにアミが姿を現した。

「せんせ~~い!!いる!?」

「ココにいますよ・・・・それより、林さんが手の平を校外で滑って転び怪我したみたいなんです。なので、保健室の鍵を持って行って保健室から消毒液を持って来て下さい。」

それは、セリノが抵抗して、手の平を横にあった机の角で擦ったからだ。

「セリノ大丈夫!?そんなに泣いてスゴク痛かったんだね。どこで、転んだの?」

「・・・・・・」

だがセリノは下をうつむいてずっと泣いていた。

・・・・・・・・・そして、私は、又あの時みたいに泣いていた。

洸の手を握ったまま・・・

でも、洸は助けてはくれない・・・

・・・だって、ココに今いる洸は、洸であっても洸ではない、

そう洸の形をした。生物だ、心なんてまるで無い

そのモノに対して私は、未だに手を握らなきゃいけないのか。

でも、私が困った時にはいつも洸はいたし、私からは決して洸はなくならない・・・

・・・だから、例え心が無くなっても良い。例え脳が無くたっていい。

だから、今はこうやっていさせて・・・

お願い・・・洸・・・

そしたら、忘れられるんだ。あの日の事

すると、静かに病院のドアが開いた。

横目でチラっと見たが涙の塊で視界がぼやけていたが・・

その大体の背丈とスリムさでスグに初馬兄ちゃんだと分かった。

「やっぱり・・・ココにいたんだねセリノちゃん。」

「・・・・・・」

「泣いてるの?」

そう言うと初馬兄ちゃんは、洸が眠っているベッドの柵をつかんで腰をつけもたれかかった。

「洸の事?・・・・」

私は首を横に振った

「じゃあなんで泣いてるの?」

数分ずっと黙って泣いていたが、耐えきれなくなった。

そして、初馬兄ちゃんになら喋る事が出来るんじゃないかと思い、思い切って話してしまった・・・


「あの男が・・・あの男が私を呼んでるの・・・」

私は中学の頃にあの男に犯された事を全て話した

 

  ・・・・・


「そうだったんだ・・・・よく喋てくれたね。苦しかったでしょう。僕が絶対なんとかするから。」

そう言うと初馬兄ちゃんは、私の頭に軽く手をポンと乗せ部屋を出ようとした。


「待って!!ダメ!!ダメだよ、殺されちゃうよ!!」

「大丈夫だよ・・・僕はこう見えても強いんだよ。」

「絶対やられちゃうよ!!だって空手の全国大会で優勝何回もしてる人なんだよ!!」

「大丈夫だって僕も空手優勝したことあるから・・・」そう言うと初馬兄ちゃんは、部屋から勢いよく出て行った。初馬兄ちゃんが空手の大会優勝したのって学生の頃でしょう。それに、今は全然体動かしてなくて、寝てばっかりじゃん。そんな状態で現役で空手に取り組んでいる人なんかに絶対勝てっこないよ。いくら初馬兄ちゃんが強いからって言っても・・・・



 池袋のホテル街のコンビニの近くで立ってている一人の男の姿があった。

「あんたが姫野って人?」

「はぃ?・・・そうですが、あなたは、どちら様ですか?」

「セリノちゃんの彼氏だよ。」・・・・・・・



 ・・・・・・もう何時間経ったのだろう。

ずっと、洸の手握っている、

手の平に摩擦が起きて赤く焼けている・・

・・洸のも・・私のも・・

人間の皮膚ってこんなにも弱いんだね。

ずっと、ずっとなんて握れないよ。

こんなに好きなのに・・こんなに愛してるのに・・ずっと居たら一つ一つづつ体と体が擦れてキズついていって体、全身赤くなって行くんだね。

だから、人間ってチョット距離取らないと行けないんだね・・・


「・・・・ただいま。セリノちゃん!!。」

「初馬兄ちゃん!!そんなケガして、大丈夫!?」

「あの男倒したよ・・・パソコンとデータ全部壊しといたから、それに、このネガとカード今すぐ焼こ。」

「そんなケガして、目とか大丈夫!?」

初馬兄ちゃんの目の周りは、赤く腫れてて戦いの、生々しさが物語っていた。

そして、初馬兄ちゃんは、私の顔を見るなり笑顔になってはにかんだ。

こんな痛々しい顔なのに・・・私の為を思ってか・・・

「そんなに、なるまで何で?」

「何でって付き合ってるでしょ僕達。」

「でも!!契約で付き合ってるだけなのに・・・・」

「それでも・・・それでも、僕は君を守るよ。」

なんか自然んと涙が出てきて泣いていた。

すると、また初馬兄ちゃんが私の頭に手をおいてくれた。


 洸が事故を起こして、病院で意識不明になってからずっと、更に初馬の父とミチルは口喧嘩が多くなっていた。

さすがの初馬も、もうその状況に我慢できなくなって、父とミチルをなだめたが、次の日も次の日も口喧嘩は、とまらない。そして、

小さな声でこう言うのが初馬の耳に聞こえてきた。「洸が・・・いればな・・・」「・・そうね・・・」

そして、2人は別々の部屋に入って行った。ミチルは洸の部屋に初馬の父は夫婦の寝室へと・・・・

初馬の片目に何故、眼帯がされているのか、心配もされないままだった・・・・

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