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Improvement02『Increase』

―西暦2999年

この時代では『環境問題』が深刻になっていた。

そんな折、『ワールドリメーク』という地球外生命体が地球に襲来した。

彼らの目的は地球を汚し、彼らの住みやすい星にすること。

そのため、『害獣』という怪物を生み出し、地球侵略を企んでいるのだ。

そんな彼らに立ち向かう3人の少年がいた。

人々は彼らを『自然戦士ネイチャーマン』と呼んだ。


サンエとの戦闘を終えた3人は、何故か老人の車内にいた。

歩いてきたはずなのに車に乗っているところには突っ込まないでほしい。

「で、何で俺らがアンタの車に乗ってるんです?」

「じきに分かる」

「オイ!ジジイ!!これ監禁罪で警察に通報すっぞ!!!」

蓮が声を荒げて叫ぶ。だが、言っている事は間違ってはいない。

60後半ほどの爺さんが、中学生3人を車に入れて連れまわしているのだから

立件すれば、立派な罪になるだろう。

「できるものならやってみるのじゃ!君たちは人類を守るのに必要なのじゃ!!

そうと分かっていれば警察も何も言わまい!!!」

老人は自信たっぷりに叫んだ。声が車内中に響く。

「なら…」

流石チャラ男颯太。ポケットからサッとIphoneを取り出すと、徐に『110』の番号を押す。

「警察に通報するよ♪」

「おー!ナイス颯太!!ジジイ見とけよ」

颯太の耳に待機音が鳴り響く。それにしても、何故ネイチャーフォンでかけなかったのか。

「あれ?繋がんないじゃん」

颯太は1分程待ったが、警察には繋がらない。

「嘘!?俺に貸してみ?」

蓮がすかさずIphoneを取り上げると、『110』にかける。

なるほど、繋がらない。

「おい!この電話壊れてんじゃねーの!?」

「ネイチャーフォンもダメだ…」

助手席に座る大翔も、ネイチャーフォンをこちらに提示してきた。

一体どうなっているのか。電話がつながらない。

「無駄じゃ。この車内には、電波が通っていない」

「何ィ!?」

「こんなこともあろうと、ジャミングをかけておいた。

 この車内にいる限り、どこかに電話をかけるなどという事は…できない!!!」

「もうそれ立派な監禁罪じゃねーか!!!」

大翔がツッコミを入れたところで、車が停止した。

そこは、東山動物園だった。

「はぁ?」

「おい!俺ら中学生だぞぉ!?動物園なんかで喜ぶと思ったかぁ!?」

「君達にはここが、東山動物園に見えるのか?」

「当たり前だ。どっからどー見ても東山じゃねーか!!」

「フン。ならいい…ついてこい」

老人は謎の言葉を残し、3人を引き連れ歩いて行った。

ついたところは『関係者以外立ち入り禁止』と書かれたトラテープが

グルグル巻きにされた扉の前だった。

「おいおい、関係者以外立ち入り禁止って書いてありますよ?」

「関係者が中に入って何が悪い?」

老人は究極のドヤ顔を見せ、扉の差し込み口にカードを入れる。

すると『OK』という文字が表示され、扉が開いた。

扉が開いた途端、声を上げる者、絶句する者など様々いた。

中は稀に見る戦隊物の秘密基地のようだった。

「…何なんです?ここ??」

「ふっふっふ。表向きは東山動物園。

 しかし、裏向きにはSOS日本支部局なのだぁぁぁ!!!」

「SOS!?」

聞きなれない単語に、3人とも聞き返す。

「簡単に言えば、君達ネイチャーマンの秘密基地だ」

「ちょちょちょっと待ち!!

 俺らいつネイチャーマン決定した!?一回きりじゃないの!?」

颯太はかなり焦っている。本当は戦闘後、そのまま家に帰るつもりだったのだ。

「当たり前じゃ。君たちに人類の運命がかかっているんじゃからな」

3人の事情など知った事か、とばかりに老人は話を続けていく。

「私の名は博士太郎」

「吐かせたろう!?」

「パソコンでしか通じないようなボケかますなっ!!」

すかさず蓮が颯太に突っ込む。

「誰が吐かせたろうじゃボケ!

 気を取り直して、私はここの局長であり、

 同時にネイチャーマンのシステムの開発者じゃ」

「じゃっ、じゃあハカセは世界中のSOSの中でも随一の研究者なんですね!!!」

大翔を筆頭に蓮、颯太がさっきまでとは明らかに違う尊敬の目でハカセを見る。

「まっ、そんなトコじゃ。世界中と言うか、SOSは日本にしかないからな…」

「だぁぁぁっ!!!なら日本支部とか言うなぁ!!!ややこしいわボケ!!!」

蓮が渾身のツッコミを入れる。

するとその時、扉が開いた。

現れたのは白衣を着たインテリ風の男だった。

左手には何やら書類を持ち、かけている眼鏡がキラリと光る。

「あの…ハカセ、誰です?」

大翔が白衣の方を見ながら聞く。

「ああ。紹介しよう。ジョシュじゃ」

「ジョシュ!?」

3人は、助手が本名なのかよ!!という感じでツッコミを入れる。

「違います。ボクは御茶之水アキラです。

 年齢は15。そしてこの年にして博士号を持つ超天才です」

自分で言うかそれ!!と突っ込みたい気分だが言ってる事がすごすぎるので

蓮もあえて突っ込まない。3人ともポカンと口を開けている。

「ホラホラ。皆さん開いた口を閉じてください」

「はいはい。彼の紹介は終了じゃ。早速、君たちに任務を与える」

任務、と聞いて3人の口は閉じ、顔は真剣モードに入る。

「なぁに、簡単じゃ。後二人、誘って来てくれ」

「は?」

「だから、ネイチャーマンのメンバーを、後二人誘って来てくれ」

沈黙が続く。

「じゃあシミュレーションする。俺、誘う側。お前、誘われる側」

口を開いたのは蓮。何やら大翔と寸劇を始めた。

「もしもし?オレだけど。一緒にネイチャーマンやってよ」

「は?」

「一緒にネイチャーマンやってよ」

「は??」

「だから…一緒にネイチャーマンやってよ」

「何言ってんのお前。特撮の見すぎだぞ?」


って言われて終了だ。と蓮。

「じゃあさ、用件言わずにとりあえずここに呼び出せばよくね?」

「おお!それだ!!」


数分後、SOS日本支部局兼東山動物園入口には田中樹と渡辺大和が現れていた。

「おぅ!樹に大和!!」

軽快に現れたのは高橋颯太。

人脈の広さをここぞとばかりに発揮し、楽勝とばかりに2人を呼び寄せた。

「なんなんだ、こんなとこまで呼び出して」

樹の方が忌々しそうに言う。大和は黙ってうなずいている。

「まぁまぁ、とりあえずついて来てよ」

樹と大和を引き連れ、颯太は例の扉の前にやって来た。

「おい、何だよここ。関係者以外立ち入り禁止だってよ。ヤバいじゃん」

「関係者なら、立ち入っても問題ない」

颯太はドヤりながら先程ハカセが使用したカードキーを使って扉を開けた。

樹と大和は先程の3人と同じような反応を見せた。

自分のものでもないのに颯太は得意げになっている。

「何なんだ、ここは…」

「いいから入った入った」

颯太は無理矢理樹と大和を引きずりこむ。

「来たようじゃな」

ハカセを始め、中にいた全員が新面子の方に目を向ける。

「樹に大和か!いい面子だな」

「オモシロ系の樹と頭脳系の大和…バランス取れてるぞ、颯太!!」

2人が次々と颯太に賞賛の意を伝える。

「俺って一体…」

オモシロ系、と言われた樹は落胆している。

「さて、そんな事はどーでもいいっ!

 君たち、自然戦隊ネイチャーマンにならないか?」

沈黙が続く。

誰も、何も、喋らない。

緊迫した、まさに『ピリリ』という言葉がちょうど合う状況だ。

「も、もう一度今言った事を…」

その空気を破り、樹が口を開く。

「だから、自然戦士ネイチャーマンにならないか?

というかなってくださいお願いします!!!」

ハカセは華麗な土下座を披露した。

「ちょ、ちょっと!頭上げてくださいよ!!

 自体が把握できないんだけど、どーなってんの!?」

「ともかく、ネイチャーマンの情報を詳しく…」

珍しく、大和が口を開く。

「ネイチャーマンに関する資料映像です。ご覧ください」

ジョシュが部屋の奥にあるモニターに、サンエとの戦闘シーンを流す。

「こっ、これは…」

「いつの間に撮ったんだ!?」

そうこうしているうちに、戦闘が終わった。

「要するに…戦隊モノ…か?

 それにしてもすごいクオリティだな!!どうやったの!?」

「お前…」

どうやら樹は勘違いしているようだ。

「これはリアルだ。リアルに公害獣という敵が、現在進行形で地球に迫っている」

「はぁ!?」

「なので、君たちにもネイチャーマンになってもらいたい!頼む!!」

と、その瞬間、基地にサイレンが鳴り響く。

「おおっ!!何じゃ!!!」

驚くハカセ。

「公害獣が出現したときにすぐ分かるように、ってハカセが取り付けたんじゃないですか!!」

ハカセは、もうボケがきているのかもしれない。

「おお、そうじゃった!!自然戦士ネイチャーマン出動!!!」

「出動ってどこに!?」

大翔が聞き返す。もっともだ。

「そちらの、機械に入ってください」

ジョシュが指差す方向に何やら人一人ちょうどいい感じに入れそうな機械がある。

その数は5。どうやら、最初から想定されていたらしい。

「こっ、これは?」

「ワープマシンです。中に入ってスイッチを押せば、

公害獣の出現した場所に、自動的にワープできます」

「そりゃすげぇ!!」

話を聞き、真っ先に蓮がマシンに乗り込んだ。

「これだな!!」

蓮がスイッチを押すと、消滅した。どうやらワープしたようだ。

「なら、俺らも!!」

大翔、颯太も続けて乗り込む。

「もう後に引く事はできない。頼んだぞ」

樹と大和も、半強制的にワープさせられた。

To Be Conted

第2話完ッ!

新キャラが一気に増えました。

てか意外に長くなってしまったな。

本当は敵が登場する予定でしたが、やむなくカット。

アクションは次回をお楽しみに☆

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