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Improvement01『Beginning』

―西暦2999年

この時代では『環境問題』が深刻な問題となっていた。

だが、それともう一つ深刻になっている問題がある。

それは『領土問題』

現代でも尖閣、竹島など問題になっているが、1000年後には更に悪化している。

土地の奪い合いは激しくなる一方で、既にある土地を全て取り尽くした人類は、

海上までもを土地にし始めた。つまり、埋め立てである。

次々と海は埋め立てられていき、海上面積は現代の半分ほどになってしまった。

埋立地はあくまで『経済水域』を確保するためのものであり、

人が住むためのものではなかった。つまり、無人島だらけなのである。

その無人島の一つに、『恐怖の大王』を乗せた隕石が飛来した。

彼らの名は『ワールドリメーク』

我々の住む地球を汚し、自分たちの住みやすい空間を作ろうとする者。

首領は『カオス』と呼ばれる人物。

その姿はまさにカオス=混沌である。

紫色の炎にマントを着せ、顔のパーツをくっつけたかのような容姿をしている。

そして、幹部の『デストロ』

彼はカオスに比べると大分マシで、普通の人間の容姿をしている。

中世ヨーロッパの騎士の鎧を装着し、ヘルメットのせいで顔は伺えない。

「さて…」

カオスは呟くと、一瞬で隕石の残骸が研究所風の建物へと変貌した。

「早速、害獣を生み出します」

デストロは言いながら、中に入っていった。

害獣とは何なのか?読み進めていけば分かる。


この過酷な時代を生き抜く一人の少年がいた。

少年と言っても年齢は14。生意気な反抗期を迎える年頃である。

親にとっては少年などと言ってい年齢ではない。

などという親目線な事はさておき。

その少年の名は佐藤大翔。

日本で一番多い苗字と名前を兼ね備える『日本一ありきたりな名前』の持ち主である。

異常なほどに赤を好み、赤の服など20枚所持し、毎日着まわしているほどだ。

まるでラノベの登場人物かのように髪まで赤く染めており、

所持品なども全て赤一択。あと皮膚だけ赤くすれば完全に『全身赤色野郎』である。

その彼は現在、暇を持て余しているところだった。

彼の家族は母親と父親、それに弟の4人。

だが、母と父は共働き、弟は友達と遊びに出掛けてしまった。

現在時刻は午後1時30分。

この時間にやっているテレビと言えば大抵ニュースか昼ドラ。

中二男子にとってはつまらんものばかりである。

彼の家にネット環境は整っておらず、パソコンを使っても意味がない。

ゲームなどは午前中にやり尽くし、さてどうしましょう、という事なのである。

「ああ~暇だ」

と時折近況報告の意を込めた言葉を呟き、時刻を確認してみる。

「まだ1時半かよ…1時半…1時半!?」

大翔はハッとした。1時半なのである。

1時半というと大翔が毎週友人を誘う時間帯なのである。

徐に電話の方向に向かって走り出す大翔。

電話の置いてある場所に着くと電話の十字キーを連打していく。

しばらく押したところで『鈴木蓮』の文字が。

キターーー!とばかりに受話器をとる。

お馴染みの待機音が耳に響く。

因みに余談だが、この電話今の時代のものと何ら変わりない。

何しろ未来と言っても近未来なので電話だってそう進歩していないのである。

まぁ余談はさておき。

しばらくして、鈴木が電話に出た。

「もしもし?」

「よっ!俺だけど。今から遊べる?」

「オッケー!俺も暇してたんだ。で、どこに行けばいい?」

「そうだな。じゃあいつもの公園で」

と、まぁこんな感じで会話は終了した。


大翔の言った『いつもの公園』には予定通り、大翔と蓮の姿が。

大翔は全身赤ずくめのセンスの無い服装をしている。一方の蓮は青の服だった。

それと、もう1人。チャラい奴が着ていた。

黄色のシャツにかなり派手な服を羽織っている。

彼の名は高橋颯太。大翔、蓮と仲がいいらしい。

「来たはいいけど、何すんだよ」

蓮がもっともなことを言う。

「そうそう。それ、俺も気になってたんだよね~」

颯太も、合いの手を入れる。

「あ、いや…それは決めてない!」

大翔がきっぱりと断定した。

「オイ!!!」

すかさず2人が息の合ったツッコミを入れる。

談笑する3人。

だが、平穏な時間が流れるのはその一秒までだった。

シュー

何かがとける音が、辺りに響いた。

「何だ?」

すかさず、大翔が反応する。

「!?」

そして、何が起こったのかを理解し、驚愕の声を上げる。

蓮と颯太も一足遅れて状況を把握したようだ。同様の声を上げている。

「な…何だ…」

3人の見据える先にいたのは『公害獣・サンエ』だった。

塩酸をモチーフとしており、体の全部分が塩酸によって構成されている。

体から滴れ落ちていく塩酸がよりいっそう不気味さを際立たせる。

だが、中途半端についている顔のパーツが、ユニークさもかもしだす。

戦隊物でよくいる、ああいう感じのバケモノだ。

「え?何これ?ドッキリですか?もう十分ドッキリしたんですケド…スタッフさ~ん」

颯太は相当テンパっているようだ。

「ドッキリなどではない!これはリアルだ!!」

サンエが叫ぶ。

「こっ、こういう時、どうすればいいんだ!?」

「あんなんに触れたら即死だぞ!?」

慌てふためく3人。

今の彼らに、サンエを倒せる術は無かった。

「死ねぇ!」

サンエは左腕を振りかざすと、反動で大量の塩酸が彼らに降り注ぐ。

「うわっち!」

反射神経と本能で別方向に避ける3人。

「フン。人間どもも中々やるな…これならどうだ?」

すると、サンエの周りから塩酸が漂ってきた。

「やっ、やべぇ!」

「このままだと、俺らのとこまでくるぞっ!!」

「俺まだ死にたくない~」

口々に叫ぶ3人。

だが、叫んでも状況は変わらない。

「これであと数分もすれば貴様らも死ぬ事だ。せいぜい余生を楽しんでおけ!グハハハハハ」

サンエは勝った、といわんばかりの高笑いを響かせた。

「どっ、どーする!?」

「あと数分だってよ」

「じゃあ、しりとりすっか」

「アホか」

「じゃあ何すんの?残りわずかな人生をenjoyしようぜ!」

「もう諦めてんのかおめーは!!」

そんなやり取りが続く。

と、公園の前を一人の老人が通り過ぎようとしていた。

「まさか…あれは」

老人はそんな走ったらリアルに死ぬだろう、というくらい走った。

人生最後になるかもしれない最速の走りを見せながら、老人はサンエのすぐ後ろに立った。

「君達~」

これまた人生最後になるかもしれないほどの大声を上げる老人。

「あっ、危ないから逃げて!」

すぐさま忠告する大翔。

「君たちに人類の運命を託す!」

老人はこれまた人生最後になるかもしれないほどの投げを見せつけた。

3人の元にアタッシュケースが届く。

「何だ…」

大翔がそれに近づく。

「それは、君たちを自然戦士に変身させるアイテムじゃ!」

「まさか、ケータイとか入ってんの!?」

特撮オタクの颯太がはしゃいでいる。

「今はそれどころじゃない!

 私の言うとおりにして、変身するんじゃ!!」

大翔はすかさず、ケースを開け、中のケータイを取り出した。

「それはネイチャーフォンじゃ!

 自分の好きな番号を押し、十字キーの真ん中を押せ!!」

3人はそれぞれネイチャーフォン=スマホをいじり、変身した。

大翔は#1蓮は#2颯太は#3だ。

3人の体がみるみるスーツに包まれていく。

眩い閃光とともに変身が完了した。

「よし!あとは適当に攻撃じゃ!!」

「適当ってw相手塩酸ですよ!?」

「大丈夫じゃ。ネイチャースーツに塩酸など効かん!!!」

「マジかよ…こんで溶けたら賠償金もらいますよっ!!」

レッドはサンエの元に駆けて行った。

「喰らえ!!!」

サンエは塩酸をレッドに向けて発射。レッドはすかさず手でガードした。

すると手は…溶けていなかった!!!

「おお!!!」

「オ、オレの塩酸が…効かないだとぉ…」

サンエはかなりビビっている。

何しろ自分の唯一の武器を無効化されたのだから。

「なら俺も参戦だ!」

「俺も俺も!!」

ブルー、イエローもすかさず戦いに参戦。

2人とも無茶苦茶なパンチやキックを放つ。

レッドは空手経験者。しかも有段なのでプロ並みの破壊力の攻撃を放つ。

「そろそろ潮時じゃ!

 変身する時の番号と『F』っていうマークのキーを押すんじゃ!!」

レッドは言われたとおりにネイチャーフォンを操作。

『FAINAL』

電子音が鳴り響く。

「レッド…ファイナル!!!」

レッドは勢いよく走り、サンエに近づくと強烈な飛び蹴りを喰らわした。

「ぐわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

サンエは凄まじい爆音とともに消滅した。

To Be Conted

第1話完ッ!

いやぁ、完成しました第1話。

これから頑張って書いていくのでよろしく☆

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