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何者

大将はこれで最後にしようと湊の顔目掛けて蹴りを

放っていた。


偶然?必然?勘だとでも言うのか湊は大将が蹴りを放った同じタイミングで両腕をクロスして防御していたのだ!


このことに大将は驚嘆な表情を浮かべていた。


(まさかワシの攻撃を防御するとは!これは面白いの!)


大将の攻撃を防御していてもその威力は凄まじく湊は後ろに吹き飛んでしまっていた。


大将はB級ハンターの時より威力を抑えていたので壁が突き破ることはなかった。


吹き飛んだ湊の意識はまだある様子だった。


(一発も当てることが出来なかった...)


大将は錬金術屋のところに向かっていた。


「すまんが「HP薬〔回復ポーション〕」中と大を一つ

ずつと「特殊薬〔スペシャルポーション〕」大を一つを持ってきてくれ」


大将は湊の元に行き受け取った「薬〔ポーション〕」を湊に渡していた。


「ほれ、「HP薬〔回復ポーション〕」中を飲むといい。すぐに傷が癒えるじゃろう」


湊は大将から差し出された「HP薬〔回復ポーション〕」中を飲むと瞬く間に傷が癒えていた。


(すごい!さっきまでの傷が嘘みたいだ!)


大将はその二つの「薬〔ポーション〕」を湊にプレゼントしようとしていた。


「これは貰っておくといい。持っていても損はせんからな」


湊は断っていたが大将の圧に押されて強引の形で貰う感じになっていた。


「あぁ どうも」


それから、大将は湊の問いに返答しようとしていた。


「それで強さについて知りたかったんじゃな」


これを聞いた湊は不思議そうな表情をしていた。


「一発も当てることができなかったのにどうして...」


「気まぐれじゃから気にするでない。やり方は幾つかあるが...一番手っ取り早いのは死に続けることじゃ!」


これを聞いた湊はまた不思議そうな表情をしていた。


「死ぬって...死んだら意味がないのでは?」


それを聞いた大将はほんの少しだけ口角が上がっているような気がした。


「考え方が若いの。言葉の意味をそのまま受け取るのではなくその本質を考えるのじゃ。言っておくが物事において近道なんて存在しやしないぞ!地味な努力、諦めない心がありその上で踠き苦しんで悩んだ先にこそ自分が理想とする幻想を実現できるとワシは思っちょる。ワシが言えることはこれだけじゃ坊や」


「俺は坊やって歳ではないが...」


「ワシから見たら皆が坊やに変わらぬ。それにワシに勝てない時点で坊やに過ぎないのじゃよ」


そう言って大将は湊に背を向け空いている席に座り

注文をしていた。


「すまんがいつものを頼む!」


湊は立ち上がりお会計を済ませて店から出ようとした時大将が湊の耳に聞こえるか聞こえないぐらいの声で呟いていた。


「坊やとはまたどこかで会う気がするの」


その呟きは湊には聞こえておらずドアを開けて店の外に退店していた。


湊はチケットを利用した時に何が起きるか分からなかったので人里がいない場所を目指していた。


また、その道中でムゲンが大将のことについて話していた。


「ミナト、さっきのおっさんとの戦闘なんだが...」


「言わなくても分かる。あの爺さん全く本気じゃないどころか力を制限していたな。あの人本当に何者なんだよ」


それから、大将は料理を持っている時間湊のことが心に引っかかっている様子だった。


(うーん、坊やの「MP〔魔力〕」はどこかで感じた

気がするんじゃが。どうだったかのう...)


大将はこの引っかかりをなくす為に記憶を辿ろうとした時に注文していたパンケーキ、チーズケーキ、シュークリームが席に運ばれていた。


「お待ちどおさまです」


さっきまで引っかかっていたことが嘘みたいに大将の頭の中は湊のことよりスイーツのことでいっぱいだった。


また、その渋い顔から想像できないくらいスイーツを一口食べて堪能していた。


(まぁそのうち思い出すじゃろ...やっぱりスイーツは格別じゃ!)


食べ終わると大将は店員のところに行って何かを伝えていた。


「すまないがしばらく店には来れんようになったんじゃ。ワシがいない間は店の諸々をやっといてくれ」


「分かりました...大将が数日、店を留守にされるなんて珍しいですけどそれだけ重要な用事なんですか?」


「そんなことはないただの散歩じゃよ、散歩。まぁ

それをする前に行くところがあるんじゃがな」


そう言って大将は店を出てあるところに向かっていた。


それから、湊が人けのない場所を目指そうとしていた時刻、それに平行して組合本部入口の前に四大ギルドが集結しようとしていた。


そして、最初に入口の前に到着しそうだったのはその内の二大ギルドだった。


まず、組合の入口から見て左側から来たのは神奈川を拠点としてそこから東京、千葉、山梨などを活動地域としている火龍ギルドだった。


不知火龍然がギルドマスターを務める火龍ギルドは

副ギルドマスター的な存在はいないが他のギルドに比べると群を抜いて数多くのハンターが所属している。


【名前:不知火龍然】  【Lv:800】


【HP:7500】    【「MP〔魔力〕」:8000】


【「能力〔スキル〕」 炎拳、大炎球 炎龍 など】


組合の入口から見て右側から来たのは埼玉を拠点としてそこから東京、群馬、長野などを活動地域としている『水龍ギルド』だった。


瀧石龍水がギルドマスターを務め、こちらも同じく副ギルドマスターはいなく火龍ギルドと比較するとハンターの数は劣ってしまうが今現在その勢力は成長拡大中である。


【名前:瀧石龍水】   【Lv:800】


【HP:7500】    【「MP〔魔力〕」:8000】


【「能力〔スキル〕」 水龍 水瀧 水円など】


不知火と龍然が協会の前で出くわすと言い争いを始めた。


「あぁ、朝からお前の面を拝むことになるとはまるで朝食にピザが出てきたぐらい気分が憂鬱になるよ!」


「ハハッ、気が合いますね。私も朝から貴方の顔を見ると推してたアイドルに熱愛報道が出たときぐらい

気分が憂鬱ですよ!」


両者は大笑いした後顔を近づけて睨みあった。


「やんのかコラ!今すぐここでやっちまってもいいんだぞ!」


「できるものならやってみて下さい。この際だから

言わせてもらいますけど貴方の戦い方はとてもエレガントではないので改めて見ては?」


「何言ってんだか!戦いにそういうのは必要ねぇんだよ!勝ちゃなんだっていいんだよ!」


「発想が野蛮人で困ったものですね」


このやり取りはいつもの事なので、近くにいた瀧石と

不知火の部下は特に気にしている様子はなかった。


(まーた始まった)


瀧石と不知火はこんなにいがみ合ってはいるが喧嘩するほど仲がいいと言うやつである。


瀧石と不知火がいがみあっているところに協会の入口から見て直線のところから京都を拠点として主に関西辺りを活動地域としている『矢嵐ギルド』が向かっていた。


矢沢総一がギルドマスターを務め、五十嵐直哉が副ギルドマスターを務める矢嵐ギルドは『水龍ギルド』よりもハンターの数は少ないがそこに所属している者達はランクも高く場数を多く積んでいるので他のギルドよりバランスが良く安定したところであった。


【名前:矢沢総一】   【Lv:780】


【HP:7000】     【「MP〔魔力〕」:7800】


【「能力〔スキル〕」 群星の矢 一閃の矢など】


【名前:五十嵐直哉】   【Lv:750】


【HP:6500】     【「MP〔魔力〕」:7500】


【「能力〔スキル〕」  岩壁など】


矢沢は両者の諍いに入り込む感じて会話に参加していた。


「ご無沙汰やけどいつもと相変わらずお二人さん仲ええなぁ!やっぱりお二人さんはホンマ元気ようて

こっちまで力がみなぎる感じやな」


これを聞いた瀧石と不知火は矢沢の方を向いて同じ

言葉を吐いていた。


「どうしてこれを見て仲良いと思ったんだよ。この

とち狂い糸目野郎が!」


「ほら息ぴったりやん!照れんでもええのに」


瀧石と不知火は互いの発した言葉がシンクロしたことに不快感を覚えていた。


「お前がハモってきたせいで仲良しだと勘違いされて

気悪いわ」


「それはこちらのセリフなんですけど」


矢沢はニヤニヤと笑って楽しんでいる様子だったので五十嵐が注意していた。


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