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招集

(忘れてたけど宝箱に入ってあったチケット「収納倉庫〔インベントリ〕」にしまってたんだ)


「そんでステ画このチケットって何か分かる?」


「ミナト、聞いたら何でもかんでも答えると思うなよこのタコ!少しは自分で考えることも大切だぞ!」


(こいつと上手くやれるか心配だな...)


「宝箱に入って...」


湊が考えようとした時ステ画が食い気味に入ってきた。


「多分そのチケットを使うことでゲートが現れるじゃねぇか?宝箱に入っていたということは珍しい「能力〔スキル〕」を持った「魔物〔モンスター〕」に出会えるかもな。まぁその分手強いってことだと思うがな」


(教えてくれるんかい!ならすっと言ってくれよ)


「言っておくがそのチケットを使う前にまずはお前の

ひ弱な体躯をどうにかしろ!そんなんで潜れば次は

確実に死ぬのが目に見えるからな。そうなったら

せっかく目覚めたワシが困る!それから付け足すと

その体で一気にLvが上がったせいでお前の肉体がそれに追いついてないから激しい動きをすればまた身動きがとれなくなるぞ!基礎的な肉体がなければ何も始まらん」


(口調は荒いが俺の身を案じてくれてるみたいだな。

それに俺は楓と蓮を守れるぐらい強くならなくちゃいけない)


「助言通りに体を鍛えてみるよ」


ステ画がモヤモヤしていたことを湊に伝えた。


「それから、いつ言おうか迷っとんじゃがそのステ画と言う言い方やめてくれんか。普通こういう時名前を付けるじゃろ!」


「んーポチ、ココとかどうだ?」


「なんで、犬につける感じなんだよ!もう少し捻ってくれよ!」


「そうだな、奪うことで進化し続ける...ムゲンってのはどうだ?」


「まぁ及第点だな」


(すべてではないが名前の付け方といいやはり少し

前任者に似ているな)


協会本部では六十代とは思えない屈強な体をした会長、十文字十蔵が各地のギルドに招集メッセージを送っていた。


【名前:十文字十蔵】  【Lv:850】


【HP:7000】    【「MP〔魔力〕」8500】


【「能力〔スキル〕」天寿代償など】


各ギルドマスターは、東京にある協会本部に足を運ぼうとしていたのだった。


ちょうどその時九条が会長室へ入ろうとしていた。


コンコン!


「只今戻りました」


入るとそこには、十文字と会長補佐の桐生武蔵がいた。


【名前:桐生武蔵】  【Lv:850】


【HP:7500】    【「MP〔魔力〕」8500】


【「能力〔スキル〕」 風龍  風斬など】


会長は九条が着くなり湊の事を尋ねてきた。


「諸伏「覚醒者〔プレイヤー〕」の具合はどうだった?」


「今朝、ようやく意識が戻ったんですが隠し「迷宮〔ダンジョン〕」のことに関しては全く覚えていない様子でしたね。一応ステータス画面を確認したんですけど、特にこれといって変わったことは見受けられませんでした」


「そうか...隠し「迷宮〔ダンジョン〕」はそうそう

出くわすものではないから何か話を聞けたらと思ったんだが...でも何もともわれ諸伏「覚醒者〔プレイヤー〕」が目を覚まして良かった」


九条は会長室に来る道中で協会の職員達がバタバタしていたのが気になり桐生がそのことを説明していた。


「ここに来る途中で職員達が慌ただしいかったんですけど何かありましたか?」


「さっき十文字会長が四大ギルドに招集をかけてその対応に追われているんだ」


九条は招集と聞いて何かを察したようだった。


「では、いよいよ残っている東北、四国、中国地方などの攻略に動き出すということですね!十文字会長」


「そうだ、ハンターの人数も増えてきているから動き出しても問題ないと判断した。それにこればっかりは

先送りにしたところで、いずれ対処しなければいけない事案でもあるからな」


「ただ、この事案が無事解決することが出来ても

うかうかしていられないのが今の現状なんですよね。十文字会長」


「あぁまったくその通りなんだ。特に今のところ何も異変は起きていないが深海にあるゲートを調査、撃破しようにも魔気によって水圧や海流が変化して、その上そこに「魔物〔モンスター〕」がいて攻撃でもされたら従来の潜水艦ではひとたまりもなく沈没してしまうことになる。天空にあるゲートも同様。それゆえ

鍛治師達にはそれらが耐えられる機械の製造を進めてもらっているが完成にはまだ時間がかかると言っていた」


「後はあの島とハンターの件ですよね...」


十文字は机を思いっきり叩きながら答えた。


これは問題を抱えている怒りもあるが他にも十文字にとって頭痛の種になるある人物のせいだった。


「日本とアメリカ、ロシア、中国海域を隔てるところに突如出現した「魔物島〔モンスターランド〕」の

対処この力を不法に扱う者たちへの対策など問題は

山積みだと言うのにあの「義息〔バカ〕」はどこで何をしておる!」


桐生と九条はあの「義息〔バカ〕」と聞いて誰なのか

すぐに分かったようだった。


「またどっかでサボってるんじゃないですか?悟さん

自分が興味ない事にはとことんやる気なくて「迷宮〔ダンジョン〕」攻略以外では基本的に姿を見せなくて自分の道をやりたいように生きる人ですから...」


「でも、悟さん無責任ですけどやるときはやってくれる人なんで必ずどっかで姿を出しますよ!」


十文字は桐生と九条に鋭い視線を投げた。


「私もあいつの所在は分からんから今度あの「義息〔バカ〕」に会ったらお前達の方からもちゃんと自分の業務をやるように言っといてくれ!」


それを聞いた桐生と九条は諦めた表情で答えた。


「自分らは何か意見言えるような立場じゃないですし第一あの人は注意したところで言う事を聞くようじゃないってことは十文字会長ご自身がご理解されているのでは...」


十文字は頭を抱えてしまった。


「お前達の言う通り「迷宮〔ダンジョン〕」攻略したのはいいがその後の報告書は一切やらず、その上組合にも顔を出さないからあいつの事務処理は私に回ってきてしまう。しかも、多少なりとも職員達には慕われているのが腹に立つ。ハァ」


桐生と九条は苦笑いするしかなかった。


「お疲れ様です」


さっきの和やかな雰囲気から打って変わり十文字は

立ち上がって窓を見ながら真剣な顔をしていた。


「我々の目的はこの狂った世界を元に戻して一刻も

早く平穏な日常にすること。だが今ある事案が全て

解決できたとしてもそれは終わりではなく始まりでしかならない。世界中にあるゲートがなくなった時に

本当の戦いが起きると歴代の会長方がそうおっしゃっていた。桐生君、九条君、ここからは怒涛の日々になると思って気を引き締めて任務に当たってくれ!」


桐生と九条は真剣な顔で返事をした。


「了解!」


これをよそに十文字が頭を抱える組合の副会長司波悟はどっかの屋根の上で呑気に寝っ転がって日光浴をしていて、またお腹の上には可愛らしい従魔がいた。


【名前:司波悟】    【Lv:950】


【HP:8500】     【MP:9000】


【固有「能力〔スキル〕」強欲の捕食者】


【「能力〔スキル〕 変身  転移  分身など】


「今日は心地よい風が吹いてるね〜。ちょっとしたら

日課の鍛錬でもやるとしますか!暇だし」


一週間が経って湊は無事退院していた。


家に帰りリビングに向かうと楓と蓮が学校に行く準備をしていて、湊が無茶しないように楓が釘を刺していた。


「お兄ちゃん、退院したばっかなんだからしばらくの間は安静にしておいてよね!」


それに続けて蓮も可愛いく釘を刺してきた。


「にぃにめよ!め!」


湊は楓と蓮に言われたことを素直に従うことにした。


「分かってる。でも、少し休養したら『ハンター』に復帰するから」


それを聞いた楓と蓮は悲しい表情で湊に近寄った。


「本当に復帰するの?私達のことを気にしてるなら別に...お兄ちゃんがいなくなったら元も子もないんだよ」


「約束通り次怪我したら『ハンター』はやめて別の仕事に就くから安心してくれ」


湊は時計を見ると楓と蓮が家を出る時刻になっていたので玄関まで行くように促していた。













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