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すれ違い -詩
読みにくかったり、表現が分かりにくいところがあったりすると思いますが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。
一方そのころ。
図書室で借りた本を抱えて階段を下る詩もまた、ため息をついていた。
(湊、何か言おうとしてたよね……気づいてた。なのに、避けちゃった)
自分でも理由は分かっていた。
きっと、嬉しくなるのが怖かったのだ。
また遊びに行こうって言われたら、絶対に期待してしまう。
その期待が、ただの「友達として」だったら――
自分の感情だけが置いてきぼりになる。
(未来が視えないって、ほんと、やだ……)
未来が視えたら、どんなに楽だっただろう。
湊の“本当の気持ち”が視えたら、こんなに迷わずに済んだのに。
でも――視えないからこそ、彼の言葉に期待してしまう。
それが、詩の“ややこしい不安”の正体だった。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
次回も読んでいただけると嬉しいです。
また、改善点なども指摘していただけると、嬉しいです。