神々と共闘する流れに…転生先は摩訶不思議!20
プラン学園都市に入学して
次々に未解決の議題が山積みに成った。
今後の展開を予想しながら
ひた走る。
スペイ王国とポルトガ王国との戦争を無事に
終決へと、導き!?
母上の敵であった
元第2王妃
アレキサンドリア
元第2王子
ギルザルシー
ギレッシェル伯爵
の3名を亡き者にした
俺達だったが?
フラン学園都市へと、通学していてある事に気が付いた。
ちょっと前までは?
色々な噂話をされて
ざわつかれていたのだが?
最近の登校時には?
視線は、感じるのだが?
陰口がピタッと
止まっている?
何故だろうか?
と不思議に思っていたのだが
どうやらポルトガ王国の生徒達に寄って、スペイ王国と
俺達の行った事実の話をして
戦争を食い止めた!
人物としての名声がフラン学園都市の生徒達に、蔓延していたらしい……………………………
コレはこれで、変に悪目立ちしている気もするが?
まぁ敵愾心を持たれるよりかは、増しだろうから
ある意味ポルトガ王国の生徒達には感謝していた。
そんな学生生活の中に?
突然の珍客が現れた!
Sクラスの闘技場に現れた3人の男女が………
「戦争を行ったポルトガ王国へ行けば!
フラン学園都市の学園生の
トモルシードと言う名の生徒達数名が残した書簡を
読んで、聖剣に対しての
無礼を詫びさせる為に!
我等がこの場まで出向いた。」
と自らを聖剣と名乗る
純白の衣を身にまとった
二十代半ばと思えた
男女3名の代表者らしき人物が、Sクラスの生徒に対して
上位者の立場で言い放った!
直ぐ様俺とドラニちゃんが
剣聖達の前に出て
「ポルトガ王国とスペイ王国の戦争と尋ねられたのですか?
可笑しいですね?
もし仮に両国間で戦争が、
あったのならば?
死者数は?
何万人単位の死傷者が出るはずですが……………
戦死者?
一体どれ程居たのですか?」
俺達は、3名の犯罪者を処罰対象にして居たので
戦争が、勃発しても
ポルトガ王国の兵士達を
一人たりとも殺めては
居ない!
だからこそ続けざまに
「戦争が勃発したのならば
当然の事を、お聞き致します。
勿論! スペイ王国には
負傷者さえも居ません。
ポルトガ王国の被害者も
罪人であった人物の3名
だけなのですからねぇ…………」
含みを感んじさせる様に………
「ソレを戦争じゃと!
申すのならば、言い掛かり
としか世間的には捉えないぞ!」
とドラニちゃんが、剣聖達にむかって反論すると
3人の男女の顔色が一瞬曇った。
真逆?
フラン学園都市の学園生程度の者が剣聖に対して
反論して来るなどと
思いもしなかったのだろう。
「貴様!
無礼であろうが!
剣聖と言う上位者に向かって刃向かうとは、一度痛い目に遭わないと理解出来ない
愚か者か?
あるいは?
剣聖の力を知らぬ無知なる
者なのか?」
と言う剣聖の1人に対して
怒りを顕にする。
女性の剣聖が、追撃の言葉を
語った。
「貴方が、書簡にて全ての責任を取ると書き記した。
トモルシードと言う人物で、
間違いありませんね!
その戦争では無いと言う理屈を言い出す事を
実力で否定させて
上げます!」
と行成構えを取った。
純白を纏った女性剣聖に!
「お前達では、実力行使した所で恥の上塗りを注ぐだけだしなぁ。
我と! 闘いたければ先ずは、英雄で有る
3名の教師と試合して
勝てたのならば
相手をするだけの価値を
認めるが?
剣聖と呼ばれてるのだから
その下位の英雄たる先生との試合を真逆?
拒否はできぬだろうよ?」
この提案に対して
驚きを隠せないのは
剣聖達ばかりでは無く
教師の英雄たる先生達も
度肝を抜かれた。
「ドラニちゃん?
突然どう云うつもりで
剣聖と私達教師が?
試合をしなくては?
成らなくしたのか?
理由を聞かせなさい。」
とマリーナアントワネット先生に詰め寄られてドラニちゃんは、語りだした。
「貴様ら英雄の教師達が
我とトモルシードに寄って
どれだけの実力をその身に
付けて居るのか?
知りたくは無いのか?
我の考察では
トモルシードが与えた
その剣の方が上だろう。
それに加えて、トールとネメシスとの練習の成果を
試す絶好の機会だぞ!」
ソレを聞いた
ナポリオン先生の顔が変わり
真剣に俺に問う?
「トモルシード君の考えも
聞かせて欲しいのですが?」
と
英雄の教師達の眼が
俺に集結する。
「俺が創り出した剣に
自分達の魔力にて、磨き抜いて来たその剣はドラニちゃんの言う通り、あの剣聖達に
通用するレベルには有る。
自分達が今まで特訓して来た成果を知る絶好の機会だと
俺も思っている。
但し!最初から身体強化で
闘うのならば………
十分に10分間の対戦を
可能だろう。」
と伝えれば
4人の英雄の教師達の眼の色が変わった。その時に!
「何をコソコソと話している!
剣聖の事を軽んじて居るのか!!
早々に格の違いを見せ付けてやるから剣を抜け!!」
と剣聖の男性が怒りを顕に言い放った。
ドラニちゃんがその行動に対して
「ヤル気に成ったのなら
10分間の対戦を観てやる。
そこで三者三様で、同時に試合を組む!
剣聖達が全員勝利する事が
出来たのなら
我が直々に相手を
してやるぞ!」
聖剣の3人が闘技場に間隔を
空けて位置取りをしてから
「英雄の相手など、1分も
かけずにサッサと終わらせてお前のその傲慢な口振りを
後悔の念に変えてやる。
直ぐ様相手を選び前に出よ。」
剣聖の一人が挑発をかます
が、英雄の教師達は冷静に
対戦相手を検討する。
「男性の剣聖2人は、
私とアレクサンダーが相手取るが?
女性の剣聖は?
クレサパトラか?
マリーナアントワネット?
で決断してくれ!」
とナポリオン先生が
提案するとアレクサンダー
先生が1言添える。
「剣聖の体格差も考慮すべき判断材料だから、俺が奥に位置どった如何にも
パワー系の剣聖を引き受けた。
ナポリオンは、あの偉そうな言動の者を頼んだ!
ソレから、あの女性の剣聖だが、所定の位置に移動した
スピードから瞬発力の有る
クレサパトラが、相手取る方が良いと感じた!」
その言葉にマリーナアントワネット先生も異存は無いらしく大人しく
「私は、試合時間の計測係に徹する事にしますよ。
剣聖と闘えるチャンスを逃すのは、ちょっと残念ですが。」
そして、三者三様に指定した
剣聖の前に立ち塞がり
各自が自分の名前を剣聖に告げて剣を抜いた。
だが、剣聖達はその覚悟ある言葉に対して
「実力差も判断出来ぬ
英雄に名乗る名は無い!」
と告げて
「早く、試合時間をせよ!
なるべく無駄な能力を
使いたくは無い!」
その言葉に対してマリーナアントワネットが試合開始の
合図のドラを鳴らした。
ドラの音と共に剣聖達が一直線に先ずは先手とばかりに
間合いを詰めて
各々の対戦相手との距離を一気に詰めて攻撃を仕掛けた!
其々の英雄の先生達は?
身体強化によって
視力効果も倍増しており
剣聖達の攻撃を見切って
受け止めた。
「なっ? 何だと!
英雄如きにこの剣圧を止める事等を?
不可能な筈だが?」
と三者三様に驚きを隠せずに
一旦距離を開けて思考を共有する。
「各自の判断で、レベルを上げよ!
普通の攻撃では?
試合時間までに倒せないと判断した!
どうやら英雄の実力を上方修正しなければ!?
試合時間内での完勝は
無理かも知れないぞ!
気合を入れろ!」
指示が飛んだ。
だが!
身体強化した英雄の先生達は視力強化もあるので
相手の攻撃も見えている様だ
誰もが考えた。
もしかして?
本当に剣聖と互角以上に
戦闘力が上がって居ると
その身で実感したらしく
「速攻の剣聖の剣の攻撃を
見切って自信を付けて良いぞ!」
とナポリオン先生が他の教師に伝言を発した。
結果として
10分間の試合で両者決定打も無くマリーナアントワネット先生の試合終了の合図を聞く羽目に陥った。
試合条件を守る事の屈辱に耐えながら
「約束は?
守るが今回の出来事は?
上の判断を仰ぐ!」
と言い切った剣聖に対して
とある魔法を俺は仕組んだ?
彼等が学園長から恐らく威圧して得た闘技場へと出入りが
可能になるバッチを返却する
瞬間に………………
バッチの返却と同時に
この闘技場から強制的に
弾き飛ばされた剣聖達!?
「彼等が、この騒動を起こした事実を剣王へと
報せる為に、ある仕掛けを
剣聖達にばれ無い様に
施した。
剣王の拠点に帰った場合に
直接俺のメッセージが届く様にする為だ!」
剣聖が英雄の先生達に対して
勝てなかった事実を報告する為の魔法を施したのである。
剣聖達が帰還後にそのメッセージが直接剣王へと届く様に
勝利は愚か?
英雄の先生に押されてた
剣聖も居たのだから
ポルトガ王国とスペイ王国の
戦争が無かった事と………………
を剣王へ報せる事と
あの剣聖達を再教育させる為の時間稼ぎを狙って
剣王が俺達に興味を持つ事
を想定しての剣聖の再教育を促した。
いずれ来る
剣王との遭遇に対しての
俺なりの最回答だと………
判断した。
悩みの種が
新たに湧いて来た事実に
多少なりとも凹んでいたが
剣聖達の攻撃を無事に
回避出来て、攻撃まで仕掛けた英雄の先生達は?
他のSクラスの生徒達と
ワイワイとその試合の感想戦を話し合っていた。
それは、決して跳ね返す事が本来ならば無理な筈の出来事だからだ!
それ程までに、英雄と剣聖の間には大きな実力差が障壁の様に立ち塞がっている。
2年に一度だけ
英雄から剣聖へと昇格する
テストが、開催されている
らしい事は俺も学んでいた。
英雄と呼ばれる者達の総数事態も少ないからこそ
皆が憧れる存在だが…………
剣聖へとなる為には?
それ以上に困難な上
2年に1度の昇格試験で
合格者が現れる事自体が
極めて稀だとされている。
ナポリオン先生
アレクサンダー先生
クレサパトラ先生
試合には参加出来なかったが
同レベルの
マリーナアントワネット先生
彼等がこの事実に浮かれるな
と言うには?
無理がある位察して
黙って他の生徒達との語らいを見守って居た。
すると!
「あの程度の実力の剣聖に
勝利出来無かったのに!
よくもまぁそんなに
悠長に笑っていられるなあ。
我ならば!
反省して試合時間以上に
身体強化を伸ばす事を
最優先事項にし
試合では無く本気で勝つ
方法を伸ばすぞ!」
と浮かれる英雄の生徒達に
冷水を浴びせる様な
言葉を吐露した。
「そんなぁ…」
と言った
生徒の1人アテネの事を
アレクサンダー先生が有難うと感謝した後に
「ドラニちゃんの言う通りだよ!
試合時間が無制限だったならば、俺達の身体強化は?
明らかに切れて、その身に
過剰な負荷が伴って
完全に敗北していただろう。
ドラニちゃんのお陰で
気が引き締まったよ。
なぁ皆んな!」
と他の英雄の生徒達に
同意を求める。
残りの教師達の顔色が変化し
互いに頷き合って
気概を認め合う。
俺には不可能な伝え方だが
ドラニちゃんらしい
浮かれ上がった空気を
ビシッと引き締めた。
この事件以来
英雄の先生達だけでは無く
Sクラスの生徒達にも
少しでも実力向上への意識改革が浸透して月日が流れた。
フラン学園都市の学園の休みには、必ずダンジョン攻略に出かけていたのだが
その成果?
新たな仲間を得られずに居た
数ヶ月が瞬く間に
過ぎ去った。
そんな折に
いきなり事態が動いた。
それは、闘技場にてアテネと
ジャンヌが身体強化して
試合形式の練習中に突然に
起こってしまった。
「アテネ!
大丈夫なの?」
と声が聞こえて振り向けば
「ジャンヌ…………
私から直ぐに、離れてお願い………
私が私で無くなる前に………」
息苦しそうにそう呟いた
アテネの状態が不安視されて
ジャンヌはその場を離れられずにいたが?
突然にアテネから突き飛ばされて吹っ飛んた!
「なっ?
どうしたんだ!
アテネよ!」
と近くに居た
ナポリオン先生
が問いかければ
「我は!アテ神!!
やっと芽生えた。
分散させた私の力が!!」
アテネの気配が消失し
アテネの身体が何者かに
乗っ取られた様に感じて
「全員アテネから離れろ!
その者は、別人に取り込まれているぞ!」
俺の言葉に皆が瞬時に異常を
感じて距離を取った。
俺は直接相手に対して
語りかけた!
「アテネの身体を
支配した者へ問う?
貴様は一体何者だ!」
薄笑いを上げだしたその者が
「我は! アテ神!
オリンポス十二神の一神よ。
この娘の身体は、私が取り込んだ!
芽吹いた力の一部でしか
無いが?
この身にて、本体の身体を
取り戻す……………」
と
唖然と成る事実を述べた!
実際にアテネからは
別人の気配が窺える事態に
俺は、思考加速で予測した。
オリンポス十二神?
アテ神?
それが事実ならば、彼女の身体を奪ったのは?
俺の世界での神々の一柱であるアテナだと判断する。
と同時にアテネの意識も必ずアテナの奥底には残っている様な気がしたので相手に問いかける。
「オリンポス十二神と言ったな?
それでは、この世界を区分けしこの区域の一神のゼウの
仲間と考えて
間違いないのか?」
少しだけ険しい表情を浮べてアテ神と名乗ったアテネが
答えた。
「仲間だった筈だった!!
オリンポス十二神だけで
この世界を統べる計画を
ぶっ壊したのは!
ゼウ神だ!」
衝撃の発言に対して
ドラニちゃんが吠えた!
「貴様らのチンケな策略に
他の神々まで………
利用したのか?」
ドラニちゃんが拳を握り締め
アテ神を睨め付けながら問う
「魔王復活への対応処置は
本当だけど
その為に神々の力を全てを使い世界を4つに区分けした事は事実よ。
但し!
その後を計画し実行したのは、私達オリンポス十二神で間違いは無い………………………
真逆?
利用した挙句の果てに
捨てられるとは、ギリギリまで想像していなかったわよ。」
真相が始めて証された。
ゼウ神の非道な迄の思考が
解ったが、そのしたたかさに
驚愕させられた。
が
ドラニちゃん
トール
ネメシス
達の考え方は其々の怒りが
覗くアテ神の言葉に対して
同様が走る。
冷静なトールでさえも
その表情は憤怒に燃えている
が、ソレを抑え込みながら
「オリンポス十二神が
神々をダンジョンの地下牢獄に閉じ込めた事を
貴方は認めるのですね!」
俺の隣り並びながら
アテ神へ問う。
「あぁ 認めてやるが
貴様達とは、関係なかろうよ?
この身体を使って
アテ神である本体と繋がっている感覚で、
ダンジョンから脱出し
自由の身に成る事は?」
と言い出したアテ神に対して
俺は、仮説を述べた。
「アテネの身体が強化され実力をレベルアップしたのは
事実だが………
恐らく一人では?
アテ神が囚われたダンジョンを攻略する事は不可能だよ。」
ソレを聞いたアテ神の怒りが爆発した。
「生意気な人間如きが!
アテ神に対して無理だと?
ならば力ずくで、証明して見せよ!」
アテ神が俺達にその牙を剥いてアテネの剣を構え直して
襲い来る!
ドラニちゃんが余裕で
アテ神の剣を白剣で受け止めて剣圧でアテ神を後退させ
「舐めるなよ!
我がアテ神のデガラシ程度に遅れを取ると思うのは!
無茶を通り越して
無謀な阿呆としか例えようが無いぞ!
そんな実力でダンジョン攻略とは、片腹痛いぞ!」
ニヤリと笑いながら
アテ神に乗っ取られたアテネを挑発する。
アテ神は驚きを隠さずに
「貴様は一体何者だ!?」
表情を歪めて問つつ
「重力操作!」
と魔法を放った!
俺の右眼には
確かに魔法陣が見えた。
ドラニちゃん以外にも
その魔法は適用された。
急激に自分達の身体が
重く成ったからだ?
俺の見解では?
恐らくアテ神の視界に入る者達全てにこの魔法が効果範囲となり、自重がドンドン
重力加速されて行くのだと……
俺は、低位瞬間移動魔法で
アテ神の背後に一瞬で移動して首筋に手刀にて一発で
気絶させて
倒れ込むアテネの身体を受け止めた。
その結果重力操作の魔法が切れて、全員が自由に成った。
が、ジャンヌが駆け寄って来てアテネの様子を俺に聞く。
「一体何がアテネの身に起きたのですか?
トモルシード君?」
心配そうに俺に答えを求める
何から話せば
理解出来るのか?
思考加速で推測するが答えは出ない。
何故ならば、神がアテネの
身体を乗っ取ったと聞かされても理解不可能だろう。
神はゼウ神1人の世界なの
だから…………………
俺は神とは言わずに
アテネの身体を悪魔が
取り込んでいる。
しかしアテネの心は
奥底にはちゃんと残っているが、悪魔をとあるダンジョンの深層部に連れて行かねば
心身共に悪魔化されるだろう
と偽りの話で誤魔化した。
ゼウ神しか存在せぬ世界で
他の神が乗り移った何て………
誰も信じない。
イヤ信じられない事実なのだ
英雄の教師達も
Sクラスのクラスメートも
この事態に対応可能とは?
思えなかったので
俺は1つの提案をした。
「こんな緊急事態は無いよ。
このまま放置すれば………
アテネは悪魔化するだろうし、ダンジョン深層部に連れて行ってその悪魔を退治すれば…………
俺の想定では、アテネは助けられる!
だが!
その為にはフラン学園都市の学園を当分の間休まなければ、この事態を解決不可能
と判断した。
英雄の先生達!
緊急事態宣言として
学園長の許可を取って
欲しいが、
頼まれてくれないか?」
とナポリオン先生に問う。
ジャンヌもアテネの為に
他の英雄の許可を取ろうと
頭を下げて乞い願う。
英雄の先生達も
実際にその目で見た
アテネの変貌振りと
魔法でその場から動けなくなった事実を体験していたので…
「学園長への交渉は
私達教師が責任を持って
協力するが…………
トモルシード君1人が背負う事態では無いと思うが?
一体何人休暇届を提出すれば良いのだろうか?」
俺は素直に
俺と
ドラニちゃん
トール
ネメシス
それとアテネ本人の
5人に対しての許可を求めた
「今直ぐに出発するのかい。」
とナポリオン先生に問われたので、アテネの意識が回復すれば瞬く間に攻撃されかねない為だと主張し認められて
アテネを連れて取り敢えず
フラン学園都市のスペイ王国の寮の闘技場へとアテネを
連れて戻った。
闘技場内に椅子を持ち込んで
アテネを縛って
気を取り戻した場合に
聞いておく事を
整理した。
数分後に目覚めたアテ神が
自分の現状に怒りを顕に
「たかが人間如きが
神であるアテ神を縛り付けるとは?
生命知らずにも程がある!
この程度の拘束など
効かぬがな!」
と力を解放して縛り付けていた縄を引き千切ったが……………
拘束は?
されたままだった。
ネメシスの怨嗟の鎖で
予め縛り付けて居たのだから
「何故だ?
神の力でどうして?」
アテ神がその鎖を目にして
驚愕して
「そんな………馬鹿な………
この鎖は神器なのか?」
と俺達を睨む!
「その真逆の神器何だよ!
1つ取り引きしないか?」
と身動き出来無いアテ神に
問いかける。
「何が目的なのか?
聞いてから判断する!」
意外と慎重何だと思いながら
「その子の身柄を安全に
返す事を条件に
俺達がダンジョン攻略を
手伝う事だ!
一度だけアテネとの話を
させろ!
これが条件の1つだ!」
アテ神がニヤけながら
「そんな事で、構わないならば今直ぐにこの鎖を解け!
自由になれば、この女と少しの時間だけ入れ替わってやるよ。」
ネメシスの怨嗟の鎖を外した後で、暴れられたら面倒臭い
ので、提案は却下して
「その状態でなければ………
交渉は決裂だよ!」
とアテ神に伝えれば
仕方無いとばかりに
「解った。
今入れ替わる。」
と言って1度目を閉じた。
その後に目覚めれば………
「トモルシード君?
私に一体何が………?
起こってしまったと云うのですか?」
アテ神からアテネへと感情が戻ったらしい。
「アテネさん。
落ち着いて聞いて欲しい。
貴方は今とある神様に
身体を乗っ取られた状態に
有るのですが?
記憶はありますか?」
と様子見すれば
「えっと?
学園の闘技場での出来事は
何となく自分では無い人が
私の事を操り
皆んなを傷付けようとした事は、薄っすらと見えていました。」
やはり身体の自由は奪われても、心の全てまでは奪えなかったのだろうと仮定して
話を進めた。
「アテネさんの身体と心を
取り戻す為には
貴方を乗っ取ったある神様の要望を叶えなければ
無理な状況になりましたが
必ず助け出しますから
アテネさんは、安心して
その力を今後自分の物に
する為に、身体の感覚や
魔法の出し方を理解する事に、専念して下さい。
それと、この一件については他言無用にすると
誓って下さい。
この世界の理から逸脱した
事柄に当たりますので………
盟約で縛らせて下さいね!」
と伝えれば
「私自身? 何が自分自身に起こっているのか?
と心配していました。
この窮地から助けて頂けるのでしたら、盟約を交わします。」
そうして、アテネとの盟約を
交わした後にアテネが気を
失った。
そして直ぐに再びアテ神が
目覚めた!
「これで、貴様の要望は叶えただろう。
早くこの身を自由にせよ!」
と言い放った。
俺はネメシスに合図をすると
ネメシスの怨嗟の鎖が
アテ神の身体から外された。
自由を取り戻したアテ神は
魔法を直ぐに発動させた!
「重力操作!」
やっぱりなぁ
と驚きはしなかったが
対策だけは取っていた。
結界に寄って重力操作が
及ばない様にしていたのは
成功し
「あのなぁ!
神様がそんなに簡単に
約束を反故にするとか………
あり得ないぞ!」
とアテ神に向かって問う。
自分の魔法攻撃が無効化され
アテ神が不服そうに
「フン!
読んでいたと!?
中々の策士なのだなぁ
人間にしておくには、勿体ない才能だ!」
と言うと魔法攻撃を解除して
「お前達の提案を飲もう。
ダンジョン攻略を共闘し
本体に合流するまではな!」
俺も結界を解除して
アテ神に頷いてから
「何処のダンジョンかは?
本当に予見出来るのか?」
と確認すると
「あぁ間違い無い!
自分自身の神の源を感じる
この女の出身国であるのは
確定事項だ!
後は、イタリ王国へ戻れば
おおよその気配察知で追尾
可能だ!」
へぇ~案外簡単にダンジョンが発見出来そうなので、フラン学園都市の休暇も割と短い期間で済みそうだと
アテ神の言葉に一安心した。
そうして決まった一時的な
同盟関係が纏まって
闘技場から低位瞬間移動魔法でアテ神の手を取り
移動したのは、イタリ王国の
城の前の上空だった。
「貴様は一体何何をしたのだ!?
一瞬でイタリ王国へと…………」
とアテ神の驚きに満ちた
言葉がこぼれ堕ちる。
その言葉に対して
「まぁ神と一時的とは言え
同盟関係を結ぶのだから……
当然コレくらいの芸当は
出来なきゃさぁ
失格の烙印を
押されるだろう?」
笑顔で返答すれば?
「確かに貴様の意見には
正当性を感じ無い訳では無いが……………
何をするか?
位は先に宣告して行え!」
と言いながら俺が掴んでいた
アテ神の左手首を振り払われ
飛行魔法で浮かぶと!
「こっちだ!
アテ神の気配察知を
感知した。 急ぐぞ!」
と先頭を飛行しだした。
俺は、ドラニちゃん達に
アイコンタクトをして
アテ神の後を追う。
基本的な実力は
アテネを基準に考慮すべき
なのは?
急ぐぞ!
と発言したのに
高速飛行では無かった点を
俺は参考にするべきだと
判断した。
暫くの間飛行した後に
アテ神が徐々に高度を下げて
行ったので、目指すダンジョンが間もなく見えて来る
頃合いだと感じた。
その場所は?
前の世界でも有名な
ピサの斜塔だった!
元の世界では、実際に観光した事は無かったが……………
現物の建物は確かに
斜塔だなぁと感嘆の声が
漏れてしまっていた。
だが!?
あのピサの斜塔の地下に?
ダンジョンが構築されている
とは?
予想外の展開だった。
だが確かに近づくにつれて
冒険者の姿が見え始めて
始めて……………
実感が湧いた。
「そろそろ地上に降りよう。
いきなり上空からダンジョンに降り立てば、非難の目で
観られかねない。」
と全員に告げれば
性がないとアテ神が諦めたので、付近の広場へと
降り立った。
歩いて行ける程の距離にも
かかわらず?
ドラニちゃんが1人不機嫌
そうに
「他人の目を気にするとは
トモルシードの弱腰には
我は付き合いきれぬぞ!」
と睨まれたが
他国で騒動の元を作ったら
後々大変な目に遭う事が
容易に想像出来るのだから
仕方が無いのは?事実だなぁ
そうして順番待ちをして
ピサの斜塔のダンジョンへと
入れば
今回も冒険者のプレートの
確認の提示を求められた。
だが?
アテ神のイヤ・アテネの剣の
紋章を観たイタリ王国の
ダンジョンの関係者が
「大変申し訳ありません。
こんなダンジョンに
王族の御方がおいでになる
とは………
失礼しました。
どうぞお入り下さい。」
と親切に通されたのだから
俺は驚いた!
成る程なぁ
王家の紋章とは?
こんな場面で有効活用が可能
なのだと思い知らされた。
そうしてアテ神との合同
ダンジョン攻略が始まった。
スタートした1階層の
フロアボス部屋まで走り抜け
冒険者パーティが二組
フロアボス攻略に必要な人数を待っていたのを
「王族の命令だ!
其処の道を開けよ!
我等が通る。」
とアテ神の声に振り向く
冒険者達が反感の視線で
俺達を観察しだした。
しかし、王族の紋章を確認した冒険者がハッキリと
断言した。
「本物のイタリ王国の紋章が入った剣だぞ!
早く道を譲れ!」
と冒険者達に大声で伝えれば
たちまち其の場に道が開けた
たった十数人だが
確かにフロアボス部屋へと
両側に跪いて道が出来た。
イタリ王国での王族の地位の高さと尊敬の念が伺える
景色だった。
悪いなぁと感じながらも
この先を考えて
冒険者達の好意に甘える。
フロアボス部屋を開き
俺達だけで中に入った。
5人全員が中に進めば
勝手にフロアボス部屋の入口が閉じる。
フロアボス部屋の中央に
魔法陣が浮かび上がり
フロアボスが召喚された。
身長2メートルオーバーの
100キロ超えのオーク種が
3体唸り声を上げて突進
して来たが……………
ドラニちゃんとトール
そしてアテ神の剣撃に
瞬時に斬撃を浴びせられて
瞬く間にチリと消えた。
魔石とインゴットに
変化した物を
俺が収納魔法へとしまうと
フロアボス部屋の出口が開く
そうして、一気に誰も居ない階層まで到達した。
ここからは、人目を気にする
心配も無くなるので
走り去る必要性も無くなる。
4階層のフロアボスを倒して
魔石とインゴットと金塊を
収納魔法に入れ込めば………
例の如く
ドッカーン!
ゴゴゴゴゴーと地響きと轟音を轟かせてエレベーターが
出現した。ソレを始めて目にしたアテ神が
「何なんだ!
こんな物?
昔は無かったはずだ?
一体全体何があったのだ!」
と俺に問うアテ神に対して
「俺がダンジョン攻略した場所には、全てこのエレベーターが備えられていたが?
アテ神の知るダンジョンでは、こんな仕掛けは………
無かったのか?」
とアテ神に問えば
「ゼウ神が強制的に眠らせた
神々をダンジョンに
閉じ込めた時には……………
こんな仕掛けは
全く無かったが?
ダンジョンを改良したのかも知れないなぁ?」
と答えたアテ神だったが
エレベーターの中に入れば
不安感が募ったのか?
ドラニちゃんと同様に
借りてきた猫状態になり
口数が全く無かったし
ドラニちゃんは変わらずに
俺の服の袖を硬く
握り締めながら?
何かに堪えている。
エレベーターの1階層は
割とエレベーター内での時間
は短い方の部類だが
到着音と同時に
ドラニちゃんは兎も角
アテ神までが同時に飛び出して二人で深い深呼吸を繰り返していた。
「トモルシードよ!
ドアを出してくれ!
室内で休憩を兼ねて
喉を潤したいとこの場で
提案するぞ!」
と毎回のエレベーター後の流れだが?
アテ神もそのドラニちゃんの意見に賛同していた。
案外気の合う者同士なのかなぁ?と感じたが言葉にすれば
二人は完全に気のせいだと
呟きそうなので、敢えて突っ込まない事にした。
ドア内で俺は?
トールが煎れたばかりの
コーヒーを香りと共に味わう
ドラニちゃんは?
ネメシスが入れた
ホットミルクを小さな手で
可愛らしく持ちながら
チビチビと飲んでいる。
アテ神は?
どうやら紅茶を
選択したらしい。
トールとネメシスは共に
コーヒーを選択して
皆で一息ついた。
これから大怪獣とのバトル
が行く手を阻むが
ドラニちゃんの直感力で
最短距離でフロアボス部屋を
目指す!
本来ならば、トールとネメシスはこの階層から
ハンマーの神器
ネメシスは怨嗟の鎖の神器
を使用するのだが?
今回ばかりはアテ神の中で
薄っすらでもアテネが見守っている為に、俺が創り出した
剣のみで最下層を目指す。
アテネとは盟約で契約しているのだから、神器の使用を否定していたのだが?
2人には譲れない覚悟が
有るらしいのが、悩ましい。
その結論として
トールには?
並行存在に貸し与えていた
ヤマタノオロチのインゴット
を鍛冶職で創り上げた
佐々木小次郎並みの
長剣の日本刀を渡し………
ネメシスにも
同じく並行存在に貸し与えていた、死神が持っている様な
巨大な鎌を渡した。
トールもネメシスも
俺を信用してその武器を手にしたが………………
本来ならば自分自身の神器を
用いた方が、戦闘能力は上昇する事は俺も理解している。
だが?
アテネと盟約を結んで
幾らダンジョンでの出来事全てに対して発言不可能な盟約だったとしても……………
風の噂
風評被害
悪意の塊
等で、前の世界では
生命を自ら絶ってしまった
事例を俺は知っている。
だからこそ!
万が一に備えて
トール
ネメシス
にアテネと今はアテ神が観ている前では、神器を使用させられなかった。
本当なら二人共に神器を用いた戦闘の方が、己のパフォーマンスは? 活かされる。
だが2人は?
笑顔を見せて俺の意見に同意
して魅せた。
「トモさんの御考えが
間違うはずが有りませんょ。」
と微笑みながらトールが宣言すれば…………
同時にネメシスも大きく頷いて、同意の意思を
伝えて来た。
本当にこの決断で良いのか?
と俺は自問自答を繰り返して
恐らく不安な顔を見せていたのだろう。
「安心しろ!
トモルシードよ!
トールとネメシスの
フォローは、全て我に
任せろ!!
大船に乗ったつもりで
サッサとこのダンジョンを
攻略してみせるぞ!
クック〜 アッハッハァー。」
とドラニちゃんに宣言され
俺の不安な気持ちが少しだけ
軽くなった。
「話し合いが纏まったのならば?
いち早く、ダンジョン攻略に向かいたいのだが!」
とアテ神に問われた?
もしかして?
俺達の話し合いが一段落するまで、気を使っていてくれていたのだろうか?
アテ神の意外な事実に
俺は笑顔を見せて
「さぁ皆んな!
気持ちを新たに!
ダンジョン攻略へと挑もう。」
その言葉にドラニちゃんが
「いざ! 我に続けー!」
と言い放ち
走り出した。
アテ神を含めた
俺達がドラニちゃんの後を
追走して大怪獣達の階層を
突き進む。
アテ神が始めて
大怪獣達のバトルに遭遇し
その圧倒的な破壊を目にして言葉を吐露した。
「私が、神々をダンジョンへと閉じ込めていた時とは!
余りにも違い過ぎる。
こんな?
巨大な化け物など…………
全く無かった。
いつの間に………………」
とアテ神が大迫力の大怪獣達のバトルに対して
茫然自失に呟いた。
その言葉に対して
思考加速で状況を判断すれば
オリンポス十二神に神々を
何らかの方法で昏睡状態にし
ダンジョンの最下層の
地下牢獄に運ばせて、閉じ込めたに違いないが?
そのオリンポス十二神の仲間であった神さえもゼウ神は
裏切った!
その後にダンジョン最下層に
誰であろうと入り込めない様に、改築・改良・増強を
ダンジョンの最下層に創り出したに違い無いと想像した。
最初から裏切る計画であったならば、ゼウ神の行動にも
納得が行く。
最下層に続く
エレベーターのボタンは?
下降専用だった。
その階層のフロアボスを
倒さない限りは……………
エレベーターに上層行のボタンは現れない。
即ち、人間の域を超えた存在もしくは?
何日も安心して眠れる様な
建造物を持ち合わせ
食料や飲料水のストックが
無い者たちでは
完全にアウトになる
無理ゲー的なダンジョンを
ゼウ神が新たに設けた
証拠だった。
然し、前の世界の記憶と経験
を元にした俺という
イレギュラー的な存在に
加えて………………
神であるドラゴ神が
人間で有る俺を弟子にして
位置から鍛え直して
神と闘えるまでに育て上げ
尚且つ神の立場?地位?
を捨て去り俺の眷属へと………
降って自由を取り戻して
ゼウ神への復讐心を芽吹かせたのだから…………
ゼウ神の計画に亀裂が生じた
と俺はそう見立てた。
唖然と大怪獣バトルに釘付けに成っているアテ神に告げる
「俺とドラニちゃんで
あの大怪獣バトルに
割って入る!
道を開く為に背中を任せた。」
とアテ神
トール
ネメシス
に頼み
ドラニちゃんと
アイコンタクトを取って
大怪獣バトルに二人で参戦し
魔法で大怪獣を混乱させて
剣撃を連撃でブチかまし
大怪獣を肉塊へと変貌させ
魔法で焼き払う。
大怪獣達は?
新たな敵の存在に混乱し
成す統べ無く倒されて
魔石
インゴット
金塊
へと消滅後に変化した。
それらを俺は収納魔法へと
投げ込んで居ると残りの
3人が合流し……………アテ神が
「貴様らは?
本当に只の人間か?
あんな巨大な大怪獣を…………
まぁ本体と一体化すれば
このアテ神には、余裕な
相手だがな!」
と不快さを隠さずに問う
アテ神に対してトールが答え
「あの程度に驚く様ならば…
この先が思いやられますね。
トモさんとドラニちゃんの
実力は?
私でさえ測りかねるのです。」
その言葉にアテ神は
無言で顔色を変えた。
ソレを観ていたがスルーして
先を急ぐぞ!
とドラニちゃんに言われて
大怪獣の階層を駆け抜ける。
数回の大怪獣との戦闘に
アテ神も加入し
エレベーターの階層の
フロアボス部屋に到着した。
俺は収納魔法からドアを取り出して、始めてのダンジョン
の戦闘を体感したアテ神イヤ
アテネの体調を気にかけて
休憩を提案した。
ドラニちゃんは?
大好きな食事が出るなら
と賛成し我先に
ドアの中に消えた。
トールとネメシスも
ドラニちゃんの後に続いたが
アテ神は?
「こんな場所で、休憩する暇は無いだろう?」
と俺に怒りを込めた眼差しで
問うが?
「アテ神の為ではない!
その身体の本当の持ち主の
アテネの身体は?
無理を重ねて必死に
俺達と共に戦闘に参加して
居ると判断した!
決してアテ神の為では無い。」
と人間の身体の限界を
感じろとアテ神に告げれば
アテ神も観念してドアの中に脚を踏み入れた。
トールとネメシスが
食事と飲み物を準備し
提供してくれた物を
俺はゆっくりと食しながら
アテ神の様子を伺う。
見た感じは、そこまで
疲れ果てて居る様には
感じ無いが?
アテネの事を考えれば
この先のダンジョンでの
戦闘での消費する体力を
考慮すべき重大な点を
考える。
休息と仮眠は複数回取って
万全な状態でダンジョン攻略
へと挑ませたい。
仮にアテネからアテ神の一部が? 完全に離れてしまっても…………アテネ自身が無理を
重ねた所為で、何かしらの
身体の不都合が出る可能性を
俺の油断で招いては…………
決して成らない。
充分な休養は?
アテネの身体には?
アテ神が何を言おうと
必ず無理矢理でも取り入れる
と自分自身で決断し
その日は、そのまま
ドアの中で安心して
全員がぐっすりと眠った。
翌日の朝食を取れば
アテネの表情を診て
体力の回復を感じて
一安心したので
フロアボス部屋への突入を
開始する事に決めた。
だが?
アテ神が最下層の地下牢獄に
閉じ込められている
ダンジョンなのだから
この先のフロアボスは…………
回復魔法を操る
難敵なのは確実なのだから
アテ神に
俺の並行存在魔法のカラー
レッド
ブルー
の2名を護衛に付けて
アテネを守る事を最優先
だと並行存在に伝えた。
その並行存在魔法のレッドとブルーを見たアテ神が?
「何度も驚かせる
人間だな!
貴様は?
人間の域を超えた存在だと
認識を改める。
これ以上驚く事に?
一々反応するのが面倒臭い。」
と無茶苦茶な理屈で文句を
言われたけれど……………
その方がこの先の戦いには
好都合だなぁと判断し
愛想笑いで切り抜けた。
フロアボス部屋の扉を開けて
全員が中に入ると
扉が自動的に閉じて
広大な部屋の中央に魔法陣が浮かび上がる!
その魔法陣から
出現したのは!?
大怪獣と同レベルの二本の巨大な角が特徴的な大鹿だった
「ナッ!
何故 女神アルテミの聖獣の
ケリュネイアの鹿が……………」
とその大鹿に向かって
アテ神が?
呟いた。
俺は一瞬で全員に対して
散開を指示してから
「あの大鹿の心配よりも
自分の身を案じろよ!
過去は関係ない
聖獣であったとしても
あの赤く揺らめく瞳には?
俺達への敵意しか
感じられない!
戦力に成らないのならば……
後退しろ!
レッド!
ブルー!
アテ神を守れ!」
並行存在魔法の10パーセントのレッドとブルーが
頷いたので、後を託して
俺とドラニちゃんが
先制攻撃を白炎の魔法で
ケリュネイアへと放った!
同時攻撃の魔法弾を
ケリュネイアは?
大きな角の片方4本に枝分かれした一番外側の角から………
白炎相当の火炎魔法で相殺し
前足を高々と上げて
俺達を威嚇している。
成る程なぁ。
あの角で魔法攻撃も
可能な上に大怪獣よりも
圧倒的な強者の威圧感が
俺達に襲いかかる……………
それでも、聖獣と呼ばれた
ケリュネイアよりも
感覚的に神獣の
朱雀
白虎
青龍
玄武
との闘いの方が
正直最初の初戦に手間取り
苦戦を強いられた記憶を
ハッキリと思い出す。
遠距離魔法攻撃が相殺されても、近接戦闘へと持ち込んで
あの元聖獣のケリュネイアの攻略法を見つけ出す為に
俺が見守る中
ドラニちゃん
トール
ネメシス
が、ケリュネイアとの距離を
ホンの一瞬で詰めて
ドラニちゃんの大剣の白剣と
トールの佐々木小次郎並みの
日本刀と
ネメシスの死神の様な巨大な
大鎌で
ケリュネイアとの近接戦闘が
始まった。
巨大過ぎるの大鹿のくせに
3人の同時攻撃を
巨大な角でカバーして
隙があれば?
他の属性を他の角から
魔法攻撃を繰り出してくる。
3人は、紙一重で魔法攻撃をすり抜けて角以外のボディに
攻撃を集中させれば
ドラニちゃんのパワーのある
蹴り技で横に吹き飛びなが
体制を整えた。
意外にも打たれ強い
ケリュネイアは
片方4本に枝分かれした角の
一番内側の2本の角で
薄黄色の回復魔法にて
ダメージを帳消しして
雄叫びを上げて反撃を試みる
その10分にも満たない攻防を観察して………………
先ずは兎に角
回復魔法の角を破壊しなくては、話にならない状態なのだ
思念通話にて!
俺とドラニちゃんが
その回復魔法を併発する角の
切断に挑む!
トールとネメシスには?
慣れない新たな武器で………
ケリュネイアの胴体への攻撃を一斉に取り囲んで?
勝利するの計算を………
導き出した。
約15分間の戦闘で……………
ケリュネイアの攻撃方法の
流れを把握し
策を練り上げる。
信頼関係があっての綱渡りだったが………
ドラニちゃんの最後の一撃で
勝敗をたぐり寄せた。
巨大な2本の角から4本に
枝分かれした巨大な角の攻撃パターンを読み切って先見の明の有り難さを痛感した。
ケリュネイアを無事に倒した後消滅後に
魔石4個
インゴットは4個
金塊は 4個を手にしてホッとしたのは言うまも
無かった。
慣れない武器で最善を尽くして、激闘を征した。
トールとネメシスに
感謝を述べ
ドラニちゃんには、新たな
漫画本を提示すると約束して
「アテ神は?
たった今その眼で理解した
と思うが?
例え聖獣だったとしても
ゼウ神によって
ダンジョンの最下層を
守る為の駒へと変貌され……
ダンジョンのフロアボスに
あてがわれて居るのだ!」
とアテ神へ俺の考察した答えを敢えて………語った。
「聖獣を………
あんな形で相対するとは……
然し!
貴様の推測が
恐らく正しいのだろう。
神をどんな形であれ
ダンジョンの最下層に
封印する。
それがゼウ神の出した
結論だ!
怒りしか感じ無いが……………」
アテ神は?
自分達オリンポス十二神も
またゼウ神の駒でしか
無かったと……………
己の行いを悔いている
様子を滲ませていた。
フロアボスを倒して
魔石
インゴット
金塊
を収納魔法へ入れ終えれば
また!
ドッカーン!
ゴゴゴッゴゴー
と地響きと轟音を伴って
フロアボス部屋の最奥に
エレベーターが完成する。
そのエレベーターの出現に
あからさまに顔を歪めて
拒否するドラニちゃんが?
「またか?
ウンザリする!
何とか?
エレベーターとやらに
乗らずに………
最下層へと行けないのか?
トモルシードよ!」
と俺に抗議するが?
俺にだって、そんな都合の良い答など幾ら先見の明が
あっても導き出せない。
「ドラニちゃん。
何でもかんでも…………
思い通りには?
行く訳が無いよ。
無理な物は無理なんだからさぁ〜。 いい加減あきらめな」
と言ってドラニちゃんの
手を取る。
トールもまた微笑みながら
「しょうが無いですね。
今夜の夕食後に…………
フラン学園都市の臨時職員の給料で買い求めた銘酒を………
頑張った証として
ドラニちゃんに差し上げますよ。
どうですか?
エレベーターに………
乗りますか?どうしますか。」
と酒好きのドラニちゃんを
あおれば…………
「グッヌヌ?
銘酒ならば………
約束したぞ! トール。」
と見事なトールの作戦に
大好きな酒を餌に
ドラニちゃんが罠にハマる。
グッジョブ。トールと想い
トールにドラニちゃんの手を握っている逆の手で
親指を上げて
トールの作戦を賞賛する。
そして、エレベーターに全員が乗り込み下層行きしか無い
ボタンを押した。
エレベーター内では
数分後には?
ドラニちゃんの顔色が真っ青へと変化して、俺の服の袖を
硬く握り締めて…………
必死にエレベーター酔に
耐えているが…………
驚く事に、同じ様に
アテ神の顔色も変化していた
そんな状況の二人を頑張ってくれ! と心の中で
エールを贈りながら
腑に落ちない事実に
気が付いた!?
前の世界だったならば…………
コレだけの最下層に行けば
マグマの層やもしくは核に
到達していても可怪しくは無い筈だが…………………
もしくは?
このエレベーター事態が
空間を歪めた場所への移動
装置なんだろうか?
振動さえも無いが?
確かに体感的には…………
下層へと向かっているの
だから?
理屈では解明出来ない事象が
この世界には?
多過ぎる。
魔法が当たり前の世界なので
地球自体の概念も違うのか?
と思考が?底無し沼に突入
仕掛けた時にエレベーターの 到着音が鳴って
ドラニちゃんとアテ神が
ほぼ同時にエレベーターから
脱出して……………
二人共に深い深呼吸を始めた
その後に一応紅い華の
ポーションを2人に飲ませた上で、大怪獣達の住む迷宮へと向かった。
エレベーターの2回層だから
大怪獣達のレベルも上昇する
神様が地下牢獄に閉じ込められているダンジョンでは?
常識的な事であり、
このダンジョンにはアテ神が
閉じ込められている事が
決定しているのだから………
ドラニちゃんの直感力を
信じて、後を追うのが
当たり前に成って居るが?
大怪獣達の迷宮を把握する
為には?
俺の場合は………
並行存在魔法にて
10パーセントの自分を9人
出現させて…………
全体像を把握するのに
1か月以上の月日を費した
経験が有るので……………
本当にドラニちゃんの直感力
には、感謝しか無いのだ。
そんな中数回の大怪獣達との遭遇で、少しずつ
トールも佐々木小次郎並みの
長剣の日本刀に馴れ
ネメシスも死神が持っている様なの巨大な湾曲した大鎌を
自在に使いこなして見せた。
アテ神も重力操作の魔法で
大怪獣達の動きを鈍らせ
同盟関係を証明する。
そして、エレベーター2回層
のフロアボス部屋の前に
俺達は、負傷者無く
立っている。
「我に続け!」
と気合十分なドラニちゃんの
1言に皆が頷き
フロアボス部屋に入れば
広大な部屋の中央にまた
魔法陣が浮かび上がり
今度は真っ赤な毛色に
変化した大鹿
ケリュネイアが出現した。
直ぐに皆が、散開して
敵を囲んだ。
今回は、アテ神も聖獣を相手
であっても尻込みしていない
「大鹿の見た目の変化に
惑わされずに、
どれだけ
レベルアップしたのか?
慎重に攻撃力を確かめろ!」
と皆に伝えて戦闘が始まる。
戦闘能力のレベルアップが
大幅に上がった
元聖獣のケリュネイアの攻撃力を其々の角からの
各種の魔法攻撃を
何とか躱しつつ
近接戦闘を仕掛ける。
ドラニちゃんは白剣での
パワー攻撃で大鹿の
体力を削り………
トールは佐々木小次郎並みの
日本刀に己自身の雷を
まとわせて大鹿にダメージを
与えていた。
ネメシスは、死神の様なの
大鎌で大鹿の脚を斬りつけながら、ケリュネイアに
回復魔法のパターンを想定する事に繋げてくれている。
アテ神は、遠距離からの
重力操作魔法を展開させるが
元聖獣のケリュネイアを
ターゲットにする重力操作
魔法攻撃だが?
視界に入る俺達にも
同じ条件の重力の重さの過重が加わる為に………………
タイミングが合わなければ
ケリュネイアの攻撃に対応する事の足枷になり
ドラニちゃんが文句を付ける
「重力操作の魔法攻撃のお陰で、危うく大鹿の攻撃を
喰らいかけたぞ!
ちゃんと全体の攻撃方を
把握してから、重力操作魔法を展開させろ!
アテ神がこのチームを
足枷に成ってるぞ!!」
離れた位置からの遠隔の
重力操作魔法を放っていた
アテ神の動きが止まった。
「アテ神である私の事を……
愚弄するとは?
人間の分際で…………………」
然し、冷静に俺達の攻撃を
後方で見続けていたアテ神も
自分自身の能力不足を理解していたので、ドラニちゃんの
指摘にそれ以上に言葉が………
続かなかった。
アテ神へのケリュネイアから
の攻撃に対しても
俺の並行存在魔法のカラー
レッドとブルーが
身を呈して魔法攻撃を相殺し
アテ神を守っていたのだから
俺は、ケリュネイアの回復魔法を出す角が2本から
4本に増え
その4本の特定に成功し
思念で全員に作戦内容を
語った。
「2本の角の1番内側の各二本が、攻撃魔法と回復魔法を出している事が解った。
アテ神は、俺達4人が
大鹿の真上に揃ったら
重力操作魔法を最大出力で
放ってくれ!
大鹿ケリュネイアの回復魔法を放つ角を4人が上空から
重力魔法を利用して加速して、各自が回復魔法を出す角を切断するぞ!」
と念話で語れば
ドラニちゃんから
「成る程なぁ。
アテ神の重力操作魔法を逆に
利用すると言う訳か?」
納得した?
のだろう。アテ神も了解した
と伝えて来て合図を待つと
俺に念話で語った。
トールもネメシスからも
反論が無かったので
俺は、作戦開始を伝えた。
其々が、一度ケリュネイアの
脚や胴体を攻撃して直ぐに
大鹿の真上へと急上昇する。
4人がケリュネイアの真上に
至った瞬間に
アテ神へと思念にて
重力操作魔法最大出力を
求めた。
ケリュネイアがその重力操作魔法に前脚の膝を地面につく
俺達は?
一斉に急降下し始めた身体に
重力操作魔法の力を上乗せした速度とパワーを剣に乗せて
元聖獣ケリュネイアの角を
破壊した。
着地後重力操作の魔法で
少々脚にダメージを受けたが
赤い花のポーションを飲んで
回復する様に…………
と瞬時で判断して
4人に伝えて…………
回復魔法を失った
ケリュネイアの討伐に
遂に成功した。
4つの上質な魔石
4つの上質なインゴット
4つの金塊
俺が収納魔法に其々を
収納して居ると
アテ神が並行存在魔法達の
レッドとブルー
と共に近寄って来て……………
「すまなかった!
チームの攻撃力を私が………
乱したのは……事実だった
但し、私はアテ神のあくまでも種でありアテ神の力の
一部しか無いし……………
使用権限がこの身体の人間の
総魔力量では?
発揮出来ない。」
と始めて神が人間の俺達に
頭を下げた。
俺は?
収納していた手を止める程に
驚いて、思わずドラニちゃん
を伺って視線を向けた。
「そう理解したのならば
その身体であっても
重力操作の応用の方法を
再検討して、今は仲間である我らには重力操作の過重範囲外に出来る可能性を探れ!」
次の階層が最後だし……………
暗にアテ神への助言を
ドラニちゃんが言葉はキツイ
が正論を伝えた。
まぁ一時的とは言え
挙動戦線を結んだ
相手なのだから…………
俺は、アテ神とドラニちゃんがもしかして?
仲間割れするかもと案じていたが……………
勝利して得た品々を
収納する事に、戻れば
全てを収納すれば!
ドッカーン ゴゴゴッゴゴー
と地響きと轟音を鳴り響かせ
エレベーターがフロアボス
部屋の最奥に出現する。
エレベーターの出現に
ウンザリしながら
「今日のところは?
この階層で一泊してから
明日からの闘いに備えないか? トモルシードよ!」
とドラニちゃんから提案されたが…………………
「明日最初にエレベーターに乗ってフロアボスとの戦闘に挑むよりも、このエレベーターで乗り込んでからの方が
明日のラスボスでの戦闘で
ドラニちゃんの力を存分に
元聖獣のケリュネイアに
向けられると思うけど…………」
とドラニちゃんを煽った。
嫌だと感じた事は?
真っ先に済ませて
明日に備える事が…………
最高のパホーマンスが
可能性的に出せると判断して
ドラニちゃんに問う?
自分のサボり癖を指摘されて
「我はトモルシードの
考えに対して一応賛成だが
アテ神も我と同様に
エレベーターにて
次の階層へ向かう事について
トモルシードに不満も
あろうぞ……………… 」
と自分の仲間を
増やして何とか?
エレベーターに乘る事を
意地でも回避したいのであろうが!?
「あんまり無茶苦茶な理屈を通すのであれば、
ドラニちゃんには食事抜きと酒の禁酒を……………
私がトモさんに
頼んででも、実行しますが
いいんですか?
ドラニちゃん!」
トールの1言に
ドラニちゃんは、全力で
首を横に何度も振りながら
「イヤ・イヤ
我が提案したのは?
アテ神の事も考慮すべき
だと言う事で…………
我がエレベーターに乗りたくないと申したつもりは無いぞ!
さぁ トモルシード!
エレベーターに向おうぞ!」
と俺の手を握って
歩き出した。
トールの言葉に対しては
大好きな食事とお酒を
準備して居るからなのか?
あのドラニちゃんが
トールの話には意外にも
素直に受け入れているし
反抗さえしない
と言うか?
大好きなお酒をトールが
管理して居る為に
頭が上がらないのだと
気付いたが…………………
気付かない振りして
ドラニちゃんの手を握って
エレベーターに乗り込んだ。
最後のフロアボスへの対策を思考加速で作戦を練りながら
恐らく元聖獣のケリュネイア
の角の全てが魔法と回復魔法
へとレベルが昇格する!
剣技の技量を考慮して………
考えると?
瞬時に切り返しで2本の角を
ほぼ同時に切断出来るのは?
俺とドラニちゃんとトール
だと想定して…………
ネメシスが一本の角を切断出来ても7本の角までしか
同時に切断出来無い為に…………
残った一本の角で
回復魔法をかけられて
ケリュネイアを倒し切れない
のだなぁ!?
アテ神では?
アテネの身体の限界以上の事
だと想定範囲だから
ケリュネイアの角を
切断不可能だと結論づける。
その場合アテ神の護衛役の
俺の並行存在魔法のカラー
レッドもしくはブルーに
最後の角の切断を任せて
アテ神の警護を1人に託す
事に成るが?
後方での護衛だから
並行存在魔法の
10パーセントの俺でも
守り切る事は?
可能だと結論づける。
後はアテ神の重力操作の
レベルアップをどうにか?
出来るだろうか?
と熟考する。
その間もエレベーター内で
ドラニちゃんは、俺の服の袖を硬く握り締め
必死に気持ち悪さと格闘し
アテ神もドラニちゃんと
同様に顔色が青白く変化して来た。
そんな中到着音がエレベーター内に聞こえれば
ドラニちゃんとアテ神が
エレベーターのドアの前に
急いて立つ!
エレベーターが開いた瞬間には、2人が同時に外に出て
荒い息を整える為に
大きな深呼吸を何度も
繰り返せば……………
顔色が回復して少しづつ
元気を取り戻す。
その後に俺は収納魔法から
ドアを取り出して
エレベーター付近の壁にドアを貼り付けて
全員でドアの中で休息を取る
夕食をトールとネメシスが
料理をしながら
メニーをドラニちゃんへ
教えると
「我の好物なのか………
エレベーターの中で我慢した甲斐があったぞ!」
と嬉しそうに笑う。
俺は気になった事柄を
アテ神へと問う事にして………
「なぁ。 アテ神。少しだけ
聞かせてもらいたい事が有るんだけど………
ちょっとだけ質問して
良いかな?」
と真剣に問えば?
「大体の予想は付いているが? 話を聞こう。」
とアテ神の言動が………
明らかにフラン学園都市の
状態と変化している事に
ホッとしながら問う。
「元聖獣ケリュネイアとの
先程の戦闘時に?
確か?
元々の人間の身体の能力が
低いから重力操作魔法の
上位魔法が、無理だったと
聞いたと俺は覚えている。
それで合っているのか?」
不審そうに俺を見ながら
アテ神が頷き
「そうだよ。
トモルシードの理解で
間違いは無い!」
それならば仮定の話を聞く
事にする。
「ならば?
仮にアテネの身体強化によって、数倍に強化された身体に変化した場合には?
アテ神の重力操作魔法のレベルアップの可能性は?
どう判断する?」
とアテ神へ問えば…………
少しだけ考慮し
「この身体の持ち主アテネ
だったか?
のレベルが上がれば
自動的に私の能力も比例
すると考えられるが?
一体何を? 言いたいのだ。」
その事をアテ神に確認し
俺は思考加速で仮説を纏める
その時に食事が出来上がり
テーブルにネメシスが
並べ始めたので…………
「悪いがアテ神。
この話の続きは?
食後に全員と協議する価値が有ると判断した。
取り敢えず、夕食を
楽しもう。」
とアテ神との会話を中断し
皆んなでトールとネメシスの
手料理を味わう。
ウカウカしていれば
俺の食事までドラニちゃんに
捕食されかねないのだから
美味い・美味いと口いっぱいに頬張りながら
ドラニちゃんの食欲が加速
する。
あの幼女の体型のどこに
吸収されるのか?
全く想像出来無いが…………
俺も明日の決戦の為に
食事へと手を伸ばす。
片付けも終了して夕食後の
御茶を片手に俺が、ダンジョン攻略に付いての大事な話が有ると皆んなに話しかけた。
アテ神は、先程の会話の事だと理解しているが…………
改まって発言した俺に
不思議そうにトールが問う。
「あの元聖獣の
ケリュネイアのレベルアップへの対応策でしょうか?」
トールの指摘通りなので
黙って頷いてネメシスと
ドラニちゃんの反応を観る。
ネメシスは?
真剣な表情をして………頷き
ドラニちゃんは?
トールからの銘酒を一口飲み
話を聞かせてみろと俺に
切り出した。
「アテ神の重力操作魔法の
強化に対しての1つの提案
とその実現の可能性を探る。」
俺の1言に皆が押し黙って
話の続きを促す。
「先ずは、アテ神の重力操作魔法が、アテネの実力の下に魔法のレベルが
変化するらしい。
この事実を踏まえて
アテネの身体強化した場合
その強化は?
普段の実力の数倍へと
10分から15分の間は
身体強化魔法にて…………
レベルアップする!
だからこそアテ神に
身体強化魔法を教えて
明日の大怪獣達とのバトルで、試すだけの価値が有る
と判断したんだ。」
と皆んなに説明した。
ドラニちゃんは?
「まぁ試すだけならば
我もトモルシードの意見に
賛成するが…………
身体強化魔法にて
アテ神の重力操作魔法が
我の戦闘を邪魔しなければ
好きにすれば良いぞ!」
と賛成の意を伝えてくれ
トールとネメシスも
ドラニちゃんの言葉に対して
「大鹿のケリュネイアに
ぶっつけ本番で挑むよりも…
大怪獣達との戦闘を
練習台にするのは?
理にかなった策だと
思いますよ。
トモさん。」
その言葉にネメシスも
同意を示し
「ケリュネイアとの戦闘で
アテ神が私達に有益な
存在意義が証明されれば
最下層での戦闘も少しだけ
私達の手札が増えますね。」
と微笑んだ。
アテ神にも希望が生まれたのか!?
「仮に身体強化魔法とやらが、成功すれば………
私の重力操作魔法も進化し
視界全体よりも高度な
認識した敵だけに
重力操作魔法を照準可能に
成る可能性が大きいだろう。」
と前向きに俺に対して
身体強化魔法を教えて欲しい
とあの強情だったアテ神が
頼んで来た。
俺は自分の仮説の証明と
戦力増強の為に、アテ神に
身体強化魔法を実際に
眼の前で見せて、教えた…………
結果的にアテ神にも
身体強化魔法が可能に成って
「本当に?
自分の身体に力が湧いて?
来るが……………
時間制限があるのは?
結果的に不都合だが…………
重力操作魔法の使用レベル
が上位状態へと進化する事は………………
嬉しい誤算だ。」
とアテ神が満足そうに
笑みを浮べて恥ずかしそうに
微笑んだ。
そうして、明日の戦闘に備えて皆が一安心して眠りに
就いた。
翌日の早朝に目を覚まして
リビングに顔を洗ってから
入れば?
「お早う御座います。
トモさん。
朝食の準備は整えてありますから、テーブルで
お待ち下さい。」
とトールに言われて
椅子に座れば
ネメシスが朝のコーヒーを
俺の前に置くと
コーヒーの香りで俺の眼が
覚めて、思考がクリアになる
今日のフロアボスに勝利出来れば……………
アテ神の本体との遭遇が叶い
身体と精神を乗っ取られた
状態のアテネを解放できて
アテ神が本体に戻れば
アテネを取り敢えず
低位瞬間移動魔法で
アテネの母国のイタリ王国へ
連れ戻ってアテ神との繋がりを?
完全に消滅させ
アテネには、母国で1月位の
休養を取らせてから
フラン学園都市の学園に
復学させるつもりだった。
思考加速で今後の予定を計画
しながら、ドラニちゃんと
アテ神が揃うのを待った。
皆んなで朝食を和やかに
済ませて
ドアから全員が出発するのを
確認して、ドアを収納魔法に
片付ける。
そして、いよいよ大怪獣達とのバトルへと赴く…………………
大怪獣の広大な広さと高さをほこる迷宮には?
ドラニちゃんの直感力に頼る
事が、フロアボス部屋に
到達する為には………
必須条件である。
ドラニちゃんの雄叫びに
俺達全員が後を追う。
走り出した5分後?
大怪獣達のバトルに遭遇した
「アテ神!
本番前の練習台として
身体強化魔法でレベルアップ
させてから
重力操作魔法の上位魔法を
大怪獣に試してくれ!」
と俺がアテ神に伝えながら
直ぐ様 闘いたがる
ドラニちゃんを抑えながら
発言すれば……………
「了承した!
身体強化魔法にて
どう変化するのか?
試みる。」
アテ神が身体強化すれば
アテネの総魔力量がグ~ンと
上昇していき………
アテ神がその力に?
驚愕し重力操作魔法の
使用可能レベルを確認すると
「トモルシードの狙い通り
なのはシャクではあるが……
私の想像以上の力を
この人間から感じるわ!
時間的な問題点は在る物の
十分に重力操作魔法の
範囲指定と認識指定が
可能に成った。」
そう俺達への説明を終えて
「重力操作魔法 認識指定。」
と魔法を放った!
大怪獣同士のバトルに
アテ神の重力操作魔法が
見事に大怪獣の動きを封じる
何事か?
と大怪獣達が一瞬固まった
処をドラニちゃんの白剣の
連撃が大怪獣達を襲う。
成す統べ無くドラニちゃんの
攻撃で塵と消え
魔石とインゴットと金塊
へと成り果てた大怪獣だった
俺は、
魔石
インゴット
金塊
其々数個を収納魔法へと
収めながらドラニちゃんに?
問う。
「アテ神の重力操作魔法内で大怪獣を強襲したけれども…
以前の重力操作魔法の様に
ドラニちゃんにも?
重力過重されたのかい…………」
とドラニちゃんにその確認を
問えば?
「トモルシードの想定した仮定通りに、我には重力過重は一切無かったぞ!
これでやっとアテ神も
闘える手段を手に入れたが…
想像以上に魔力喪失に
陥っている様だな!
トモルシード!
紅い花のポーションを
飲ませて魔力回復を
させてやれ!」
ドラニちゃんの言葉に
アテ神を伺えば?
少々息を上がらせて
総魔力量が大幅に減少させて
その反動がアテネの身体に
影響を与えていた。
俺は、収納魔法から
紅い花のポーションを取り出して、アテ神に身体強化魔法を解除してから飲ませた。
少々荒い呼吸も
総魔力量も
完全に回復して
アテ神は?
紅い花のポーションを
2度見して驚きに満ちた眼差しで…………………
俺を見つめる。
まぁ紅い花のポーションは?
その効能の異常さに
俺自身も驚愕した経験が
合ったので…………
アテ神の気持ちも解るが?
其れよりもフロアボスに相対
した時に備えて
アテ神には、身体強化魔法での重力操作魔法の経験値を
なるべく多くさせておく事が
重要だと判断し
「紅い花のポーションは?
たっぷり持ち合わせている
この大怪獣の迷宮で
何度も経験して
完全に自分の身体に
身体強化魔法を馴染ませて
欲しい。」
とアテ神に決定事項として
頼めば?
「そうだな!
肝心の元聖獣ケリュネイア
との闘いで、
この新たな
重力操作魔法を使いこなす。
その為の特訓だと………
私も思う。」
と言葉を力強く言い放って
ドラニちゃん
トール
ネメシス
俺
の順番に強い意志を込めて
大きく頷いてみせた。
その後は………
大怪獣と遭遇する度に
アテ神に身体強化させ
重力操作の上位魔法を
発動させて
動けない大怪獣を倒しては
紅い花のポーションで
体力と魔力回復をさせて
フロアボス部屋の前に到達したのであった。
最後のフロアボス部屋の前で
アテ神のというよりもアテネの身体の心配した俺は?
フロアボス部屋の横に
ドアを取り付けて
一端休息を促した。
ドア内で、軽食と俺は
コーヒーを飲みながら
アテ神のその身体の奥底に
閉じ込められたアテネを思い
アテ神の本体との合流後の
流れに付いて、考察・考慮
を思考加速で検討する。
最終階層に続くフロアボスとの決戦への策略を終えて
ドアを収納魔法にしまい込んで、フロアボス部屋の中へと
侵入すれば……………
広大なフロアボス部屋の中央に魔法陣が浮かび上がり
元聖獣のケリュネイアが
姿を変化させて出現した。
その風貌の変化に驚きながらも!
並行存在魔法で10パーセントのカラーの腕輪の俺を召喚
させて
レッドを
ケリュネイア戦に参加させ
神獣のインゴットを鍛冶職で創り出した剣を
貸し与えて
ブルーには
アテ神の護衛をさせて
必要になる筈の
紅い花のポーションを数本
渡して、アテ神が上位の
重力操作魔法の後に
直ぐに回復させる為に
アテ神を守らせる。
一瞬で俺達は
散開して大鹿ケリュネイア
を包囲して相手を伺う。
ケリュネイアの変化は?
大鹿の毛の色が全て白銀に?
そして、巨大な角が
黄金色に変化して
神々しいまでのオーラを
出しているが?
その瞳は
赤々と燃える敵意と威圧感に
溢れていた…………………
今までのフロアボスも
最下層の相手には
苦難を強いられて来たのだ。
勿論、このケリュネイアが
2本の角の全部合計8本の角
全てに攻撃魔法と回復魔法が
当然備わっていると考えるのが、俺達の見解だ。
相手の攻撃の隙を突いて
様子を観ながら
白銀に輝くその胴体に
攻撃を与えて回復魔法の
パターンを探る事を最優先
に仕掛ける。
俺
ドラニちゃん
トール
ネメシス
並行存在レッド
其々がケリュネイアの攻撃を
魔法で相殺したり躱したりし
近接戦闘でケリュネイアを
攻撃して様子を観ると…………
神獣のインゴットで創り出した剣の攻撃は?
ケリュネイアに対しても有効
な負傷を与えて回復魔法を
使用させる。
ほんの10分程度の近接戦闘で
ケリュネイアの回復魔法の
パターンを把握出来た。
外側の角の相対する右の角から交互に回復魔法を発動し
瞬時に薄黄色の回復魔法で
傷を全回復させていた。
俺も先見の明を発動させ
後方に待機して居るアテ神に
思念で
「身体強化をして
元聖獣ケリュネイアだけに
重力操作魔法の認識指定を
放ってくれ!」
と思念伝達を皆にも聞かせる
「了解したわ!
自信はあるけど
一応の対処として
全員少しだけケリュネイア
との距離を取って!」
その言葉に対応して
ケリュネイアの上空に
皆が集結すれば!!
アテ神の重力操作魔法で
大鹿ケリュネイアが
ガクリと片膝を地に付けて
大鹿ケリュネイアの
怒りの矛先が
アテ神に向けられた。
この好機を逃さずに
ドラニちゃんが白剣の連撃を
上空から急下降して威力を
増大させて放つ!!
大鹿ケリュネイアの苦鳴が
響き渡れば
トールとネメシスが
その後に続いて上空から
急下降して威力を増した。
佐々木小次郎並みの日本刀と
まるで死神の様なの大鎌で
ケリュネイアを追い詰めた
が………やはり薄黄色の回復法
にて、一瞬で回復する。
だが然し、大鹿ケリュネイア
は?
後方からの重力操作魔法を放つアテ神の警戒も
疎かに出来無いので
近接戦闘にだけ
対応可能だった時とは
明らかに不利な状況に陥った
アテ神には、並行存在ブルーがドラニちゃんの攻撃の合間に紅い花のポーションで
魔力回復と身体回復を
既にさせ終えて
アテ神への攻撃魔法の対処に
神経を集中させている。
この状況を上空から俯瞰して
思考加速で観察した俺に
先見の明が答えを導き出した
今も戦い続ける皆んなを
監視しながら思念伝達で
策戦を開示する。
「アテ神が身体強化し
上位重力操作魔法を放った
と同時に
ドラニちゃんには、
2本の角の中心の
左右の切断を頼む!
トールには?
向かって右の2本の角を
その長剣にてほぼ同時に
切断可能と想定した!
俺は、向かって左側の
2本の角を瞬時に切断する。
ネメシスは
右側の一番外側の角を
その大鎌で切断してくれ!
並行存在レッドは
左側の一番外側の角を
その手にした
神獣から創り上げた剣にて、
一撃で切断しろよ!
互いが自分の仕事をミスしなければ…………………
この勝敗は?
この戦法で決着がつくぞ!
10秒後から策戦遂行する。」
俺の思念伝達に
誰も異論を唱えずに
秒読みを思念伝達にて
開始する。
「行くぞ皆んな!
10・9・8・7・6・5」
カウトダウン中にも
各自が大鹿ケリュネイアへの
攻撃を疎かにはしない。
アテ神は身体強化魔法で
自分自身の能力を上げながら
カウトダウンを待つ。
ドラニちゃんは?
作戦の成功率を上げる為に
俺と共にケリュネイアの
両脚を攻撃しながら
トールとネメシスは
ケリュネイアの胴体を攻撃し
並行存在レッドには
上空に待機させて
「4・3・2・1・0!!」
アテ神の重力操作魔法が
元聖獣ケリュネイアにまたも
片膝を地につけさせた。
その時点で既に上空から加速
し急下降にて剣の威力を倍増
させた俺達がケリュネイアに
寸前まで迫って剣を持つ手に
力を込めていた。
勝敗は?
一瞬で決着した。
全ての角を切断された
大鹿ケリュネイアは…………
重力操作魔法で
押し付けられたまま
その巨大な身体を
俺達に首をはねられ
絶命し……………煌めきながら
消滅後に
4つの魔石
4つのインゴット
4つの金塊
へと変わり果て
俺は収納魔法に
その全てを収めながら
「アテ神の協力もこの闘いには必要不可欠だったよ。
この真下にアテ神が閉じ込められているが?
約束通りにアテ神の本体に
合わせれば?
その身体と精神をアテネに
真っ先に
返還するんだろうな!」
と問う。
「約束は?
必ず果たすわょ。
神の名の下に……………」
俺が収納魔法へと全ての品を
入れ終えれば!
ドッカーン!!
ゴゴゴゴゴーッゴッゴー
と地響きと轟音を轟かせて
フロアボス部屋の最奥に
またもエレベーターが出現し
ドラニちゃんが……………
真剣に顔を歪ませながら
「このエレベーターという
乗り物が……………無ければ……」
と愚痴を溢す。
が、そこは聞かなかった ふりをして俺は平然と
ドラニちゃんの手を取って
エレベーターに向う。
「またこれに乘るのか?」
とアテ神もそっと呟いて
いた事もスルーして
並行存在レッドとブルーに 感謝の言葉をかけて
並行存在魔法を解除して
最後のエレベーターに
乗り込んだ。
神様が閉じ込められている
階層は?
エレベーターの乗車時間が
一番長いのだから……………
ドラニちゃんに、一声かける
「また大好きな食事や
お酒の事だけを………
想像してみれば?
多少は…………気分が落ち着く
と思うけど…………
試してみれば?」
とドラニちゃんに伝えたら
アテ神が?
大きく頷いている……………
やはりアテ神もエレベーター
の中には、苦手意識がある
のだろうと考えて……………
「アテ神は?
自由に成った後の自分自身の事を想像すれば?
多少は?
エレベーター内の事を
忘れられる気がするよ。」
と忠告してあげた……………
それでもドラニちゃんと同様に途中で無理だったと
気が付くまでは…………
そうしてエレベーターが
スーと振動せずに
下降して居る感じは
全く無いが………………
下降して行く。
何時ものエレベーターならば
既に到着音が鳴っても良い
頃合いに成って
ドラニちゃんの顔色を伺えば
少しづつ顔面が青白く
変化して、とうとう弱音を
吐いた。
「何時までこの檻の中に
乗っていれば良いんじゃ!
我はもう我慢の限界だぞ!」
と下から俺を睨みながら
恨めしそうに
言い放った。
その様子にアテ神も
我慢の限界に達したのだろう
二人がかりで、俺への悪態を
言い出した。
見かねたトールが仲裁に入り
「トモさんの所為では
無かろう!
大体ドラニちゃんが?
何時まで立っても
エレベーターに慣れない
事が最大の理由ではないか。」
理路整然とトールに釘を刺されて、2人が同時に凹んで
益々顔色が悪い方へ変化する
ドラニちゃんは?
文句を言いながらも
俺の服の袖を硬く握り締め
続けているのが……………
少しだけ可愛らしい。
そんな事を考えて居たら
到着音がエレベーター内に
鳴り響いた!
ドラニちゃんもアテ神も
いち早くエレベーターの扉の前に陣取り
エレベーターが開くのと同時に、2人がエレベーターから
飛び出した!
長かったエレベーター内から
やっと最下層である
地下牢獄の前で
ドラニちゃんとアテ神が
深々と深呼吸をしている姿が
ちょっとだけ
可怪しかったが……………
笑ったが最後だと
自分自身の太ももを強くヒネって、笑うのを必死で堪えた
2人に紅い花のポーションを
与えて巨大な両扉の前で
アテ神に再度確認する。
「アテ神の本体と合流後は
真っ先にアテネの身体と精神を解放するんだよな!」
と紅い花のポーションを
飲み終えて回復したアテ神に
強い眼差しで問うと…………
「約束は必ず守ると
誓ったであろう?
それでも不安なのか?」
と不機嫌そうにに尋ねられ
「貴様達オリンポス十二神は?
一度神様方を裏切っている。
増してや?
人間との約束など…………
俺にとっては大切な
クラスメートの一大事なのだょ。 何度も確認する………
理由と価値はある!」
と強い意志でアテ神に問えば
「確かにそうだったかも
知れないが…………
今の私は断じて違うわ!
あなた達が居なければ
アテ神の本体に合流する事は、あり得なかった訳だし…
約束は必ず守るわょ。」
と少し膨れっ面で言い返されたが、完全に信用は出来無い
本体と合流後に気持ちが変化する事も一応頭の片隅に
入れて、行動しなければ………
なんやかんやで時間を浪費したけれども巨大な両扉を
開けて中に入れば
嬉しそうに微笑む
アテ神の本体が待ち構えて居るでは無いか?
「俺達の共同戦線もこれで
やっと終わったな!
後は約束通りにアテネを
解放するんだな?」
とアテ神に問えば?
急激にアテ神は?
本体の前で跪き
「この者達の協力無しでは
ダンジョンの最下層までは
来ることは出来無かったのですから………………
約束通りにアテ神の種であった私は、貴方の中に
戻ります。」
と告げてから
「本当に感謝して居るわ。
私が彼女から完全に抜けきった場合は?
彼女は?
気を失うから
貴方がちゃんと
責任を持つのよ。」
と告げられた後に
フラッとアテネが気を失う。
そして、倒れそうな彼女を支えて確認する。
彼女そうアテネの身体に
アテ神の気配が完全に無い
事実を…………………
気を失ったアテネを抱き抱えて、俺は低位瞬間移動魔法で
「後の説明と事実の概要の話は任せたよ。
俺はいち早くアテネを
フラン都市学園では無くて
イタリ王国のお祖父様に託して戻って来る。」
そう告げてアテネと共に
イタリ王国の城の上空に
アテネをお姫様抱っこで
送り届ける。
お祖父様に面会を申し付けて
アテネの状況を判断し
嘘と本当の話を織り交ぜながら、説得をしてフラン学園都市には?
目覚めても1月位は滞在して
重力魔法の魔法陣を書き写して、自分の物に出来たのならばフラン学園都市に戻れと
書き記して……………舞い戻れば
どういう流れで戦闘になったのか? 定かでは無いが?
トールは
ハンマーを取り出し
ネメシスは
怨嗟の鎖で
戦闘が始まっていた。
「ちょっと待て!!」
と大声で両者の間に
割って入る。
「そこを退け!
トモルシードょ。
言っても理解出来ないならば………
最後は実力行使しか
あるまい。」
とドラニちゃんに叱責された
が
ここで引いては?
完全に交渉も何も吹っ飛んで
アテ神の勧誘さえも
不可能になる。
「言い分は?
後ほど聞くからさぁ。
取り敢えずこの場は
俺に1回だけでも………
アテ神と話させて
くれないかなぁ?」
とドラニちゃんだけで無く
トールとネメシスにも
頭を下げて
頼んだ…………………
「トモさんから
頭を下げられれば………
私とネメシスには
反論出来ませんね。
ドラニちゃん!
ここは多数決で
決めましょう。
私達は
この闘いを一旦トモさんに
お任せ致します。」
と トールとネメシスが
俺の為に手に持っていた
ハンマーと怨嗟の鎖を
収納魔法に引っ込めて
俺に頷いて見せた。
その状況を信じられないと
ドラニちゃんは?
その紅い瞳を瞬かせなから
「これでは?
全て我の我儘みたいに
思われるじゃ無いか!」
不服そうな表情を見せたが?
白剣を背中の鞘に収めて
俺にアテ神との話し合の場を
設けてくれた。
俺はアテ神に振り返り
「アテ神は?
その御姿であの巨大な両扉から、出ようと試しましたか。」
とアテ神に真剣に問えば?
「その者達が、人間のくせに………
自分達が元神だとか
ぬかしおったから!
私の怒りをかいおった。」
成る程なぁ…………
こればかりは実際に自分自身で、経験しなければ…………
神様としてそのプライドが
許さないのだろうと
アテ神の気持ちを推し量り
「それでは、自分が両扉を
完全に開きますので
一度このダンジョンの
地下牢獄から出てみて
下さい。」
そう提案すれば
アテ神の機嫌も少しだけ
穏やかになり
俺に頷いた。
その脚で両扉を全開に開けて
「どうぞ。」
とアテ神に頭を下げて
促し後ろに下がって
様子を伺った。
アテ神は満足そうに
ゆっくりと巨大な両扉へと
赴きその両扉から出ようとした瞬間にバチッバチと
見えない壁に弾かれて!
一体全体何故だ?
と俺に視線を向けた。
ここで始めて神の姿では
ダンジョンの地下牢獄から
脱出不可能だとアテ神にも
理解が及んだ様だ。
「これでは?
幾ら自由への扉が開かれようとも……………
私は……………この地獄から?
脱出不可能なのか…………………」
とガックリと項垂れて
ショックを隠しきれずに
膝から崩れ落ちた。
暫くの間
今の自分の状況を把握させる
為に、俺はアテ神に声をかけなかった。
数分後にやっとアテ神に問う
「彼らも今のアテ神と同じ
条件を味わった元神様ですよ。
神様の姿では?
この地下牢獄から脱出
不可能だとちゃんと認識し
神様の立場を捨て去り
人間化したんですから…………」
その俺の言葉にバッと
後ろを振り返りながら
ドラニちゃん
トール
ネメシス
を見据えて
「本当なのか?
神の立場を捨て去り人間に…
お前達は?
それでも神様だと
言えるのか…………………」
そう吐露したアテ神に対して
ドラニちゃんが断言した!
「そうだ!
この地下牢獄で数千年間も
閉じ込められたのは?
お前達オリンポス十二神の
企てたはかり事であろう!
その苦悩日々に比べれば
自由になるのならば!
ゼウ神へ復讐出来るの
ならば!
神の力を保った人間化に
希望こそあれ
人間化した事に悔いなど
全く無いぞ!」
ドラニちゃんは
小さな胸を張りながら
アテ神に問う?
オマエは?
どちらを選択するのか? と
膝から崩れ落ちたアテ神にも
僅かながらの希望の兆しが
見えたのか?
ゆっくりと立ち上がり
「私も自由に生きたい!
人間化した君達を愚弄して
本当に悪かったわ……………」
と謝罪し人間化を俺に求めた
俺はアテ神に条件を提案する
「ゼウ神にはめられたと
言え………アテ神は?
オリンポス十二神として
全ての神様達を裏切った!
とてもじゃ無いが?
他の元神と同じ条件での
人間化するのには?
此処にいる元神が認めたと
しても、俺には許せない。
ましてや…クラスメートの
アテネの身体と精神を
乗っ取った張本人なんだし…」
とアテ神に宣告すれば
「………確かに君の言う通り
私は神として恥ずべき行為を行った。
元神の彼等と君のクラスメートにも……………
君の条件を無条件に
受け入れるわ。」
と自由の為にか?
信じたゼウ神に裏切られた
事実への復讐の為なのか?
判断出来ないが
俺は敢えてその条件を口にし
「神様を人間化する為には
先ずは俺の眷属に成る。
俺が仮に死亡した場合は?
無条件にダンジョンのこの
地下牢獄へと戻されるし
新たな条件として
俺達を裏切ろうと考えた
瞬間に心の声が元神全員に
聞かれるし、
殺意を持った瞬間に
この場に閉じ込められるが?
この条件を受け入れるのか。」
とアテ神に条件を突き付けた
アテ神は?
一も二も無くその条件を
全て飲んで俺に頼む。
「どうか………この地下牢獄
から救出して欲しい。」
それだけこのダンジョンの
最下層にある地下牢獄に孤独に閉じ込められる事は………
例え神様であっても
耐え難い事象なのだと…………
思い知らさせた。
俺はアテ神の要求に答える
為に収納魔法から大きな筆を取り出してアテ神に
中央に移動して貰って
魔法陣をその筆で描き出した
いつも通りの工程をこなし
魔法陣の中を霧が立ち込める
俺は懐に有る小刀で掌を
多少斬ってその血を魔法陣の上から落とした。
すると霧がスーと晴れてゆき
人影が現れる。
上空から降りて
確認すれば
18歳位の女性が現れた。
美しいと感じられる美貌を
備えた170cm位の
茶髪のロングな髪をなびかせ
クールなエメラルドグリーン
の瞳の女性が俺の前で
片膝を地に着けて
「どうか。
トモルシード様の新たなる
眷属としてお仲間に加えて
頂きたく元アテ神に
お許しを……………」
と平伏されて俺は慌てて
彼女を立たせて伝えた。
「仰々しい行いや振る舞いは、辞めてくれないか?
神様を人間化するには
俺の眷属にしなければ無理
ってだけで、俺は仲間と
思いたいからさぁ。
公式的な立場以外では?
俺に対して様とか殿とかの
敬称を付けて
呼ばないで欲しいんだ。」
とアテ神に伝えれば
「神を人間化したのだから
新たな名を授けてやれょ!
トモルシードよ!」
とドラニちゃんに言われ
思考加速で考える。
オリンポス十二神で
アテ神?
という事は……………
俺の前の世界では?
アテナと云う神様だと
直ぐに理解したので、今回は
スマホで調べる必要性は皆無
だったので……………
「君の人間化した
新たな名は、アテナだ!
どうだろうか?」
と元アテ神に問う。
微かに微笑んだ後に
「有難う御座います。
何だか?
しっくりと馴染みが湧く名を命名して頂き、
大変 嬉しく思います。」
と笑うアテナに
俺は、またかょ何でだよ!
歳上の者達ばかりを
人間化するのだろうか?
と嘆いて入れば
「もう用も無いぞ!
トモルシード早く戻って
食事会でも歓迎会でも
するぞ!」
とドラニちゃんに言われたが
アテネに1月は、フラン学園都市に戻るなと手紙に書いた
手前俺達がフラン学園都市へ
直ぐに戻る事は?
不味い状態だと判断し
新たな仲間アテナを人間界の
常識的な知識を教える為に
スペイ王国に戻って
様子を観ながら
セバースに教育を求める事に
今決断して
「ドラニちゃん?
後1月は?
フラン学園都市へ戻れない
事情が出来たので
スペイ王国へ帰還するょ。
ドラニちゃんもスペイ王国の食べ物が懐かしく無いか?」
と食事で釣ろうとすれば………
「おぉ~ それは
トモルシードにしては?
ナイスな申し出だぞ!
良し直ぐ様スペイ王国に
帰還するぞ!」
何も分からないアテナの手を
ネメシスに握らせて
低位瞬間移動魔法で
スペイ王国の自室に戻れば
セバースが懐かしく思えた
驚きながらも
「お帰りなさいませ。
トモルシード王子
ドラニちゃん
トールさん。
それと新たにお仲間に
成られた御二人方。
私はトモルシード王子の
執事を任されています。
名をセバースと申します。」
と深々と頭を下げて
皆んなにお辞儀をする。
綺麗な作法は流石に
一流の執事の証だと
感じさせる。
し…………俺の気持ちが落ち着く
存在感が、セバースにはある
と穏やかな気分にひたりながらセバースに妹のルシーシア
に帰国した旨と
新たに俺の仲間が2人加わった事で食事会に参加すると……
連絡を先に入れてもらう。
セバースは?
かしこまりましたと
俺の自室から伝令に急ぐ。
俺はその間に
応接室に2人分のドアを
取り付けて
ネメシスとアテナの
寝室を錬成で創り上げた後
一応フラン学園都市の学園長と英雄の先生方に
今回の一件が無事に解決したが、アテネの体調を考慮して
1ヶ月間の休暇願いと
俺達も魔力回復の為に
1ヶ月間の休暇の申請を
手紙にしたためて…………
低位瞬間移動魔法で
フラン学園都市のスペイ王国の寮に戻って
セシリアとジルグフリードに
その手紙を託して
「2人には、心配をかけたが?
俺達は大丈夫だが………
1ヶ月間の間は、スペイ王国
にて、休養を取るょ。
それと大事な話だが
もう1人仲間が増えたから
仲良くしてやって
くれないか?
18歳位の女性で
名をアテナという。」
部屋は今錬成して
ネメシスの隣りに
創ってからスペイ王国に
帰国するからと……………
戸惑う2人に
2通の手紙を託し………
アテナの寝室を錬成で
創り上げてドアを貼り付けて
スペイ王国に帰国しようと
すると?
「少しだけ御時間を頂け
無いでしょうか?
トモルシード王子様。」
とセシリアでは無くて
ジルグフリードからの
頼み事など………今までに?
無かった様な気がして………
「スペイ王国での夕食会までは、まだ時間があるから
構わないが?
ジルグフリードが
そんなに気にする出来事等
もう無いと思うが?」
とジルグフリードに問うと
「実は?
自分も英雄の先生から
お聞きした出来事ですが?
トモルシード王子には
前もって知って置いて
欲しい事が、あります。」
いつもの様にもっと
フレンドリーに伝えれば?
とも感じたが……………
頷いて話の先を問う。
「ナポリオン先生が
おっしゃたのは………
フラン学園都市の学園長の
元にアテネさんの事件の
数日後に、剣王様が………
トモルシード王子を訪ねて
来られたらしいのです。
恐らくは?
あの時の剣聖達の問題を
咎めに来られたのでは無いかと…………心配になりまして…」
とジルグフリードが
美丈夫な顔を少しだけ不安げ
に俺に説明した。
アテ神の事件でスッカリ
忘れて居たが……………
あの剣聖が剣王が居る所へ
戻った時に忍ばせた
剣王に届く様にと策を練って
本人の意識外から書状を確実に届けさせたが?
あの内容の書状に対して
剣王と崇められている人物が
抗議にやって来るとも
思えないのだが……………
まぁ成る様に成ると
完全に割り切って
「俺達が帰国して居る間に
もし剣王が訪ねて来たなら…
魔力回復と身体回復の為に
1ヶ月間の休養を取っている
ので、復学後に訪れて
欲しいと俺が伝えた。
とナポリオン先生にでも
報告して置けば?
大した問題には、
成らない筈だ。」
と心配するジルグフリードに
笑顔を見せて伝えれば
「かしこまりました。
その様にナポリオン先生に
伝えておきます。」
と一安心した様な表情で
ジルグフリードが頷いたが……
Sクラスでは無いセシリアが
不安気に俺に視線を向ける。
「気に病む事は、全く無い。
この区画に3人しか?
存在しないと言われている
最高の存在者が?
たかがフラン学園都市の
学生に対して?
憤怒に駆られて
殴り込んで来る様な
寂寥な人物像では
無いだろうからなぁ。」
とセシリアに笑いかければ
「確かに剣王様と云う
高貴な御方が
フラン学園都市の一年生に
騒動を起こすとは
考えられませんね。」
とセシリアが微笑んだから
後の事は?
2人に任せたから
俺はスペイ王国に帰還するよ
と2人に告げて
低位瞬間移動魔法で
その場からスペイ王国の自室
へと戻った。
セバースが俺の帰国に合わせて、御茶の準備を完璧に
こなして俺の前に
コーヒーを出してくれた。
香りと味わいを楽しみながら
アテナへのこの世界の
教育方針と剣王への対処を
思考加速にて、考慮しておく
結論がハッキリと出ない
ままに夕食会へと向かった。
ルシーシアの部屋に入るなり
可愛い妹が!
俺に抱き着いてくる。
まぁまぁ落ち着けと
ルシーシアを振り解いてから
ソフィーシア様に丁寧に
挨拶を交わす。
「ご無沙汰をしております。 とある事情により………
1ヶ月間の間
またお世話になります。
今回は?
追加した新たな仲間も
同伴させましたが?
ルシーシアの母上であられるソフィーシア様に
ご迷惑をおかけしない様に……
再教育を行うつもりですが
少々の言葉遣いなどは?
器の大きなソフィーシア様に
どうか?
甘えさせて頂ければ?
幸いです。」
と失礼な事が起きた場合に備えて……… 前もって頼んで……ソフィーシア様の機嫌を伺う と
「トモルシードさんが
認めた者達に………
私がおいそれと否定する事態には
成らないと…
お約束致しすので、
どうかご安心下さいね。」
と太鼓判をもらったので
一安心した。
その初対面での好印象のお陰なのか?
楽しい夕食会が終わり
ちょっとした会話から
1ヶ月間の休暇が有るのならば
ルシーシアの剣術の指導を
ソフィーシア様から
頼まれた。
ドラニちゃんが不服そうに
「ルシーシアには?
我が相手では?
練習にも成ら無い何処ろか
下手をすれば、負傷を負うぞ!」
とソフィーシア様に忠告すると……………
顔を赤らめながら?
「これでも、
トモルシード兄様からの
宿題は…………
毎日特訓しています!」
とルシーシアが
ドラニちゃんに反論した。
「まぁまぁ少し落ち着きなさい。 ルシーシア。
確かに貴方が努力家なのは
私くしも認めますが?
トモルシードさんや
ドラニちゃん達には
逆立ちをしても
敵わないでしょうし
2人はフラン学園都市に
その実力で新たなクラスを
造らせたのですよ。
ドラニちゃんの意見には
貴方の身体に万が一の状況に備えての………
優しさからの助言ですよ。」
とストレート過ぎる
ドラニちゃんの意見の意味を
汲み取ってソフィーシア様が
ルシーシアに諭した。
ここで異常なまでの直感力の
ソフィーシア様に何かを探られても……
俺のマイナスにしか成ら無いと……………
感じたので一言添える。
「ドラニちゃん?
ルシーシアにアテナの教育の合間が出来た場合に
少しだけ
俺とドラニちゃんとトール
で指導すれば……………
もっと美味しい料理や
もしかしたら上物なお酒を
ルシーシアから感謝されれば……………夕食会に用意して
貰えるかも知れないよ。」
とドラニちゃんを説得すれば
考える事無く
それは、一理あるぞ!
とソフィーシア様に視線を
向けた。
ドラニちゃんの無言の圧力に
「検討しておきますわ。」
と結論が出て
夕食会がお開きと成った。
それからの1ヶ月間は?
あっという間に過ぎ去った。
ネメシスとアテナの教育は
セバースに権限を譲り
楽しそうにこの世界の常識と
料理やら俺の好みのコーヒー
の趣向などを満喫し
俺とドラニちゃんとトールは
妹のルシーシアに現状を伝えて…………
フラン学園都市の入学前に
ルシーシアには
特訓用の双剣!
重量の違うレベルを与えて居たが、ルシーシアはまだ
30キロの双剣での練習中だった為に……………
現実を伝える。
フラン学園都市の入学後に
俺の側近に成った
セバースの娘のセシリアと
第一王妃であった母上の
剣豪で有名だった家系の
護衛隊長だった
ガルゴフリードの息子である
ジルグフリードの2人だが……
ジルグフリードは
入学初日にフラン学園都市に
新たに創設されたSクラスに
昇格し、既に50キロの練習用の剣を使いこなし
身体強化魔法をマスターし
セシリアも俺が入学時の時に
Bクラスだったが…………
ジルグフリードと共に研鑽を重ねて50キロの練習用の剣を、見事に使いこなし
身体強化魔法も今では
使用可能にまで成長したよ。
Bクラスの末席だったが
今ではAクラスで、
トップクラスにまで
至って居ると………………
ルシーシアに告げれば?
「あの特訓のメニーは?
私の為だけでは?
無かったのですか?
トモルシード兄様……………」
とガックリと肩を下げて
俺を下から覗くルシーシアに
「スペイ王国の王族としての権利を捨てた俺に忠誠を
誓ってくれた側近達何だよ。
損得感情抜きで………
俺の下で尽くしたいと
希望する貴重な人材だし……
方や母上の警護隊長の息子
方や執事のセバースの娘であり…………深い縁を感じている
2人を俺が?
大切に感じて
妹のルシーシアと同様の
身体強化魔法を授ける事は
主としての勤めで有る!」
とルシーシアに告げれば?
始めてルシーシアの顔に
焦りと不安が見て取れた………
ここで奮起するのか?
やる気を無くすのかは?
ルシーシア次第だと伝えれば
「フラン学園都市への入学までには?
そのトモルシード兄様の
配下達よりも格上の存在に
成って見せますわ!」
とやっとルシーシアのヤル気に火が灯った。
その覚悟が本物ならばと
特訓用の双剣の重量を
50キロから100キロの
双剣をインゴットで
鍛冶職で創り出して翌日に
渡して……………
「ルシーシアには?
気の毒だが………
フラン学園都市に
入学すれば………
俺の妹と云うだけで
偏見の目に晒されるだろう。
実力至上主義のフラン学園都市では?
恐らくAクラスでも
ルシーシアへの陰口は
何らかの形で行われる
だろう。
然し!
特訓を真剣に重ねて
Sクラスに入学できれば
周りの声も流石に
Sクラスの創設者の妹だと
他国の者達からも
羨望の眼差しで受け容れられると、俺は考慮したよ。
入学前のテストでは?
魔法の攻撃も出題されたから………10柱を輝かせた
ルシーシアに剣術の書と
魔法の書を渡して置くから
もっと特訓の回数を増加
させて……………
頑張って流石に俺の妹だと
世間に知らしめて欲しい。」
とルシーシアを諭した。
ソレからほぼ毎日ルシーシア
専用の地下闘技場に通って
ドラニちゃんやトールが
相手に成ってルシーシアの
レベルアップを目指した。
勿論土日は?
サグラダファミリアに
ネメシスとアテナを引き連れて、ダンジョン攻略の特訓も欠かさない。
ルシーシアも50キロの双剣を使いこなして、身体強化魔法に自力で応えた結果
身体強化を身に着けた。
後は?
本人のやる気次第ではあるが
ブラザーコンプレックスの
ルシーシアは?
当然に俺に恥をかかせない為に、日々自前の闘技場に籠もり、習得に勤しんだ。
別れの日には?
既に90キロの双剣を自在に
操れる派ようにまで
進化した。
身体強化のお陰で
魔法の総魔力も上昇し
普通のファイヤーボールも
高学年の上級生以上の破壊力を兼ね備えた魔法の威力を
維持している。
これで、思いこすことはなくなり俺はスペイ王国から
フラン学園都市に向うべき
覚悟を決めた!
妹だけには、甘いと囁かれても何の反論もない。
朗報だったのは?
サグラダファミリアの様に
一度入ったダンジョンでは?
ドラニちゃんが嫌うエレベーターに乗らずとも
低位瞬間魔法にて
階層階がエレベーターの階層であっても、制覇しているダンジョンでは?
素直に低位瞬間魔法にて
エレベーターに乗らなくても
次の階層まで、低位瞬間移動魔法が?使用可能だった事が
せめてもの救いだった。
ドラニちゃんのやる気を向上させたのであった。
そんな1ヶ月間を過ごし
フラン学園都市のスペイ王国の寮の自室のリビングに
夕食後に低位瞬間移動魔法で
戻ってくれば?
セシリアとジルグフリードの姿が無かったので…………
闘技場で訓練中なのか?
と呟いてドアの中に
ドラニちゃん
トール
ネメシス
アテナ
達と一緒に入れば
訓練中のジルグフリードが
直ぐ様気が付いて
「御無事のお帰りをお待ちしておりました。
トモルシード王子。
セシリアは?
竈門で鍛冶職の特訓中です。
今直ぐ呼んで参ります。」
と低頭して走り出した。
そんなに慌てなくても………
別に良いんだがなぁ……………
と少し思いながら
アテナに視線を向けて
「今から会う2人だけが
俺の側近達だからさぁ。
仲良くしてやってくれ!
セバースとジンが
スペイ王国の配下だが
フラン学園都市では
セバースの娘のセシリアと
先程の少年の
ジルグフリードが…
色々と忠義を尽くしてくれているんだよ。」
と予め説明を加えておく。
セシリアとジルグフリードが
駆け寄って来て?
アテナの存在を確認して………
「誠に申し訳ありません。
トモルシード王子の帰還に
この闘技場で訓練に夢中に
成ってしまいました。」
とセシリアに頭を下げられて
「トモルシードが?
そんな事位で………
セシリアを責めるとでも?」
とドラニちゃんが
セシリアに問えば?
「そんな風には全く思っていませんが?
主の帰還に立ち会えなかった事が………………
側近として、不甲斐ないと…」
言葉に詰まるセシリアに対し
「俺の帰還に立ち会えなかった事よりも、2人が闘技場で特訓中だった事を…………
俺は嬉しく思うよ。」
と笑顔で2人に告げて
アテナを紹介する。
新メンバーが加入する事は
フラン学園都市の学園長と英雄の先生に宛てた手紙を
託した時に、伝えて置いたのでアテナに自己紹介をする様に、目線で促した。
「トモさんの新たな仲間に
加入しました。
名をアテナと申します。
まだこの世界に不馴れであり………御二方に御指導を
頂く事も多々あると
想いますが?
色々と指導して頂ければ
幸いです。
どうか宜しく
お願い致しますわ。」
とセシリアとジルグフリードに一礼して見せたアテナに……
「トモルシード王子が
お認めに成られた
御方ならば、ドラニちゃんやトールさんと同様に
強者だと感じ取れます。
私達では?
協力出来ない場合が多く……
どうかトモルシード王子の事をお願い致します。
アテナさん。とお呼びしても宜しいでしょうか?」
とセシリアが笑顔でアテナに
問えば?
「私の方こそ
セシリアさんと
ジルグフリードさんと
お呼びししても
構いませんか?」
にこやかに微笑んで
自己紹介を終えた。
仲間として、仲良くしてくれそうな感じにホッとして
最近のフラン学園都市の
状況を2人に問うと…………
手紙を渡した10日後に
また剣王が剣聖達を数人引き連れてやって来たらしい?
何でも英雄の先生達が
俺の手紙を見せた上で
体調不良の為に
フラン学園都市には
1ヶ月間の休暇申請をし
その申し出を受理したので
トモルシード君に会いたければ?
剣王様に失礼ではありますが
今朝受理しましたので
1ヶ月後に出直して
頂けないでしょうか?
と云う話し合いが………
合ったらしい。
剣王サイドも理解して…
直ぐに踵を返して行ったから
問題は無いだろうと学園長も
判断したとの事だった。
抗議する為ならば?
スペイ王国にその脚で
殴り込んで来るはずだから
どんな奴等が英雄の先生達を
剣聖と同レベルにまで実力を
押し上げたのか?
恐らくその眼で確かめたかったのだろうなぁ。
と俺は解釈した。
アテネの事も心配では?
有るのだから………
明日からSクラスに復学する
つもりである事を
セシリアとジルグフリードに
伝えてから
俺はセシリアの鍛冶職の
レベルの確認をする為に
竈門へ向かい。
ドラニちゃんとトールには
ジルグフリードのこの1ヶ月間の成果の確認を頼んだ。
セシリアは?
俺の想像以上に鍛冶職に
どうやら夢中に成って居たらしく……………
細かな部分までを設計図を
書き記し重量や長さも把握してから魔石のハンマーで
練習用にと竈門に貯蔵して
いたインゴットで
剣術の練習後に
剣を創り上げていたらしい……
魔獣のインゴットならば
設計図通りに
多種多様な剣を創り出して居たらしく………
設計図の束と
鍛冶職で創り上げた剣が
飾られて居る様子に
セシリアの頑張りがハッキリと目に浮かぶ……………
「良くここ迄成長したな。
セシリア。
今後は?
上質なインゴットで
鍛冶職の練習をすれば?
宝刀と呼ばれる剣を創り上げる事も不可能では無いぞ!」
とセシリアに伝えて
収納魔法から
フロアボスのインゴット
エレベーター階層の一階の
大怪獣のインゴットを
竈門の隣に棚を錬成して
その中にタップリと入れ込んで、セシリアの好きに
練習用として使いなさい。
と言い渡した。
ソレから他国の剣の違いと
剣の良し悪しを語りフラン学園都市に入学前に
スマホで調べ上げた
他国の剣に付いての情報を
書き記した本をセシリアに
授けて!
「この技術を会得すれば
セシリアは?
何処の国に行こうとも
食いっぱぐれる事など無いぞ!
俺の場合は?
イメージ力だけで
鍛冶職で剣聖の剣よりも
名刀や妖刀も創り上げれるか゚……………セシリアには?
イメージ力だけでは
まだまだ無理がある事を
知っておくが良いぞ!
鍛冶職は?
奥が深いからなぁ………………」
と俺の考えを伝えれば
「少しでもトモルシード王子に近づける様に………
邁進致します。」
とセシリアか゚成長の証を述べた。
後はセシリア作の剣の耐久性を確認しながら…………
駄目だし点を告げれば
セシリアは?
ノートに俺の話の要点を
書き込んでいった。
セバースの娘だから
根性も座っており
探究心が尽きない。
やはり親子だなぁと感じさせられて、可能な限り全てを
鍛冶職にとってのレベルアップの方法を模索する。
そしてセシリアと
ジルグフリードの
今の時点での実力を見極めて
明日からの学園生活に対しての方向性を明確化し
眠りに就いた。
翌朝俺が起床し
リビングに行くと
「お早う御座います。」
と一斉に5人から挨拶されて
振り向けば?
ドラニちゃん以外の全員が?
楽しそうに朝食の準備を
しながらもトールが
朝のコーヒーを注いでくれた
有難うと感謝をし
コーヒーの香りに自然と
和やかな気持ちになり
コーヒーを一口飲みその味を楽しむ。
どうやらアテナもセシリアと
ジルグフリードと仲良さそうに話し合いながら
朝食を運んでいるので
俺としても一安心する。
元神であり
人間化する前は?
人間を馬鹿にした発言も………
多々あったアテナだったので
俺の眷属に成っても
セシリアとジルグフリードに
対しては?
対人関係が最悪化する恐れも
全く無いとは?断言出来なかったから…………
スペイ王国での1ヶ月間の
セバースの教育の成果が
アテナの思考を変えたのか?
セバースの万能執事ぶりに
感心しか感じ無い。
ドラニちゃんが起床して来た頃には、テーブルに朝食の
準備が完璧に終わった時だ。
眠そうに目を擦りながら
無言で俺の隣の席に座り
目の前のホットミルクを
飲み干してから
「トモルシード!
おはよう。
さぁ朝食を頂こう。」
と言うなり
焼き立てのパンをガブッと
かじりすました顔で食べ始めるので…………
アテナが不安気に俺を観る。
他の全員がドラニちゃんの
行動や言動に慣れて居るので
またかぁ という感想しか
持たないが?
アテナにとっては…………
理解し難い出来事だったの
だろう……………
アテナの視線には
ドラニちゃんへの抗議に満ちた怒りを感じて!
「トール!
アテナにドラニちゃんが
俺にとってどういう
存在なのか?
食後に教えて欲しい。」
と頼めば
「そうですね。
スペイ王国でドラニちゃん
に付いての重大な事実を
アテナには?
語って聞かせていませんでしたから……………
アテナ。
食後に少し御時間を
頂けますか?」
とトールがアテナに問う。
アテナは? トールに頷いて
朝食を再開し始めて
険悪なムードが和らいだ。
食後の後片付けを
ネメシス
セシリア
ジルグフリード
に任せて
トールとアテナが
闘技場の中にドアから入って行ったので…………
ドラニちゃんの事は?
トールに任せて
俺はコーヒーを飲みながら
2人を待った。
ホンの5分程度の話し合いで
トールとアテナが
闘技場から戻って来た。
アテナの視線には?
ドラニちゃんへの怒りが
無くなり………
逆に尊敬の念さえ感じ取れたのでトールの説得が
上手く作用したと推測される
その後に直ぐに
学園生活の準備を整え
アテナも引き連れて
転移陣に向う。
未だジルルシーク第3王子も
来られてはいなかったたので
暫くの間転移陣の前で待った
ソフィーシア様からの連絡が合ったのだろう?
「Sクラスの事件の概要は
聞き及んでいたので………
少々心配したが
トモルシードの顔を見れば
無事に解決した事が
解るよ。
トモルシードの兄として
先に転移陣を使って学園に
行くが………
余り騒動の種を
創り出すなよ!」
とジルルシーク兄上に
釘を刺されたが?
俺には、剣王との面会も 控えて居る為に、善処致しますよ。と返して乗り越えた。
Sクラスに到着すれば
イタリ王国のアテネも
先日からプラン学園都市に
復学を済ませていて
「トモルシードさんには?
大変ご迷惑をおかけいたしましたね。
本当に感謝しておりますわ。」
と挨拶されて、
重力操作魔法の進展過程を
尋ねた?
未だ身体強化した場合に
魔法陣の作動に関しては
7.8割の成功率らしい。
それもアテナの重力操作の
十分の1程度の魔法らしいが
総魔力量の半分以上を
消費する為に使用する
場合に遭遇する機会が
殆どないとの事であった。
俺はアテナとアテネとの
遭遇を危惧して
トールに任せてアテナを
学園長に先に合わせて
臨時教員を進めた。
学園長は?
アテナの実力も観ずに
アテナの臨時教員に取り立てる事を了承した。
特例中の特例だが………
俺の推薦と
トールの信頼性に
英雄の先生達もが
賛同した事が、受け入れられた大きな理由だったらしかった。
「本日よりSクラスの
臨時教員に成りました
アテナともうします。
宜しくお願い致します。」
と挨拶したのが好印象を招き
アテナは……その日から
Sクラスの臨時教員
に無事に就任と成った。
数日間アテネの重力操作魔法の魔法陣に付いて
検証し実験を魔法の青いドアの闘技場にて
俺とアテナで行ったが?
身体強化魔法で底上げした
状態でのみ………
効果範囲は狭い物の
自重の2〜3倍程度の重力操作
が可能に成ったのだが?
総魔力量の三分の一を消費するという何とも燃費の悪い
魔法で……………
結論からアテネに伝える。
「対人魔法としては?
ジョーカー的な魔法だが!
魔力消費量が今の時点の
アテネでは?
複数回の使用で
魔力の枯渇するよ。
気長に基礎体力向上と
総魔力量のレベルアップ
を目指すしか…………
俺からのアドバイスは
無いよ。」
この事実に落ち込むかも?
と心配したけれども
本人は?
「この魔法のレベルを
考えれば、努力するだけの
価値を感じずには
居られませんわ!」
と嬉しそうに笑うアテネを
逞しく感じ
黙って頷いて
皆んなが練習する
赤いドアの闘技場に戻った。
無事にアテネの魔法の心配事も無くなり…………
アテナも臨時教員として
英雄の先生達
ナポリオン
アレクサンダー
マリーナ アントワネット
クレサパトラ
生徒の
ジャンヌ
アテネ
ジルグフリード
嬴政
妲己
達との親交も徐々に
深い物へと信頼関係が
構築されていった。
そんな最中に
突然に赤いドアから
真っ白い武具を装備した
5人が入って来るなり!!
「剣王様の御到着だ!
皆のもの静まれ!」
と真っ白い武具を装着した
上からでも嫌でも分かる
筋骨隆々の剣聖の1人が
まるで日本の昔の時代劇の
セリフを思い起こさせる
口調で言い放った。
俺は………笑いを噛み殺して
必死に堪えたが?
ドラニちゃんは?
その一言に素早く反応した!
「勝手に他所様の庭に脚を
踏み入れておきながら………
静まれ! とは?
どっちの方が無礼かは?
想像位は出来ないのか!」
と真っ白い武具を纏った
剣聖に負けずに言い放てば
その言葉に憤怒するのを
最奥の人物から静止された。
「私が剣王ですよ。
以前に不手際を起こした
剣聖達に手紙を忍ばせた
人物に興味を抱きましたので…………本日は?
その方を自分のこの眼で
確かめに参りました。」
と!?
発言した彼に自然と視線が
向えば?
年の頃は、俺よりも少しだけ
上だと予想される人物が………
今 確かに剣王で有ると
自分で名乗ったよなぁ?
人は見かけで判断しては?
いけない物だと………
理解しているが?
このゼウ神が治めている
区画に3人しか居ない
剣王が?
自分達とそんなに年齢が
変わらない者が?
剣王に成れるのだろうか?
と俺の方が不思議さに………
思考が乱された。
しかも?
剣聖へと隠し持たせた手紙に
対して俺に興味を抱いたとは…
変に誤魔化しても
逆に疑われるよなぁ。
と感じて……………
「以前来られた剣聖に
書簡を忍ばせたのは
自分ですね。」
と彼の反応を伺った。
160センチメートル強の
身長に真っ白の防具を
身に纏い。美しい銀髪を
肩まで伸ばし、グレーがかった両の眼が特徴的な
女性なのか?
と感じさせる中性的な
声と顔立に
あの年齢で剣王にまで
登り詰めた手腕に俺も興味を
感じずには、居られなかった
剣王はニヤリと笑いながら……
「あの上訴は?
君の感想であったのか?
実に面白い。フッフッフ。」
と微笑みながら一歩前に出て
「これでも周りの剣聖達を
抑え込むのには、苦労させられたよ!
私自身も君達に非常に興味を覚えているんだよ。
可能ならば?
一度手合わせを願えないだろうか?」
剣王様からの問いに
またもドラニちゃんが吠えた
「手合わせ?
要は、真剣に勝負を申し込んで来たと解釈しても
良いのか?」
ヤル気を漲らせる
ドラニちゃんに対してトールが………
「ゼウ神に一番近い
人間ですよ。
ここは……10分一本勝負で
引き分け狙いが順当な判断
だと………想いませんか?
ドラニちゃん!」
と熱く成り過ぎる
ドラニちゃんを諌めた。
「丁度剣聖の四天王と
剣王の自分を合わせて
5人が1人ずつ相手を…………
と考えているんだが…………
私個人としては?
君と直接相手を頼みたい。」
と俺に指を指して
指名して来た!
英雄の先生達も心配して
変わりに我々が相手をする
とは?
行かないのか……………
と提案してくれたが………
ドラニちゃんに直ぐに
否定された。
「剣聖の末席の者達ならば
英雄の先生達で、
事は済んだが?
相手はその剣聖達の上位
四天王とか?
理由の判らない奴らだぞ!
俺達に任せておけ!」
とドラニちゃんから指摘されて英雄の先生達が一歩後退し事で被害を最小限に出来そうな感じに成ったと安堵感が
俺を支配する。
真っ白い武具も相手の武器も
想像できないが?
10分一本勝負ならば………
引き分けには持ち込められる
とトールやネメシスやアテナに伝えたが……………
ドラニちゃんだけは?
不服さを表情に浮べて
我の場合は?
手加減する方が難しい…………
死なぬ程度ならば………
好きに戦わせてくれ!
と自分なりの答えを出して
俺に問う?
最後の一戦は?
俺と剣王の試合に決定し
後の4人は?
各チームくじ引きで相手を
決める事に決定した。
俺は不安を残したまま
剣王との一戦に身体強化と思考加速を併用し対策を
模索した。
先見の明まで初見で追加装備しておく事で
剣王の想定外の攻撃に対抗するのか?
逃げおおせるのか?
試合が第一試合を迎える。
第1試合は
アテナVS四天王の1人大人の
女性だが? アテナの表情にも余裕が感じ取れた。
そうして第1試合が
始まった!
話の流れで、挑戦を受ける事態へとなってしまった事態に
急に、不安が募って逝く………
果たして?
味方になるのか?
剣王ヴァン・イリスとは?
今後の展開次第で
その位置づけが変化する。
フラン学園都市の学園生活にも
支障が起こりかねないが…………
どの様になるのか?
次号で明かされる事は?