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SAKI 〜〜 ある少女の人生物語 〜〜  作者: ぴい
第4章 大学生活と新たな出会い

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「第80話」みんなでお勉強、1人での挑戦。

 ゴールデンウィーク明けから、ゆなとまみはさきの家で勉強を教わることになった。


 さきは、このままでは単位が危ないと判断したためだ。まみはアルバイト、ゆなは陸上の練習が終わると毎日夜9時に集まる。教育係としてみゆと彼。また、ゆなの帰りの安全も考慮し、営業マンも来ることになった。



 さきとひさおは、皆が来る前に愛し合う生活になり、みゆと彼はYouTube活動を集合前にする生活になった。みゆ達は確かに忙しくはなったのだが、ダラダラと撮影編集をしていたことを自覚し、今後への取り組み改善に繋がったようだ。



 まず、みゆと彼が9時にゆなと営業マンの食事を作り、2人に食べさせた後に勉強したが、これも、スポーツ選手のバランスの良い、美味しい食事を学ぶ機会となり、意義ある時となった。



 営業マンはストレッチをした後、ひさおから営業の勉強をする貴重な時となり、彼にとっても意義ある時間となったようだ。



 毎日平日に1時間〜1時間半勉強し、週末は自習という生活を続けた結果、2人の力は5月の終わりにはかなり追いついてきた。2人も手応えを感じていた。



5月最後の金曜日の夜、さきは「みんな、申し訳ないけど、私は今日でギブアップ。赤ちゃん大きくなってきたから、来月はみゆ達で教えてあげて。私、全教科の予想問題は作って配るから許して。あと、まみは私達と受けてる科目が違うのがあるから、そちらは自分で何とかして。ただ、必修科目は落とすと後が詰まるけど、その他は最悪落ちたとしても、4年までに取ればいいから、何とかなるからね。」



みゆ「任せて。さきが無理してるの分かってたよ。自分から言わないさきが言うんだから相当無理ってことよね。」


彼「じゃあ、まみさんの家でやろうか。」


ゆな「分かったわ。」



さき「ごめんね。少しの間だけ。本当に申し訳ない。6月後半にはひさおのお母さんが同居してくれることになっているから、どのみちここでは限界があるの。」


まみ「私達が申し訳ないんだから、謝らないで。」



ひさお「お前、陸上はどうなんだ。」


営業マン「大学の時より遥かに力ついてると思います。今のルーチンは大会2週間前に変えて400メートルのみに絞る予定ですから、その時に今の力がはっきりするはずです。」


ゆな「10000メートル走った後で、そのまま400メートル走って、この間初めて無呼吸で走れたの。記録もかなりいいから、もしかしたら。もしかするなって。」


ひさお「本大会に行ける可能性があるのか。」


ゆな「違いますよ。ひさおさん。本大会なんかは怪我や体調不良なかったら今の10000メートルの後の400メートルの記録でも行けますよ。」


ひさお「何?どういうこと?」


ゆな「全国大会で優勝する可能性は十分あるし、世界陸上の代表入りするレベルですよ。」


さき「そんなになの!しまったな。食事行けば良かった。とは言っても、ゆなの愛がそうさせたからな。」


ゆな「彼は、私より遥かに世界に近いのよ。でもこれが最後なのよね。」  


営業マン「陸上を卒業するためだからね。ただ、世界陸上はトライしてもいいとは思ってる。ゆなを近くで支える目的でね。だから、僕には世界陸上は参加することに意義があるだけ。幸い東京だから会社に迷惑かけずに参加出来るしね。」


ゆな「まみ。1人の生活はどうなの?」


まみ「まだ1ヶ月経ってないから、分からないこといっぱい。アルバイトは理解出来たと思う。」


さき「ピアノはどうなの?」


まみ「2回、みゆさんのお母さんに習った。知らないこといっぱい教わったけど、高校までの辛い気持ち全くないのよね。私、先生に恵まれなかったの良く分かったわ。前の先生、悪い癖だから直せとか、うるさくて。でも、みゆさんのお母さんは、それをむしろ長所だから直してダメって。。私、思ったの。あのピアノ教室、先生の娘いたから、噂では聞いたけど、あの子より上手いのは邪魔だったんじゃないかな?みゆさんのお母さんの教えが絶対理にかなってると思った。」



みゆ「片方は、親バカのおかげで金賞と思い込み、一方は、親バカで他人の実力を潰す。困ったものね。」


さき「んーー。何か頭にきた。まみ、そのピアノ教室教えて。調べて、ぶっ潰してやるわ。」


まみ「それがね。。もうないのよ。似た経験した子がいたんだろうな。潰れたよ。辞めた後で聞いたの。娘より上手い子をいじめるって。あっという間に潰れたらしい。考えたら、コンクールに絶対出させなかったのよ。私は教室関係なく、1度お父さんのコネでコンクールに出たの。」


彼「似た経験する子いっぱいいるって、娘どれだけ下手なんだよ。口コミって怖いな。」



ひさお「まあ、親として正しいのか分からないけど、少なくともビジネスする器じゃないのは間違いないね。場所と名前教えて。興味あるから、お付き合いのある会社に聞いてみる。もし相手が事実と認めたら授業料取り返せるよ。資産あるとも思えないけど、事実ならちょっと悪質過ぎるから、精神的苦痛は与えないといけないと思うから、調べて状況によっては社長と一緒に攻め込むよ。大切な友人の心を傷つけたんだからね。」


まみ「そんな時間の無駄なことしなくてもいいわよ。ただ、私はピアノ教室が嫌で辞めたのではないの。ウソの金賞が耐えられなかったからなんです。」



みゆ「しかし。。何でこんな人ばかり集まったのかな?」



さき「私ね、貧しかった時に感じたの。友人に凄さとかお金とか関係ないとは思う。それは確かよ。でもね、ある程度同じレベルじゃないと、結局は負い目や無理があって続かない。だから自然にこうなるのだと思う。私だけ世界レベルじゃないけどさ。でも、ひさおへの愛情は世界レベルなんだからね!」


みゆ「何を言ってるのよ!さきの頭脳は圧倒的よ。友人やひさおさんに使う以外に関心がないだけ。本来絶対に受からない私達を大学に合格させたんだよ?私、1年の時にさきと親しくなってなかったら、成績良くなるなんて有り得なかったんだからね?それは、ここにいる全員が分かってること。私達なんか料理上手いだけなんだからね。世界とか戦う場ないから。」



ひさお「料理をお金に変える才能はかなりのレベルだよ。」



彼「褒め殺しってやつ?」



ひさお「あっ!僕。何もないや。。収入も皆さんより低いし。さきへの愛情だけしかない。。」


彼「何を言ってるんですか。本気で言ってるんですか!あのね、中学から今まで、さきさんが振った男は100人や200人じゃ足りないくらいですよ?さきさんが愛した男は、あなた唯一なんですよ?世界一ですよ。学校での人気は似たようなものではあったけど、でも、ゆなより上だったんですからね?」


ゆな「そうよ。私は月に2、3人に告白されたけど、さきは毎週だったし、入学直後なんて、すごかったなー。」


さき「ゆなは、あんなに告白されたのに何故付き合わなかったのよ。」


ゆな「陸上しか関心なかったからかな?みゆに彼が出来て、さきが同棲してるって聞いた時、私、すごいショックだったのよ。あの時に初めて彼が欲しいって。。でも、最高な人と会えたから良かったけどね。」



みゆ「何かすっかり話し込んじゃったわね。解散しましょうか。」



さき「じゃあ。来月からは、みゆと彼に任せた。ごめんとは思わない。よろしくお願いします。」



※※※



 一方。。ユウキは、ゴールデンウィーク明けに大学空手部との話し合いの結果、互いの条件が合意に達したため、今回の夏の大会のみ代表として出場することになり、交流を深め実力を理解してもらうために大会まで毎日練習に参加することにした。


 ユウキの規格外の実力と道場で得た教える知識は空手部の底上げにとても貢献していた。


 実は、ユウキからは部活に入らないこと以外に、一つだけ条件が出た。それは、もし個人戦で大学内の選手と戦うことになった場合は、ユウキが棄権するという条件だった。

 空手部の顧問が合意したため、ユウキは正式に大会に出ると決断したのだった。


 こうして、夜遅くまで練習に参加するようになり、数日たったある日。夜の練習を終えて帰宅する時に、喉が渇いたユウキは、さきの自宅から駅に向かった途中にあるコンビニで飲み物を買った。

 生活の苦しいユウキには極めて珍しいことだったが、部活で夕食が食べられるようになったため、浮いたお金での自分へのご褒美だった。


 ユウキがレジで飲み物代を払おうと、店員を見た。年は30歳くらいだろうか。。あまりに美しく、とても親しみのある店員さんだった。


 ユウキはほのかな想いを店員さんに抱いた。


 

 ユウキには、新たに、練習帰りに店員さんに会う楽しみが出来、更に練習に励むようになった。


 

 初めて理想的な女性と出会った。正確にはさきの次にではあったが、さきは独身ではなかったから、実質初めての恋と言えた。



 そんな生活をしていたユウキは、さき達がギブアップ宣言した5月の最終金曜日、いつものようにコンビニで飲み物を買って店を出た時、学校に教科書の入ったカバンを忘れたことに気づき、急いで取りに戻った。幸い空手部の顧問が残っていたため、ギリギリ大学が閉まる前でカバンを取ることが出来、ユウキはホッとした。



 土日に勉強出来なくなるところだった。危なかった。。正門にさしかかる時に声をかけられた。


顧問「ユウキ君。ちょっと話さないか?」


ユウキ「週末ですし、大丈夫です。何か?」


顧問「君の実力はたいしたものだ。何故大学で空手をやらないんだ。」


ユウキ「はい。申し上げにくいのですが、まあ、どんなに優れていても空手で飯は食えないからです。だから、私は経済学を学び、社会に出るために大学に入りました。空手は今の私には優先順位が低いのです。理事長の大会だけでも出てみないかという要望に応えたから今回参加致しました。それでも、正直抵抗があります。私が急に参加することで、代わりに出れない人がいる。一生懸命やっている人に失礼だと思っています。先生。私の代わりに代表からもれた方を教えてください。」



顧問「何故だ。」


ユウキ「私は今回は大会に出ますが次は出ないと思います。だから大会後に代表からもれた方に私の技術を教えて、次回に代表になれるようにして、大会を終わりにするつもりなのです。」


顧問「分かった。まあ、一緒にやっているから、察しはつくとは思うけど、大会終了時に教える。今は代表は決まっていない。調子や怪我もある。それはユウキだって同じだ。君の実力は代表に決まっているが、何があるか分からない。だから、今は決まっていない。」


ユウキ「それは今の段階では当然です。ただ、私達は空手部を掻き回して去りたくないのです。」


顧問「ユウキ。確か君は準優勝だったと聞いたが。」


ユウキ「はい。勝てるはずの相手に負けました。でも分かっています。大学で空手をしないと決めていた自分には、相手ほどの勝つ気力がなかったのです。やることが中途半端ですね。だから、大学の勉強だけは中途半端はやめようと思いました。ですから申し訳ありませんが、空手部に入り空手を続けることは出来ません。」


顧問「高校生であの大会で2位なんて規格外だ。分かっているはずだ。君くらいの実力なら、私のように教える立場にはなれるとは思うが。。まあ。確かに良い暮らし出来るほど貰えるわけではないからな。まあ、私には空手しかなかったからな。だから、君は賢いよ。受験でこの大学に受かったのだからな。」


ユウキ「私も未来が見えているわけではありません。空手への思いは消えたわけではありません。いろいろ悩む点はありますが、今だけは全力で取り組み、大会を通じた大学をアピール出来れば空手部の未来は明るくなる。だから、本気でやります。」



顧問「君の考えが分かって良かったよ。私としては納得出来た。」


ユウキ「まだ、わが大学の空手部は力が足りてないです。団体戦で良い成績を出したいとは思いますが、難しいかもしれないですね。団体戦が大学をアピールするには一番です。来年、いい選手が入る可能性が広がりますからね。それに、私は団体戦に価値を感じます。一丸となって結果を出すことほど素晴らしいことはありませんので。」



顧問「空手部に入らなかったとしても君は私の教え子だ。嬉しい限りだ。それに皆が君から吸収しようと真剣になっている。こんなに部がまとまったことはなかったんだよ。ありがとう。遅くまで話して悪かった。ゆっくり休んで下さい。」


ユウキ「こちらこそ、時間割いて頂き感謝致します。では、失礼致します。」



 ユウキは大学を出る頃には10時を過ぎていた。ユウキは帰宅を急ぎ大学を後にした。


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