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SAKI 〜〜 ある少女の人生物語 〜〜  作者: ぴい
第1章 孤独からの解放

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「第9話」持つべきものは友達?

 さきはひさおと愛し合いたかった。ただ、セックスがしたいのではなかった。そんなことは孤独から逃げるために過去にいくらでもしてきた。

 さきは愛する気持ちを伝え、分かち合いたかった。それを精一杯伝え合えるのは2人が一つになること。それしかなかった。


 

 ひさおに拒まれ、手詰まりのさき。



 さきは、ふと、みゆの行動を思い出した。もう他に方法は思いつかない。私の愛をひさおに伝える!と、ひさおの言葉を無視して、ひさおを脱がした。



 恥ずかしそうにしているひさお。


 理由が分かった。さきはびっくりし、そして目が輝いた。ひさおが大きくなっているのだ。


さき「ひさおさん。大きくなってる。私で。。すごく嬉しい。」


 さきは愛しそうにひさおを見つめる。



ひさおは、申し訳無さそうに「ごめん。僕、女性の身体を生で初めて見たし、あまりにも美人で。本当にごめん。こんな悲惨な状態だったのに。。本当に情けない。」


 

 ひさおは心はきれいだ。しかし、本能は素直に女の身体に反応している。

 


さき「そんなことない。悪いことじゃないよ。私の身体で大きくなってくれるなんて、私、凄く嬉しいよ。」


「あのね、ひさおさん。信じられないだろうけど、私、ひさおさんのこと好きになったの。正確には、初めてひさおさんが目に入った時に一目惚れしたの。さっき抱きついた時に確信したから間違いない。私、もしひさおさんと出会ってなかったら今頃、合格した大学から飛び降りて。。。そんな私を最後の最後に、助けてくれたうえに、私に幸せを与えてくれた。だから私もひさおさんを幸せにしたい。私、本気よ。」


「だから、私。。ひさおさんに抱いて欲しい。違うの。私、こんな気持ち初めてで、上手く言えないけど、私ひさおさんに愛されて幸せになりたい。私を幸せに出来るのはひさおさんしかいないの。」と自分の気持ちを必死に訴える。



 ひさおは、さきの言う事がにわかには信じられないが、あんな状態だったさきが言う言葉に偽りがあるはずがない。もはや、ひさおの理性は崩壊寸前だった。



さき「ひさおさんは、私が愛しても幸せにならないかな。。そうよね。私のワガママよね。ごめんなさい。」とポツリと呟くと、自然と涙が溢れてしまった。



 ひさおは自分の年齢やルックスを除外して、さきの気持ちが信じられた。

 どんな駆け引きも百戦錬磨のひさおをさきはついに愛する力で折れさせた。



 最後の呟きがひさおの心を動かした。

 僕もさきを愛したい。ずっと幸せにしたい。ひさおは決意を固めた。


 

 ひさおは覚悟を決めると「分かった。頑張ってみる。」



 さきは嬉しそうに「うん。一緒に頑張ろうね。」と美しい姿のさきが足を開いてひさおを迎え入れる態勢になった。


 ついに、ひさおとさきは結ばれた。



 ひさおは見た事もない美人と結ばれて、一つになった瞬間に、自分の欲だけで「い、イッちゃう!」と。


 あっという間だった。



 が、さきは体験したことのない幸せに満たされ、さきは初めて絶頂した。一つになっただけ。それなのに次々と押し寄せる波に戸惑ったたが、愛する気持ちが満たされた。さきはこんな幸せは体験したことがなかった。



 さきは、幸せそうにひさおを見つめる。



 ところが、どうもひさおの様子がおかしい。


 さきは焦って「大丈夫?どうしたの?」



 ひさおは情けなくて泣いていた「ごめん。」と。



 さきはこのごめんには深い意味があると感じた。謝ることではない。すぐにイッたからでは決してない。

 今のさきの人生経験でひさおの気持ちを理解する力量はなかった。そして理由を聞いてはいけないと思った。これは、私が人生を通じて自分で学ばなければならないことだと思った。


 この「ごめん。」を理解することがさきの新たな人生の目標になった。



さきはひさおの頭を自分の胸に埋めて抱きしめ「大丈夫よ。私すごく幸せだった。ひさお。ありがとう。こんな幸せ。。本当にありがとう。ねぇ。ひさお。私ね、何回もイッちゃった。こんなこと初めてで。。もう私、ひさおと絶対離れないからね。」



 

 さきは満足気な様子だったが、ひさおは信じられなかった。

 僕はさきと一つになっただけで、全く何も出来てない。そんなことがあるのか?でも、僕はさきを愛する覚悟をしたのにもかかわらず、何も出来ていない。



 ひさおはさきを満たすために、再び愛情をつたえ結ばれる。


 あまりに絶頂し、さきは限界だった。さきは一生懸命なひさおに「愛してる。」と伝えると、ひさおも勇気を出して、覚悟の要る言葉を自信を持って告げる「愛してる。さき。愛してるっ!」とお互いの気持ちをを伝え合いながら一緒に果てた。




 体力を使い果たし、もはや動けないさきだったが、次第に落ち着きを取り戻したさきは、ベッドでひさおの腕に抱きつく。


 さきは幸せ過ぎるくらい幸せだった。


 

 さきは、初めて絶頂を経験しただけでなく、驚いたのは自分でも信じられないが、生まれて初めて男性に「愛してる」と言葉にしたことだった。



 さきは思った。私、全く知らなかった。人を愛すと、こんなにも必死になれるんだ。みゆの気持ち分かった気がする。




 幸せに包まれ、奇跡的に正常な気持ちを取り戻し、新しい目標も出来たさきは「ありがとうひさお。もう私大丈夫だから。でも私、出てかない。私は、ひさおを幸せにしたいから。」と伝える。



 あまりに嬉しい言葉にひさおは自然と涙が溢れた。

 もう、愛することなんて諦めていた。残りの人生を1人でどうするか考えていたのを、さきが変えてくれた。こんな僕を愛してくれた。僕は残りの人生をさきの幸せのために使う。



 さきは、ひさおの涙を優しく拭い、強く抱きしめ合い、疲れきった2人は幸せそうに眠るのだった。



※※※※※


2ヶ月で家族も家も失ったさき。


そんな状態のさきを救ったひさお。


さきが初めて愛した男性。


ひさおを孤独から連れ出してくれたさき。


ひさおが初めて愛した美しい女性。



2人は安らぎの中で抱き合い深い眠りについた。



ひさおは、年齢差が引っかかっていた。18歳と54歳。最終的には、さきの強い想いに心動かされた。

 しかし、自分がこの世を去っても、さきの年齢ならやり直し出来る。最後の時まで、僕がさきを幸せにするなら許されるだろうと思った。思ったからこそ、さきと一つになる覚悟を決めた。



ひさおは、ずっと凍りついたさきの心を溶かしていった。そして、さきの身体の中もずっと止まっていた生理。それに変化が起こっていた。


さきの身体の中では再び排卵が起こっていた。



2人の愛が形になるのかも知れない。


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